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2006年11月26日 (日)

「ボーラット」がやってきた。ヤグシュマシュ!

Borat_220 アメリカにやってきたカザフスタンのTVレポーター・ボーラット・サグディエフ。その彼とディレクター・カメラマンの3人だけのチームで、栄光の故国カザフスタンの更なる発展の為に製作されたアメリカ文化を学ぶためのドキュメンタリーがこの映画。タイトルからスタッフ・ロールまで全てカザフスタン語(英語字幕付き)作品という、極めて異色なこの作品が、アメリカでこの秋、最高のヒット作品となりました。何故こんなにヒットしたか?それはこの作品が、現在アメリカでタブーとされている部分に深く、鋭く切り込んだ作品だからであり、異邦人の視点から見た極めて優れたアメリカ文明批評になっているからです・・・・・NOT!(な~んちゃって)。

 アメリカのポリティカル・コレクトの風潮を笑い、フェミニズムとユダヤ人を馬鹿にし、TVで偶然みた「ベイウォッチ」のパメラ・アンダーソンを求めて、特殊な車でハリウッドへ向かうボーラット。BGMは勿論40年前にアメリカを探しに出かけた男達★と同じステッペン・ウルフの「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド(ワイルドで行こう)」。途中テキサスのロデオ会場でアメリカ国家を「カザフスタンよ、永遠なれ~」と替え歌で歌ってブーイングを食らい、ゲットーの少年たちと仲良くなったかと思えば、キリスト教右派の集会に参加するなど、アメリカでこの数年主流のリアリティ・TV(日本で言えば「進め(ぬ)、電波少年」)の手法を用いたドキュメンタリータッチ(ほぼ全員、本人たちを“ドキュメンタリーを取る”といって騙して撮影)。確かにある意味でアメリカに対する文明批評(英国流ブラック・コメディ隠し味。モンティ・パイソンを意識した部分あり)になっていて、評論家からも絶賛されているのですが、本質的には下半身ネタ満載の大馬鹿・オゲレツ・コメディ(ちょっとドリフ)で、かな~り引いてしまうような場面も多く、気に入るか、嫌悪するかがはっきりするコメディです(カザフスタン政府以下関係者激怒中)。個人的にはちょいと下ネタ多すぎでかなり引いてしまいました。

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Alig220 ボーラットに扮するサーシャ・バロン・コーエンはイギリス人で彼自身がユダヤ人。ケンブリッジ大学で歴史を専攻していた秀才ですが、言語感覚に優れた点が特色で(まるでタモリの出世ネタ4ヶ国語マージャンの世界)、彼がいかれた白人ラッパー・アリGに扮した「ダ・アリ・Gショー」が、まずイギリスで大うけ(アフリカン・アメリカンなまりの英語)。これがアメリカのケーブルでも放送されて人気に火がつき、マドンナの「MUSIC」のビデオの冒頭にアリGとして出演しています(2000年。続きにビデオあり)。元々「ボーラット」はこの「ダ・アリ・Gショー」の1コーナー(ロシアなまりの英語を喋る)。今夏のウィル・ファレル主演のお馬鹿カーレース・アクション・コメディ「タラデガ・ナイツ」では、主人公のライバルの嫌味なフランス人レーサーを演じて笑わせてくれました(勿論フランスなまりの英語)。

 今回の映画の大ヒットによって、勿論「ボーラット2」の企画も進行しそうですが、同時に不遇に終わったアリGの映画の続編(「アリG・インダハウス/Ali G Indahouse」はイギリスでのみ公開)、そしてもう一つの持ちネタ・ゲイのオーストリアのTVレポーター「ブルーノ」も映画化される見込み。しばらく彼の旋風が吹きそうです。

日本語公式サイト:http://www.borat.jp/

予告編(英語):

マドンナ「MUSIC」ビデオ:

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コメント

昨日TV見かけましたが、面白そうですね〜。おいおいって感じ。
日本ではいつ頃公開なんでしょうかねえ。ぜひ、観てみたいと思います。

投稿: ガガ | 2006年11月27日 (月) 14時43分

★ガガさん、コメントありがとうございます。

日本公開ですが、FOX Japanが自分のサイトで『社会問題にまで発展した「borat」、近日公開の噂!?』等と書いています(笑)。2007年の早い時期には公開されそうですね。

投稿: rambler | 2006年11月28日 (火) 21時46分

今週の『ニューズウィーク』日本語版でも特集されていました。
ただ、表紙がこのボーラットさんのスネ毛丸出し短パン写真で・・・電車の中で恥ずかしかったです。

日本公開されればぜひ見に行きたいですね。

投稿: bluegene | 2006年11月30日 (木) 00時41分

★bluegeneさん、コメントどうもありがとうございます。

日本の電車の中で、ボーラット・・・結構恥ずかしいかも。でも映画はもっと見ていてインパクトがあります(下半身ジョークで笑ってしまう自分が、映画館ではずかしかった・・・)ので、お楽しみに。

投稿: rambler | 2006年11月30日 (木) 14時31分

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