2008年11月15日 (土)

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

「ナイト・ミュージアム」で日本でもやっと知られてきたベン・スティーラー、この夏声優として「カンフー・パンダ」をヒットさせたジャック・ブラック、そして「アイアンマン」が大ヒットしたロバートダウニーJrの三人が組んだオオバカ・コメディは映画界の裏ネタ満載。でも一番おかしいのはこのプロモーション・ヴィデオだったりして・・・

ベン・スティーラー×ジャック・ブラック×ロバート・ダウニー・Jr 自主制作バイラルビデオ

公式サイト

ちなみにゲストの大物の二人、昔共にペネロペ・クルズとつき合ってましたよね?

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2008年10月10日 (金)

底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』

1 NY発の株式暴落により世界恐慌の危機に瀕し、ポール・ニューマンや緒方拳といった名優が去ってしまったこの暗い時代。少なくとも映画や演劇、音楽といったエンタテイメントは明るく前向きなものに触れたいもの。そんな時にぴったりの底抜けに楽しいミュージカル映画が『マンマ・ミーア!』。日本公開が2009年1月30日と来年になってしまうのが残念ですが、明るい気分になりたい人にはお勧めの一本。
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 エーゲ海にギリシャの浮かぶ美しい島。この島で小さなホテルを経営するドナ(メリル・ストリープ)の女手ひとつで育てられてきたソフィ(アマンダ・セイフライド)は明日が結婚式。自分の父が誰か知らない彼女は“結婚式では父とヴァージン・ロードを歩きたい”と心から望み、ドナがかつて付き合っていた3人の男性サム(ピアース・ブロスナン)・ビル(ステラン・スカルスガルド)・ハリー(コリン・ファース)に母に内緒で式に招待するが、三人ともが現れてしまったことにより大混乱。果たして本当の父親は誰なのか?そして彼女は父親とヴァージン・ロードを歩むことは出来るのか? 1_2
Bkline_2  勿論“オリジナル”は1999年にロンドンで初演されニューヨーク・ブロードウェイでも大ヒット、日本でも上演されたミュージカル『マンマ・ミーア!』。全編のセリフがABBAの大ヒット曲で構成される(それもオリジナルの歌詞そのままで)という当時としては画期的なミュージカルでした。この映画もミュージカル版と同じくABBAのオリジナル・メンバーであるビヨルン&ベニー(「木枯らしの少女」!)ことベニー・アンダーソン&ビヨルン・ウルヴァースが製作総指揮として深く関っており、ミュージカル版で演出を手がけたフィリダ・ロイドが監督。よってオリジナルのオリジナルのABBAの楽曲が持つ能天気なまでの人生賛歌、恋愛賛歌、SEX肯定(当時スウェーデンは“性”の先端地とされていましたなあ。)という明るさと母子家庭もゲイも離婚も整形もみんなオッケー、歌って踊って笑って前向きに進んでいこうよというミュージカル版の双方が持つ“超肯定的な世界観”を見事なまでに保っています(映画ですから地中海の風景をバックにしている分より強調)。メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン等主要キャストは全員その歌声を披露していますが、中でもメリル・ストリープは「今宵、フィッツジェラルド劇場で」のカントリー・シンガーからこの映画のABBAまでこなす実力はその演技の幅の広さと同様で感服するのみ。

 元々ミュージカルは雨に打たれている人が突然歌いだしたり、歌って踊りながら喧嘩をしたり、一曲朗々と歌いながらお亡くなりになったりというSFを凌ぐ非日常的世界で、「なんで急に道端で歌いだすんだ」とかいう突っ込みはしないのがお約束。この映画を見て「顔をみりゃ誰が親父だかわかりそう(そもそもドナは誰が親父かは覚えているだろう)」とか「メリル・ストリープの年齢が高すぎで娘とバランスがおかしい」とか「どうしてそこでその歌なんだ?」etc…の突っ込みを入れるのは野暮というもの。不景気で暗く落ち込んでいる人も見終わった後には踊りだしたい気分が味わえますので是非(さすがにミュージカルと同じように踊っている人はいませんでしたが、試写会で歌っている人はいましたよ)。

・ABBAについては別館“The Song Remains The Same”にて近日。
・ニューヨークでプレヴュー版を見たミュージカル版『マンマ・ミーア!』の思い出は本館“「USAのんびり亭」日記”にて近日。

続きに作品情報。

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2008年1月 7日 (月)

「マンマ、ミーア」Mamma Mia!

