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2005年12月 4日 (日)

アカデミー賞戦線最前線12月3日

日本では今頃、色々な映画に「アカデミー賞最有力!」とか、「本命!」とか書いて宣伝されていると思いますが、本国アメリカでの評価、状況はどうなのでしょうか?以下アメリカ版の「Premier」「Entertainment Weekly」「Yahoo Movie」等の評価に、個人的な予測を加えた、9月1日2日に書いたエントリーのUp-Date版です。

今年のテーマはズバリ“政治VSファンタジー”

グッドナイト・アンド・グッドラック」は政治(赤狩り)VSメディア、「シリアナ」は中東とCIA、「ミュンヘン」はパレスチナ問題とイスラエル、「ジャーヘッド」は湾岸戦争、「コンスタント・ガーデナー」もアフリカを舞台にした国家と大企業の暗躍が背景だったことを考えると、久方ぶりに映画界に政治の季節到来。

これにゲイ・同性愛を扱う「ブロークバック・マウンテン」、トルーマン・カポーティ(ゲイ)の「冷血」誕生物語「カポーティ」、LAにおける人種の壁を扱う「クラッシュ」を加えると、2001年9月9日以降、重たい問題を避けて通ってきたと言われるハリウッドがまた、前に進みだした感あり。そうすると個人の覚醒を描く「イン・ハー・シューズ」やファンタジー系「キングコング」、ドラマ「ウォーク・ザ・ライン」「SAYURI(これも一種ファンタジー?)」「シンデレラマン」あたりは脇に追いやられるか、逆に反発から主役になるか。私の予測はバランスの取れたノミネーション、で最後はシリアスな作品の勝利と読んでいますが、結果は如何に?

下記の5本が個人予測の現時点のトップ候補(左から「ブロークバック・マウンテン」「グッドナイト・アンド・グッドラック」「ウォーク・ザ・ライン」「SAYURI」「ミュンヘン」 “続き”に詳細検討あります。
12/5追記:最新号の「Premier」を読んだら、全く同じ5本を選んでいました(汗)。すみません、ソースが似たような物という事でご容赦を。

brokebackgoodnightwalktheline1geisya1munich


●当確ライン到達
◎「ブロークバック・マウンテン
◎「グッドナイト・アンド・グッドラック
ヴェネチア映画祭で絶賛され、大賞(金獅子賞)を受賞した「ブロークバック・マウンテン」。大賞を競い男優賞(デヴィッド・ストラザーン)とオゼッラ賞(脚本賞・ジョージ・クルーニー&グラント・ヘスロブ)を獲得した、「グッドナイト・アンド・グッドラック」。この2本が現時点での軸となるとの評価高し。

●当確ライン目前(出走前の候補の出来によって)
○「ウォーク・ザ・ライン」
○「ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス
○「カポーティ」
○「シリアナ」
○プライドと偏見
いずれも評価が高いが、この中からは映画がヒット中の「ウォーク・ザ・ライン」が一歩抜け出した感あり。ジョージクルーニーが製作・主演の「シリアナ」も評判が高いが、問題は自分の監督&助演作品「グッドナイト・アンド・グッドラック」と被ってしまうこと。

●可能性を残す過去公開作品
○「シンデレラマン
ロンハワードの最高傑作と呼び声も高く、先行逃げ切りを狙ったが、現時点では微妙(映画の背景から公開~アカデミー賞候補として先行逃げ切りを狙ったパターンまで「シービスケット」そっくり。ユニヴァーサルがこの馬と猿(キングコング)のどちらを本命に据えるのかでかなり違ってきます。

△「コンスタント・ガーデナー」The Constant Gardener
△「クラッシュ」
下記の見出走の強豪馬の調子によっては、再度スポットライトを浴びる可能性のある穴馬。

