音楽好きには絶対のお勧め・「ドリームガールス」
まだ誰も完成品を見ていないうちからアカデミー賞の有力候補とされていたのがこの「ドリームガールス」。元々良く知られたブロードウェイ・ミュージカル★の映画化であり、その映像の圧倒的な美しさ、そして歌のシーンの迫力、そして噂に聞く主演者達の熱演振り。しかしそれだけだと昨年の「SAYURI」と同じで、技術・美術部門だけの評価で終わりかねないとも心配していましたが、実際に見てみればヘヴィな前述の作品賞候補群をひっくり返すだけのハリウッド映画らしい“輝き”を持つ作品でした。監督は「シカゴ(作品賞)」の脚本を担当したビル・コンドン。音楽の素晴らしさは圧倒的で映画館帰りに即サントラCDを買いました(笑)。音楽好き、特にモータウン・サウンドに代表されるブラック・ミュージック好きには絶対のお勧め。
60年代のデトロイトのアマチュア・ナイトで曲者マネージャー・カーティス・テイラー・Jr.(ジェイミー・フォックス)の目にとまった、三人組女性ヴォーカル・グループ・ドリームメッツ(ビヨンセ・ノウルズ☆、ジェニファー・ハドソン☆、アニカ・ノニ・ローズ)。人気スター・ジャームス・“サンダー”・アリー(エディ・マーフィ☆)のバック・コーラスに選ばれた事をきっかけに時代を代表するスーパースターとなる三人と自分自身の“音楽帝国”を築き上げるカーティス。しかし頂点で訪れるグループ内の亀裂。“主人公”ディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ)の内部に芽生えるアーティストとして、そして一人の人間としての自我の目覚め、そして袂を別ったエフィ(ジェニファー・ハドソン)運命は。果たして“夢”の再び交わる日は来るのか?





明らかにシュープリームス(元々のグループ名は“ブライメッツ”)とダイアナ・ロスがモデルのドリームメッツ、クリスマスに遠く旅立った(未だ信じられずですが)、ジェームス・ブラウンにマービン・ゲイを掛け合わせた様なジャームス・“サンダー”・アリー、60年代に110曲のTop10ヒットを生み出したモータウン帝国を築きあげたペリー・ゴーディを思い起こさせるカーティス、そしてジャクソン5等のモータウンの人気者達を思い起こさせる登場人物たち。そして自分自身が3人組ディスティニーズ・チャイルドのリードから、ソロアーティストとして飛躍中のビヨンセと音楽ファンなら思わずにやりとするキャスト。そしてそれをただの物まねにしないモータウン・サウンドのエッセンスを受け継ぎつつ、現代のHip-Popのフレーバーを掛け合わせた楽曲とそれぞれのパフォーマンスの素晴らしさ。特にこれがデビュー作になるアメリカン・アイドル出身★★のジェニファー・ハドソンの歌は圧倒的で“And I’m Telling You I’m Not Going”を歌うシーンは久々の鳥肌もので、アカデミー助演女優賞の大本命(菊地凛子に立ちふさがる“壁”)。これを共にミュージシャン・コメディアンでもあるエディ・マーフィとジェイミー・フォックスの二人が絡み、脇で渋くダニー・グローバーが支えるというアフリカン・アメリカン・オールスターキャスト。
「バベル」「デパーテッド」「硫黄島からの手紙」等重量級かつ人の気持ちをヘヴィにしてくれる候補者がひしめくアカデミー賞レースの最終コーナーで飛び出した異色の大穴。さてアカデミー賞の評価は如何に(候補者発表は1月23日)?
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★オリジナルの振付・演出はマイケル・ベネット。先日再見した「コーラスライン」の原案・振付・演出も手がけた天才。1987年にエイズの為、44歳で死去。この映画は彼に捧げられている。
☆ゴールデングローブ賞ノミネート(主演女優、助演女優、助演男優)。他に作品賞、主題歌の5部門でノミネートされており、技術・美術部門等が多いアカデミー賞では更に多くのノミネートが予測されている。
★★2004年のアメリカン・アイドルのサード・シーズンに最後の8人まで残る(彼女の落選についてエルトン・ジョンが審査員を非難した事で知られる)。
過去記事:「ドリームガールズ」Dreamgirls (予告) 2005.12.13
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コメント
こんばんは。
TBありがとうございました
かなり楽しめました。
投稿: mig | 2007年1月31日 (水) 02時24分
こんばんは。
TBありがとうございました
かなり楽しめました。
投稿: mig | 2007年1月31日 (水) 02時24分
migさん、コメントありがとうございます。
これ、モータウン好きの私にはとても楽しい映画でした。アカデミー賞の作品賞候補にならなかったのが、残念(とは言っても、他の5本とも皆好きな作品なのですが)。部門賞でゴージャスに決めて欲しい物です。
投稿: rambler | 2007年2月 7日 (水) 13時09分
こんにちは。
アメリカンアイドルで優勝を逃している
ジョニファー・ハドソンの歌唱力は
本当にすごかったですよね。なんだかルックスで
ダメだったのかと思うと少し悲しいです。
でもこの映画でこの存在感を出せたのも
優勝しなかったからだと思えば納得も出来ますね。
確かこの映画もオーディションで勝ち抜いたとか。。。
アカデミーでどれだけの賞を取るのかも見所ですね。
投稿: ALICE | 2007年2月19日 (月) 15時17分
★ALICEさん、コメントありがとうございます。
アメリカン・アイドル、たま~に見るのですが、良く基準がわからん(笑)。グラミーの時に、ジェニファーと審査員ポーラ・アブドゥルがすれ違いで会場入りしたのですが、喧嘩でもしたらどうしようかと思っていしまいました(結局顔合わせはなかった)。
でもジェニファー・ハドソン自身もあの落選があったから、今の私があると言っていたので、これでアカデミー賞を取ってハッピーエンド?
投稿: rambler | 2007年2月20日 (火) 02時19分