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2006年4月20日 (木)

今更ながら「スタンドアップ」

North_country_german220この映画の舞台となるミネソタほどノースカウンティ(原題)ではありませんが、私も現在アメリカの工場で働いています。この映画の時代(1991年頃)に比べて勿論あらゆる点で洗練されてはいますが、アメリカの田舎の生活・労働環境は今でも厳しいもの。そこには人生に疲れきったような人たち、週末に下卑たネタを交わしながら酒場で一杯、もしくはフットボールで騒いで憂さ晴らしをすること以外に楽しみのないような人たちが存在しています。

この映画をみて凄いと思ったのは何よりも、その労働者達を演じる端役俳優の層の厚さ。まるでもって本物の田舎の野卑なセクハラオヤジども&肉体労働おばちゃん達にしか見えません。そして、その中に溶け込んで違和感のないフランシス・マクドーマンド!残念ながらアカデミー賞は逸しましたが、この映画のハートともいうべき素晴らしさです。その夫を務めるショーン・ビーン、主人公の両親リチャード・ジェンキンス&シシー・スペイセック、地元出身ながらニューヨーク帰りでちょっと周りとはちょっと違う感じをかもし出しているウディ・ハレルソンもさすがの出来。

ところが肝心の主人公のシャーリーズ・セロンが、どうしても“汚れ”になっていない感があります。そのスタイルの良さを汚い作業着で隠しても、美貌の目の下にくまをつくっても、汚泥にまみれても田舎の炭鉱で働く、ちょいと訳ありのシングルマザーに見えず(歩き方・立ち姿が綺麗過ぎ)。故に無茶苦茶なセクハラ環境に耐えかねてついに立ち上がる女性炭鉱労働者というよりも、綺麗な故にちょっかい出されて逆切れの神経過敏ねえちゃんに見えてしまうのが弱点。

工場労働者がついに立ち上がるという点でサリー・フィールドがアカデミー賞をとった「ノーマ・レイ」を思い出すかたも多いと思いますが、私には弁護士事務所で働くシングル・マザーの奮闘を描き、ジュリア・ロバーツ★にアカデミー賞をもたらした「エリン・ブロコビッチ」を思い起こさせました。エリン=ジュリアが傷つきやすさ、繊細さを見せつつも同時に自身のチャーミングさ、セクシュアリティすら活かすしたたかさを見せ付けたのに比べると、シャーリーズ・セロンはまだまだ硬い感じが抜けていません。既にアカデミー賞はもらっていますが、このあたりで留まらず更に“化けて”行って欲しい気がします。

★シャーリーズ・セロンDVD

昨年9月のエントリー:シャーリーズ・セロンの別れ道1:「ノース・カウンティ(原題)」North Country(別ポスターあり)

★本日4月19日から正式公演が始まるジュリア・ロバーツの産後初仕事ブロードウェイの芝居「Three Days of Rain」につきましてはこちらをご覧下さいませ。
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» スタンドアップ/NORTH COUNTRY [我想一個人映画美的女人blog]
社長のタコオヤジを後ろからハンマーで殴りたくなった。 もちろん、炭坑現場の幼稚で下品な男どもも、、、。 またまた2005年度アカデミー賞最有力作品の登場☆ そして、真実のドラマ。 最近のシャーリーズセロンは、ただのキレイなだけの役はやらず、 「モンスター」にしてもこの作品にしても、全く逆のイメージでいく姿勢がすごい。 実際に、華やかな雰囲気とは裏腹に フランス人の父とドイツ人の母の下... [続きを読む]

受信: 2006年4月24日 (月) 01時05分

» 映画「スタンドアップ」 [茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~]
原題:North Country 1975年に初めて女性が採用されたミネソタ北部の鉱山、セクハラに対する集団訴訟に発展する1980年代でも30対1の時代の女性達の実話。 ドメスティックバイオレンスから二人の子供を連れて実家に帰るジョージー(シャーリーズ・セロン)、自... [続きを読む]

受信: 2006年4月25日 (火) 00時22分

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