2008年10月10日:日本に戻り試写会で見ました。底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』をご覧下さい。

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 ギリシャの小さな島で結婚を控えた娘とその母親(メリル・ストリープ)。娘は結婚式に実の父を招待しようとするが、実はその候補は三人いた・・・・。

 考えようによってはかなり無茶苦茶なお話ですが、全編アバのヒット曲に乗せて歌って踊れば楽しいコメディということで、日本でも上演されている大ヒット・ミュージカルの映画化がこの夏登場。「シカゴ」「ヘアスプレイ」のような興行的にも作品的にも成功作になるか、それとも「レント」「プロデューサーズ」のように尻つぼみになってしまうか?公開が楽しみです。7月18日公開。予告編は続きにあり。

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ゲット・スマート(「それゆけスマート」Get Smart)

Get_smart480 1960年代、当時の最高のアクションシリーズであり憧れであった「007」はありとあらゆるタイプのスパイ物を生み出しましたが、その中でもスパイ・コメディとして人気があったドン・アダムス主演「それゆけスマート」Get Smartを、当代きっての人気コメディアン・スティーブ・カレルとアン・ハサウェイ(エージェント99)で映画化したのがこの作品。ライバル(?)であるスーパースパイ・エージェント23を演じているのがロック様。6月20日公開

尚、このTVシリーズがメル・ブルックス(「プロデューサーズ」「ヤングフランケンシュタイン」)の出世作だそうで今更ながらに彼の天才振りがわかります。続きに予告編あり。

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2008年1月 2日 (水)

「ハンコック」Hancock

2008年10月10日
感想はこちらにまとめました:2008年夏の映画総括その1:アクション映画編
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Hancock480「アイ・アム・レジェンド」でシリアスなヒーローを演じたウィル・スミスが持ち味である口八丁・手八丁のヒーローに復帰するコメディ・SF映画が「ハンコック(原題)」Hancock。「メン・イン・ブラック」「インデペンデンス・デイ」「ワイルド・ワイルド・ウエスト」に続いて独立記念日に現れ世界を救うのか!?7月2日公開
続きに予告編あり

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2007年11月23日 (金)

「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」Charlie Wilson's War

Charlie_wilsons_war480予告編は続きにあり。

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2007年10月 1日 (月)

只今撮影中。「セックス・アンド・ザ・シティー」Sex and the City

12/07/2007
いよいよ予告編登場。キャリーのその姿は・・・・ひょっとして年貢の・・・・

Satc360

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 主演4人のギャラのアンバランスから実現しないのではと言われていた人気TV番組「セックス・アンド・ザ・シティー」の映画版がついに実現し、9月現在、もう一つの主人公である“マンハッタン”内で撮影中(今ニューヨークに行くとロケにぶつかるかも)。Mr. Bigのクリストファー・ノースも出演しているところを見るとキャリーと彼の微妙な関係が映画の一つの軸になるのかも知れません。

「セックス・アンド・ザ・シティー」Sex and the City
分野: コメディ、ドラマ
米国公開日: 2008年5月30日
米国配給会社: New Line Cinema
製作:Sarah Jessica Parker, Michael Patrick King, John Melfi
監督:マイケル・パトリック・キング
主演:サラ・ジェシカ・パーカー、キム・キャトラル、シンシア・ニクソン、クリスティン・デイビス、クリストファー・ノース

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2007年9月23日 (日)

「ヘアスプレー」Hairspray

Hairspray_270秋の一押し作品。ジョン・ウォーターズの同名カルトムービーー>ブロードウェイミュージカルとなって大ヒットー>ミュージカル映画化という「プロデューサーズ」パターンですが、「プロデューサーズ」より良く出来てます。元の作品の監督ジョン・ウォータースがイメージそのままの役柄でちょい役をしているのでお楽しみに。

 お久しぶりのミシェル・ファイファーはこの作品と「スターダスト」で続けざまに悪役。でもこちらの方で歌って踊ってアカデミー賞の助演女優賞候補の声も。元作品でディバインが演じた主人公の母親役を特殊メークでしているのがジョン・トラボルタでこちらにも助演女優賞候補の声(!?)。考えて見ればトラボルタは「グリース」の主演でファイファーは「グリース2」がデビュー作、またファイファーとクリストファー・ウォーケンは「バットマン・リターンズ」で殺しあっていた仲。

