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2006年3月 2日 (木)

やっと見ました・「レント」RENT

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2005年にアメリカで公開された映画で最も泣けた映画がこの「レント」RENT。

11月に公開され評判はまずまずだったのに、あまりヒットせず(「SAYURI」と逆の意味でSony Pictureの公開方法の失敗かと。知名度に頼っていきなり拡大公開)、見逃してしまっていた作品。発売と共にDVDを買ってじっくり言葉をかみ締めながら見る事が出来、ニューヨークのブロードウェイ版で見たときよりも、言葉が鋭く突き刺さり泣けました(ブロードウェイ版は言葉が早くて追いきれませんでした・・・)。

作品の紹介は昨年8月のエントリー(続きにそのまま再録)にありますが、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を下敷きに、激動80年代が終わり、90年代へ移り変わる時代を背景として、同性愛、異人種間恋愛、エイズ、ドラッグ、貧富の差等のテーマを詰め込んだ「ボヘミアン・ラプソディー(自由な心を持った根無し草達の狂詩曲)」。

主演の8人の内6人はこの作品が、丁度10年前、この作品の生みの親、ジョナサン・ラーソンの命と引き換えにオフ・ブロードウェイで生まれた時(DVD特典映像に素晴らしいドキュメンタリーあり・これが実は作品よりも泣ける)に、同じ役を務めたオリジナルキャスト。映画に向けて数多くの若手をオーディションしたそうなのですが、結局このメンバー達の持つ“相性(英語だと”chemical”)”が決めてとなったとの事。10年の年月がそれぞれの俳優達に“もう若いわけではない”深み・切なさを加えています。

監督のクリス・コロンバス(「ホーム・アローン」「ハリー・ポッター」)に不安を抱いていましたが、この監督も映画の舞台となったイーストヴィレッジで青春を過ごした(NYU卒業生)人で、映画の時代背景を良く理解しておりきっちりと映画を仕上げています。

“ロック・オペラ”としては楽曲が弱い(The Whoの「Tommy」、この映画とは双子である「ムーラン・ルージュ」等と比較して)とか、前半の個々のキャラクター紹介・点描がちょっとたるいとか、ステージに比べると熱気が足りないとか(あたりまえですが)、色々弱点はあるのですが、それを補ってなお力のある作品。最近で最も“ニューヨークな映画”でもあります。

ついに日本でも4月公開が決定したとの事(公式サイト)なので、(私のように)お見逃しのないように。人気blogランキングに参加中。是非ご支援を   banner_02

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「レント」RENT 2005年8月31日

rent1映画の予告編を見ただけで、涙腺が緩んでしまう、そんな経験はありますか?

ブロークン・フラワーズ」の前に流れた予告編がカッコ良くて、ニューヨークが懐かしくて、うるうる体験をしてしまったのがこの映画。代表的なナンバー「Seasons of Love」が流れるだけで、セリフなしのカッコ良い予告編はこちらでご覧あれ。

ニューヨーク好きならばご存知の通り、現在でもブロードウェイで上演中のミュージカルの映画化。舞台は勿論「RENT(家賃)」に頭を日夜悩まされる街・ニューヨーク。プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』の舞台パリのボヘミアン群像*を、80年代~90年代に移り変わる激動のイーストヴィレッジ**の若者たちの叫びに置き換えたロック・ミュージカル。オフ・ブロードウェイから瞬く間にブロードウェイへ駆け上がり、96年にはピューリッツァー賞(ドラマ部門)とトニー賞(最優秀作品賞・音楽賞・脚本賞・助演男優賞)を受賞した作品の映画化です。

実際にイーストヴィレッジに住み、バイトをしながらミュージカルに没頭する生活をしていたジョナサン・ラーソン(脚本・作詞・作曲を担当)が、開幕前日のドレスリハーサルを終え、The New York Timesのインタビューを受けた後、自宅に戻りお茶を飲んだ後動脈瘤破裂の為35歳で急死するというドラマチックなエピソードを持つこの作品。ラーソンの生き方が、登場人物にこだまし、「あるのは今日というこの一日だけ」というメッセージが突き刺さります。