●出走待ち強豪
■「SAYURI
次週よりNY/LAで公開開始なので判定が下るでしょう。日本が舞台なのに皆英語をしゃべっていてもアメリカ人は気にせず、前評判高し。
■「キングコング
「ロード・オブ・ザ・リング(ス!)」のピータージャクソンの3時間、250億円超大作。完成したのが11/30日だそうで・・・。公開まで後2週間。「ロード・・」がこの時期公開で、先行していた「シービスケット」以下を追い抜いた事の再現なるか。
■「ミュンヘン
まだ編集中なのでは?かなりシリアスな(予告編は無茶苦茶ダーク)スピルバーグ作品なので、期待大。内容が内容だけにリスキーだが、うまく転ぶと一気に本命、こけると落馬。
■「ニューワールド」
「シン・レッド・ライン」のテレンス・マリック作品。本当に出走に間に合うのか?
■「プロデューサーズ
個人的に大期待の一本ですが、コメディ/ミュージカルなのでハンデか。
■「マッチポイント」
最近のウッディアレンのベストの作品と噂の本作は、なんとニューヨークではなくロンドンが舞台。イギリス上流階級の婚約者を持つ元テニス・プレイヤーとアメリカ女優の恋愛を描く。

●落馬:
×「レント
×「オリバーツイスト」
×「ショップガール」
×「イン・ハー・シューズ
×「トランスアメリカ」
×「スタンドアップ」North County
悪くはないがとりたてて・・・という評価。それぞれ演技部門の個人賞で関わってくる可能性あり。

×「リバティーン
×「ジャーヘッド
×「エリザベスタウン
賛否両論。これくらい割れると厳しい。ただ部門賞の可能性は残されている。

×「オール・ザ・キングスメン」
2006年に公開延期 まさに政治を描く映画なので2007年アカデミー賞に期待。

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コメント

King Kong !!実は試写会プラスpress conference行ってきました。peter Jacksonの12歳の頃から抱いていたこの映画をリメクする夢がぎっしり詰まっている気合いの入った一品。かなりの迫力でしたよ。peter jucksonのサインまでちゃっかりもらってきました。。でも映画の事無知な私が行ってちょっと申し訳なく、、rambler さんの知識をお借りして行っておけばよかった。。

投稿: bossa | 2005年12月 5日 (月) 11時10分

★bossaさん、それは凄い。

まだまだ完成品を見た人はそれほどではないはず(特に日本人で)。是非ブログに取り上げてくださいませ。楽しみにしています。

逆に「SAYURI」こと芸者は日本の人の方が良く見てますね(アメリカは9日から限定公開)。

投稿: rambler | 2005年12月 5日 (月) 21時25分

はじめまして。
トラックバックありがとうございました。
当サイトの予想もramblerさんと全て一致していますが、やはりこの5本が現時点でのフロントランナーということが言えそうですね。
「SAYURI」はプレミア後に聞こえてくる評価が今ひとつで脱落の可能性ありますが。もとよりあまり期待していない作品なので脱落してくれたほうが嬉しかったり・・・。ヘンテコJAPANの認知度がこれ以上上がるのもどうかと思いますしね(苦笑)

投稿: gwin | 2005年12月 7日 (水) 17時10分

★gwinさん、コメントありがとうございます。

予想が同じでびっくりしましたが(Premierも同じでした)、「SAYURI」に関しても全く同感。どうやらアメリカ国内でも多少日本の事を知っている評論家は異を唱えているようです。「King Kong」の方が浮上してきそうです。

投稿: rambler | 2005年12月 7日 (水) 20時49分

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さていよいよナショナル・ボード・オブ・レビューの発表が目前に迫り、前哨戦レースの火蓋がきって落とされる。これから約1ヶ月の間にオスカー戦線は大きく揺れ動くことになるが、その前にサイトでは前哨戦開始前の最終予想を掲載。前哨戦シーズン終了を迎えるころ、この事前予想がどんな風に姿を変えていくのか興味深く見守りたい。... [続きを読む]

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