●より詳しい作品に関しての考察近日。続きに作品情報

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2007年3月25日 (日)

愛すべき小品「ホリデイ」

Theholiday_220 日本では本日から公開のラブコメ(アメリカでは、通称ロマンチック・コメディ)映画。色々穴もあって傑作とは言えないけれど、これはこれで愛すべき小品。核となる4人のキャラクターがたっていて+映画ファンの心をくすぐるおまけ付きで楽しめる作品です。

 長年思い続けた職場恋愛の元カレの婚約発表でぼろぼろのロンドンの新聞の結婚欄担当記者アイリス(ケイト・ウィンスレット)、ロスアンゼルスで映画予告編製作会社社長を務めるワーカホリックのアマンダ(キャメロン・ディアス)は同居中の彼氏の浮気発覚でブチキレ中。インターネットのホーム・エクスチェンジ・プログラム(ホリデイ等の間にお互いの家を交換滞在する)を利用して、気分を切り替えるためにお互いの家でクリスマス~年末の2週間のホリデイを過ごすことになった二人の前に、それぞれグラハム(ジュード・ロウ)、マイルズ(ジャック・ブラック)という男性が現れます。

 クリスマス・ムード一杯の雪のロンドン郊外の街と質素な小さな家、地元のパブVS真っ青な空のLAとビバリーヒルズの豪邸とゴージャスなレストラン。ロンドン・キャリア・ウーマンにハリウッド業界人男性の組み合わせVSカリフォルニア・キャリア・ウーマンにイギリスの酔っ払い男性。様々な文化の違いをスパイスに、そこから生み出される笑いを盛り込みながら二組のカップルの物語が進んで行きます。クリスマスのイギリスの描写は「ラブ・アクチュアリー」を思わせ、アメリカVSイギリスの文化の違いが背景にあるところは「ノッティング・ヒル」を思いだすという”ワークング・タイトル(両作の製作会社)系ラブ・コメを、さらにプラスしてふんだんに映画の引用が飛び出すところは「恋人たちの時間」「めぐり逢えたら」「ユーガッタメイル」のノーラ・エフロン脚本系のラブ・コメを思い出させてくれて、その意味ではラブコメ界の王道的作品です。

 「イン・ハー・シューズ」のような軽さにシリアスを盛り込んで演技派へ脱皮中のキャメロン・ディアスですが、ここでは本来の持ち味であるコメディセンスを発揮して面目躍如。「キングコング」で見せたようにまじめな役柄の中に本来の持ち味であるコメディの要素を持ち込んで芸域の広さを見せるジャック・ブラックもさすが。しかし今回の見所は普段はシリアスな演技を得意とするジュード・ロウとケイト・ウィスレットの英国勢のコメディ演技。日本公開は逆になりましたが「オール・ザ・キングス・メン」というシリアスな政治ドラマで共演し、更に「リトル・チルドレン」の公開が控えるケイト・ウィンスレット(この作品で31歳にして5度目のアカデミー賞ノミネート)と、「壊れゆく世界の中で」の公開が控えるジュード・ロウという、”まじめな”役者をコミカルに使うことで映画としての面白みを生んでいます。

Eriw そしておまけは映画ファンへ向けての小技の数々。売れっ子(監督もこなす)のエドワード・バーンズをもったいない役で使っているほか、思わぬ大物&売れっ子のカメオ出演があります。しかし何といっても今年末で92歳のイーライ・ウォーラック。「荒野の7人」の盗賊のボスとしてユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールス・ブロンソン、ジェームス・コバーンと対決し、「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」ではクリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフと三つ巴の黄金争奪戦を行った名脇役。「ゴッドファーザー・Part III」で最後に毒殺されるマフィアの老ボスを演じていましたが、あれすら16年前。まさかこの2007年に矍鑠(かくしゃく)とした姿が見れるとは。個人的にはこれだけで十分満足(DVDを買ってしまいました)。