監督がクリス・コロンバスと聞いてちょっと不安でしたが(「ホーム・アローン」の監督)、この為に「ハリーポッター」の監督を卒業してのチャレンジだけに期待しても良いのではないでしょうか。

劇中に登場する「ライフ・カフェ」は80年代NY危険地帯・トンプキン公園のまん前。まだミュージカルの「RENT」を見る前にサラダを食べた事を思い出します。

続きに詳細情報あり。

*これをそのまま現代風味付けロック・オペラにしたのが「ムーラン・ルージュ」
**最も危険と呼ばれるA-Fストリート(通称アルファベット・ストリート)。ドラッグのディーラーがたむろし、揉め事が起きるとすぐ発砲していたという80年代。同時にマドンナやアナ・スイ達が現役で夜遊びにいそしんでいた、刺激的な時代。

「レント」 RENT
分野: ドラマ・ミュージカル
米国公開日: 2005年11月11日(NY/LA/Tronto限定公開)・11月23日全米公開
米国版公式サイト http://www.sonypictures.com/movies/rent/
米国流通会社: Columbia Pictures
日本公開日: 2006年4月
主演: Rosario Dawson, Taye Diggs, Wilson Jermaine Heredia, Jesse L. Martin, Idina Menzel, Adam Pascal
   舞台のメンバーに最近売れっ子のロザリオ・ドーソンがミミ役で加わる。
監督: Chris Columbus
製作: Michael Barnathan, Mark Radcliffe, Chris Columbus, Robert De Niro , Jane Rosenthal

ミュージカル版レントサイトもご覧ください。

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コメント

TB有難うございます。

映画を見て大変感動しましたので、ぜひ、舞台も見たいなあと考えています。

大阪には12月に公演があるので、これは見逃せないです。

投稿: やまさん | 2006年5月 4日 (木) 01時55分

★やまさん、コメントありがとうございます。映画も素晴らしかったのですが、やはり舞台のパワーには圧倒されます。大阪が面白かったらいつか本場、ブロードウェイへお越し下さい。

投稿: rambler | 2006年5月 7日 (日) 01時39分

初めまして!
TBさせていただきたいのですが、
反映されないようなので、コメントのみで失礼します。
数年前の来日公演を見た時は、座席が悪く字幕がほとんど読めなかったこともあって、
あまり印象に残らなかったのですが、今回映画で歌詞を知って、とてもカンゲキしました。
個人的な事情もあって、もうみっともないぐらい号泣しちゃって(汗)。
若手ではなく、あえて「オリジナルキャスト」を起用したことは賛否両論あるようですが、
私はヨカッタと思ってます。
DVDの特典映像のドキュメンタリー見てみたいなぁ。
早く日本で発売されるといいんですけど!

投稿: ゆっこ | 2006年5月 9日 (火) 13時40分

★ゆっこさま、コメントありがとうございました。オリジナル・キャストの件、アメリカでも賛否両論ありましたが、私も賛成です(というか30代40代で頑張っているアーティストはいくらでもNYにいるのでいまだリアル)。DVDの特典、日本版でもついているといいですね。私は本編よりも泣きました。

個人的な事情の件、ブログの方を見せていただきました。少しでものご回復をお祈りしています。

投稿: rambler | 2006年5月13日 (土) 12時15分

TBありがとうございました。
「歌の力」というものを体感した作品です。
派手さはないんですが、メッセージが歌とともに心に直接響くのでいつまでも残っていて、また観たくなりますね。

歌も良かったですが、私はエンジェルに心打たれました。
最後の表情はとても美しかったです。
歌とともにエンジェルの表情が頭から離れません。

投稿: kaz-net poteto | 2006年5月18日 (木) 00時47分

★kaz-net potetoさん、お返事が遅くなりまして申し訳ありません。

既に私はDVDで見返しております。かな~り中毒性のある作品。細かいことろまで良くわかったところで、またブロードウェイ版が見たくなります。かくして皆、レントヘッズ(熱狂的なファンをこう呼んでいます)。

投稿: rambler | 2006年5月23日 (火) 10時47分

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