 イギリス側の出会いと結びつきが唐突だったり(女性が見知らぬ土地で一人でいて、夜中に酔っ払い男を家に入れるでしょうか?それがジュード・ロウだったとしても・笑)、子供の使い方がずるかったり(可愛いだけに反則)色々と突っ込みたくもなりますが、この4人がどたばたしているのを眺めているだけで楽しい作品。ホリデイ気分一杯の作品なので、日本でこの時期に見るのはちょっと?ではありますが、機会があれば是非。

Goodbadugly40年前のウォーラック。拳銃を突きつけているのは勿論”巨匠”クリント・イーストウッド。

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2007年2月14日 (水)

ウッディ・アレンの最新作「スクープ」

Scoop220_1 前作「マッチ・ポイント」で舞台をニューヨークからロンドンに移し、新たな境地を切り開いた巨匠ウッディ・アレン。同作で悪女ぶりを発揮して新境地をひらいたスカーレット・ヨハンソンが女子大生探偵主人公に扮し、アレンみずからその助手役の手品師に扮して、ロンドンに発生した謎の連続殺人事件の謎に関する“スクープ”を追うコメディ&サスペンス。疑惑の渦中の億万長者の跡取り息子がヒュー・ジャックマン★という豪華共演です。

 基本的にはここしばらくのアレン軽いコメディの流れをくむ作品で、以前からのウッディ・アレンファンには馴染みの感覚を持っていますが、それゆえに前作「マッチ・ポイント」の異色ぶりが際立ち、前作でウッディ・アレン入門を果たした人には“なんじゃこれ”となる可能性あり。ヨハンソン&アレンの探偵コンビの凸凹ぶりとやり取りのおかしさが作品の“核”でこれに乗れるかどうかで作品の評価が変わってくるかと思われます。アメリカでは、前作ほどの評判は呼ばず今年のアカデミー賞レースでは噂にものぼりませんでした。

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2007年2月11日 (日)

「ナイト・ミュージアム」レビュー

Night_at_the_museum220 誰もが寝息を立てる深夜の博物館。ナイスガイであるにもかかわらず、いつまでも大人になりきれず、妻に去られ(その妻は近日再婚予定)、一人息子の尊敬も失いつつある主人公ラリー(ベン・スティーラー)。やっとの思いでありついたニューヨークの自然史博物館での夜警の仕事とは“何者も外から入れず、何物も外へは出さない”事だった・・・。

 アメリカで最も人気のあるコメディアンの一人、ベン・スティーラーが主演し、“全てのものが動き出す”おもちゃ箱のようなおかしさと、それをリアルに再現するCGの素晴らしさもあってクリスマス・シーズンに大ヒットした作品。舞台であるニューヨークの自然史博物館の入館者が増加した(「ダ・ヴィンチ・コード」とルーブル美術館のような関係)というおまけつきです。

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2007年1月20日 (土)

「硫黄島」を食うか?「リトル・ミス・サンシャイン」/作品賞予測

Lms220 既に日本公開されており、「ラムの大通り」えいさんの2006年ベストワンの栄冠にも輝いた「リトル・ミス・サンシャイン」。愛すべき小品ではありますが、実はアカデミー賞戦線においては日本期待の「硫黄島からの手紙」をノミネートから蹴落とす作品になるかも知れません。

 可愛らしいタイトルとは裏腹に、全員どこか壊れ&「Loser(負け犬)」家庭のアルバカーキからロスアンゼルスまでの珍道中★の中で、世の中勝ち負けではないこと(トライするものこそが勝者)を教えてくれ、そしてひょっとして壊れているのは周りの方(観ている側の我々も含めて)かもしれないと思わせる“毒”を含んだ、しみじみとした良い映画。アメリカでは夏に公開されて息の長いヒットとなり、年末からはアカデミー賞作品賞戦線にも顔を出し始めました。

 通常アカデミー賞候補とは秋以降、特に年末に公開されるのですが、この作品の場合、夏に公開されて観客の支援を受けてじわじわと生き残るというパターンは昨年の「クラッシュ」そっくり。昨年はその「クラッシュ」が、この時点まで無敵だった「ブロークバック・マウンテン」をまさままさかの大逆転で作品賞を得た訳ですが、今年の「クラッシュ」的存在がこの「リトル・ミス・サンシャイン」です。

 現時点でノミネートが確実そうなのは「ディパーテッド」と「ドリーム・ガールズ」。それに続くのが「バベル」&「クイーン」。そうすると残り1席を「硫黄島からの手紙」「ユナイテッド93」、そしてこの「リトル・ミス・サンシャイン」の3本で争う訳ですが、作品としては優れていても、一部には強烈な拒否反応を起こした「ユナイテッド93」がやや不利。日本では「硫黄島」が、“確実”、“本命”等と書いていますが、アカデミー賞に対して直結度の高い、製作者組合賞、ブロードキャスト批評家賞、ゴールデン・グローブ賞の結果を見ると、これは圧倒的に「リトル・ミス・サンシャイン」有利。「硫黄島」はかろうじてゴールデン・グローブ賞の外国語映画賞で首の皮一枚つながったという所でしょう。★★

 可愛い顔をして「硫黄島」を喰うか?「リトル・ミス・サンシャイン」。ノミネートの発表は1月23日(火曜日)、アメリカの早朝&日本の晩です。

★賞レースの最新の結果はこちら:アカデミー賞総合案内ページ

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続きに★の解説&「LMS」関連の楽しいビデオあり(ネタばれ注意。

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2006年12月21日 (木)

オーシャンズ13 プレビュー

Oceans_thirteen360 9月20付記事“ジョージ・クルーニーの新作「オーシャンズ13」&「グッド・ジャーマン」”から、ポスター&予告編の登場にあわせ「オーシャンズ13」のみ分離独立。予告編、相変わらずお洒落な出来。13番目ガルシア?バーキン?ジュリア・ロバーツのカメオはあるのでしょうか?(ポスター・クリックで拡大)
予告編:http://movies.aol.com/movie/oceans-13/24822/main

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Oceans13
 一時期はブラット・ピットが出ないのではとの話もありましたが、無事に復帰の模様でクルーニー、デイモン、ピットと3人が並んでいると“華”があります。現時点でジュリア・ロバーツは復帰を否定していますが、TVのインタビューを見る限りゲスト的な扱いはあるかも。その代わりに最も興味が沸くのは“最強の敵”として登場すると言われるアル・パチーノ。1、2作の敵アンディ・ガルシアのおじさんだったりすれば「ゴッドファーザーPart III」ですが、果たして?パチーノとは「シー・オブ・ラブ」つながりのエレン・バーキンも出たりします。第一作に立ち返ってラス・ヴェガスが舞台。

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「オーシャンズ13」Ocean’s 13
分野: アクション・アドヴェンチャー・スリラー
米国公開日: 2007年6月8日全米公開
米国版公式サイト:
米国流通会社: Warner Bros. Pictures Distribution
日本公開日: 2007年
主演: George Clooney, Ellen Barkin, Matt Damon, Brad Pitt, Andy Garcia
監督: Steven Soderbergh
製作: Steven Soderbergh, George Clooney, Susan Ekins

撮影の模様は:http://www.clooneynetwork.com/で詳しく見れます。

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2006年11月26日 (日)

「ボーラット」がやってきた。ヤグシュマシュ!

Borat_220 アメリカにやってきたカザフスタンのTVレポーター・ボーラット・サグディエフ。その彼とディレクター・カメラマンの3人だけのチームで、栄光の故国カザフスタンの更なる発展の為に製作されたアメリカ文化を学ぶためのドキュメンタリーがこの映画。タイトルからスタッフ・ロールまで全てカザフスタン語(英語字幕付き)作品という、極めて異色なこの作品が、アメリカでこの秋、最高のヒット作品となりました。何故こんなにヒットしたか?それはこの作品が、現在アメリカでタブーとされている部分に深く、鋭く切り込んだ作品だからであり、異邦人の視点から見た極めて優れたアメリカ文明批評になっているからです・・・・・NOT!(な~んちゃって)。

 アメリカのポリティカル・コレクトの風潮を笑い、フェミニズムとユダヤ人を馬鹿にし、TVで偶然みた「ベイウォッチ」のパメラ・アンダーソンを求めて、特殊な車でハリウッドへ向かうボーラット。BGMは勿論40年前にアメリカを探しに出かけた男達★と同じステッペン・ウルフの「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド(ワイルドで行こう)」。途中テキサスのロデオ会場でアメリカ国家を「カザフスタンよ、永遠なれ~」と替え歌で歌ってブーイングを食らい、ゲットーの少年たちと仲良くなったかと思えば、キリスト教右派の集会に参加するなど、アメリカでこの数年主流のリアリティ・TV(日本で言えば「進め(ぬ)、電波少年」)の手法を用いたドキュメンタリータッチ(ほぼ全員、本人たちを“ドキュメンタリーを取る”といって騙して撮影)。確かにある意味でアメリカに対する文明批評(英国流ブラック・コメディ隠し味。モンティ・パイソンを意識した部分あり)になっていて、評論家からも絶賛されているのですが、本質的には下半身ネタ満載の大馬鹿・オゲレツ・コメディ(ちょっとドリフ)で、かな~り引いてしまうような場面も多く、気に入るか、嫌悪するかがはっきりするコメディです(カザフスタン政府以下関係者激怒中)。個人的にはちょいと下ネタ多すぎでかなり引いてしまいました。

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2006年10月19日 (木)

意地の悪いコメディ「サンキュー・スモーキング」

Thank_you_for_smoking_220 タバコ販売推進を目指すロビイスト・ニック・ナイラー(アーロン・エックハート)は、口八丁・手八丁の実力者。しかしそんな彼に立ちふさがるのは、タバコのパッケージにドクロマークを入れようとする州知事(ウィリアム・H/メイシー)、禁煙過激派、癌で死にかけたタバコの宣伝マン(サム・エリオット/マルボロマンのパロディですな)、文字通り体当たりで彼の記事を物にしようとする記者(ケイティ・ホームズ)、別れた妻、ティーンエイジャーの息子(キャメロン・ブライト)。仲間といえばMOD(マーチャント・オブ・デス=死の商人・銃、アルコール業界のロビイスト仲間)だけ。ハリウッドの大物エージェント(ロブ・ロウ)★と組んでのタバコ・イメージアップ作戦は?そして彼は息子の信頼を取り戻しつつ、ドクロマーク計画を阻止できるのか?

 日本でも出版されているクリストファー・バックリー原作「ニコチン・ウォーズ(原題は映画と同じ“Thank You For Smoking”)の映画化で、インデペンデント系の小品でありながら、予想外のヒットとなったのがこの「サンキュー・スモーキング」です。

 タバコ業界の内幕物といえばラッセル・クロウ&アル・パチーノが共演したマイケル・マン監督の「インサイダー」、嫌われ仲間業界を描いた作品といえば銃社会アメリカの告発物であるマイケル・ムーアの突撃ドキュメンタリー「ボウリング・フォー・コロンバイン」といった社会派作品を思い出しますが、この「サンキュー・スモーキング」の面白さは、社会派の衣をかぶった“ただの”コメディである点。そしてこの映画が真に笑い飛ばしているのは、タバコ、銃、アルコール=悪と決め付ける教条的・杓子定規な考え方(ポリティカリイ・コレクトネス)であり、自己の善悪の二元論でしか判断できないようになっているアメリカの風潮(我々の側につかないものは敵である・・・)であり、この映画を表層的な部分(タバコ業界擁護・批判)でしか理解しようとしない観客であったりします。

 また本来ならばラストで射殺されてもおかしくない主人公・アーロン・エックハート★★のさわやか描写、良い子役が普通のケイティ・ホームズ★★★への悪意溢れる描写(オチがおかしい)、”悪の権化”であるロバート・デュバルへの敬意といい、この映画は小粒ながら多方向への刃を含んだ、重層的で知的、そして何より笑えるコメディ。新進気鋭の監督ジェイソン・ライトマン★★★★、今後が楽しみです。

過去記事:「サンキュー・フォー・スモーキング」Thank You For Smoking プレビュー(別ポスターあり)

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★彼の映画中のエージェント名がEntertainment Global Organization、略して“EGO(エゴ・笑)”珍妙な日本趣味のモデルは多分マイケル・オービッツ(最大手エージェントCAAの創設者、その後ディズニーに迎えられるが失墜)。日本趣味だったかどうかは知りませんが“孫子の兵法”の信奉者として有名。

★★「エリンブロコビッチ」の髭面ボーイフレンド、「ペイチェック」の悪役、「コア」の主人公、「ブラック・ダリア」の相棒。現在急上昇中。

★★★最近だと「バットマン・ビギンズ」のヒロイン。でもやはりトム・クルーズの子供を産んだ婚約者として有名になっちゃいました。この役、今までの役柄から脱出できる美味しい役柄で、本人熱望したとのこと。ベットシーンはもっと過激なものがあったらしいのですが、トム・クルーズから横槍が入ってカットされたそうな(真相は不明。監督は「技術的な原因。ケイティの裸が観たければ“ギフト”を見れば」と言ったとか)。

★★★★親父アルバン・ライトマンの新作「マイ・スーパー EXガールフレンド」に興行面でも、評価面でも圧勝。世代交代ということでしょうか。

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2006年9月22日 (金)

史上最高の映画・テネイシャスD/ピック・オブ・デスティニー

Tenacious_d_220アメリカでは人気のコメディアン・アダム・サンドラーやウィル・ファレルの作品が公開されない中で、「愛しのローズマリー」「スクール・オブ・ロック」、そして「ナチョ・リブレ/覆面の神様」等が日本公開され知名度も上がって来た(勿論「キング・コング」も貢献していますが)、ジャック・ブラックのコメディ最新作がこれ。彼の持ちネタである超お下劣ロックバンド“テネイシャスD”の活躍(?)を描きます。

ちなみにこのジャック・ブラックとカイル・ガスのコンビのこのバンド・コミックバンドに見えて音はかっちり。実際にアルバムも出ていてフーファイターズのデイブ・グロールがゲスト参加していたりします。で、彼らのバンドのキャッチ・フレーズが“史上最高のロックバンド”、そこで映画のキャッチが“史上最高の映画”、そして公式サイトのキャッチが“史上最高のウェブ・サイト”。信じるかどうかはあなた次第です。

尚この映画には彼らの敬愛するロニー・ジェイムス・ディオ(太古の昔、レインボーの初来日の東京体育館で本人と握手しました)も出演していますが、予告編を見る限り“スパイナル・タップ“+”ビル・アンド・テッド(キアヌ・リーブスの黒歴史)“+”ウェインズ・ワールド“+”ブルース・ブラザース“?日本では最も受けないタイプの映画だと思いますが、アカデミー賞俳優ティム・ロビンスを脇に11月公開とはひょっとしてアカデミー賞狙い?

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続きに予告編&作品情報あり。

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2006年9月14日 (木)

「主人公は僕だった(ストレンジャー・ザン・フィクション/Stranger Than Fiction)」

2007.1.3追記:
日本公開タイトルは「主人公は僕だった」で、公開は2007年5月。日本公式サイトはこちら http://www.sonypictures.jp/movies/strangerthanfiction/index.html
まあ、公開されるだけ良しと言うところでしょうか。

2006.12.13追記:
11月に見たのですがやっと感想をまとめました。9月13日の紹介記事は全て”続き”に移動。一部ネタがかぶる事をお許しください。
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Stranger_than_fiction220 毎日まったく同じように目覚め、仕事に行き、家に帰って寝るだけの日々を送る公務員(IRS:税金収納員)・ハロルド・クリック(ウィル・ファレル)。どんなに平凡かというと朝歯を磨く回数も同じ、バス亭までの歩数も同じ。家族もなく愛する人もいない日々、でも彼は人生なんてそんなものと思っています。そんな生活を送る彼に聞こえてくる謎の女性(エマ・トンプソン)の声。彼の日々を事細かに描写するその声を聞いて、平凡な日々を送る彼の頭をよぎる疑惑。ひょっとして、自分の人生が誰かの小説(フィクション)だとしたら?そしてその作家が結末に自分を殺そうとしている事を知ってしまったら?ハロルドは自分の運命を変えられるのか★?ハロルドなどんな行動に出るのか?小説よりも奇なる(=ストレンジャー・ザン・フィクション)物語が始まります。

 カーレース大馬鹿コメディ「タラデガ・ナイツ」が大ヒットとなり波に乗るウィル・ファレルが一転してシリアスな演技で笑わせ、ほろっとさせるドラマがこの映画。何せ「タラデガ・ナイツ」ではブリーフ一枚で走り回って笑いを取っていた彼が、人生についてのまじめな考察を見せ、かつきちんと笑わせてもくれます。単なるお馬鹿コメディアンから一歩前進して、ジム・キャリーの座に迫れるか?

 また周囲を固める脇役が実力派揃いで作家としての壁(ライターズ・ブロック)にぶちあたった小説家エマ・トンプソン、その彼女に小説を完成させるために出版社から送りこまれて来たクイーン・ラティファ、ハロルドのカウンセラー・ダスティン・ホフマン、そしてハロルドが監査に行くパン屋の主人マギー・ギレンホールとアカデミー賞クラスの役者が揃っていてこの不思議な話を地に足をつけた作品としています。

 死んだような日々を送る公務員が自分の“死”を知って初めて生きる意味を考えるという構造が、黒澤明の「生きる★★」。もちろんシンプルで骨太だった黒澤作品に比べれば、こちらはスタイリッシュな映像やファンタジーの要素など多くのひねりと軽みがある分、現代的。感動して泣くというようなタイプの映画ではありませんが、見終わって気持ちの良い後味が残る映画です。

★小説家をその登場人物が殺しに行ったらスティーブン・キングの「ダーク・ハーフ」。昨年のライターズ・ブロック映画「イカとクジラ」を絶賛していたキングですが、今年のこの映画をどう評価したのか是非聞いてみたいのですが。
★★傑作。今時の問題公務員には強制的に見せたいと思います。ハリウッドでリメイクされる、トム・ハンクスが主演する等と言われて久しいのですが、まだ実現しないようです。

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2006年8月10日 (木)

「ナチョ・リブレ 覆面の神様」 Nacho Libre

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日本から見ると意外に思えると思いますが、現在のアメリカのコメディアンを番付すると、横綱はアダム・サンドラーとベン・スティーラーで、ウィル・ファレルとジャック・ブラックが大関クラスでしょうか。ジム・キャリー、マイク・マイヤーズ、エディ・マーフィーは大御所になってしまい、既に番付外というあたりが相応かと。勿論ヒットは、作品の出来による所が大きいのですが、横綱、大関クラスの作品は安定して集客しており、この夏もサンドラーの「クリック」、ファレルの「タラデガ・ナイツ」が、$100M越えのヒットとなりそうです(年末はベン・スティーラーが「ナイト・アット・ザ・ミュージアム」で大逆襲のはず)。

キング・コング」の監督役で知名度Upと役柄の拡大を果たした、“体型も大関”ジャック・ブラックが、「スクール・オブ・ロック」の脚本マイク・ホワイト★と「ナポレオンダイナマイト(バス男)」の監督ジャード・ヘスと組んでコメディ分野に復帰したのがこの「ナチョ・リブレ」。「クリック」「タラデガ・ナイツ」には興行収入では及ばない物の制作費が$32M(約38億円)で、北米興行収入$80M(約96億円)は十分おつりの取れるヒットとなりました。

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2006年7月26日 (水)

ナイト・ミュージアム/ Night at the Museum プレビュー

2007.2.5
日本公開タイトルは「ナイト・ミュージアム」で3月春休み向け公開。アメリカではクリスマス・ファミリー向けで大ヒットを飛ばしましたが出来の方はこちら: 「ナイト・ミュージアム」レビュー

Night_at_the_museum220誰もが寝息を立てる深夜の博物館の警備。その仕事とは“何者も外から入れず、何物も外へ出さない”事だった・・・。

完全にホラー映画の乗りですが、ベン・スティーラー、ロビン・ウィリアムス、ミッキー・ルーニー、ディック・ヴァン・ダイクというそれぞれの時代を代表するコメディアン達の超豪華共演で贈るクリスマス映画。ベン・スティーラーといえば出てくるあの人も既に予告編に登場しています・

ナイト・アット・ザ・ミュージアム/ Night at the Museum
分野: コメディ・ファンタジー
米国公開日: 2006年12月22日(拡大公開)
米国公式サイト:(Yahoo予告編のみ)
米国配給会社: 20th Century Fox Distribution
日本公開日:未定
主演:Ben Stiller, Carla Gugino, Kim Raver, Mickey Rooney, Dick Van Dyke, Robin Williams
監督:Shawn Levy
製作:Chris Columbus, Stephen Sommers, Bob Ducsay
上映時間:未定
レイティング:未定

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2006年7月13日 (木)

ニューヨークで働くという事・「プラダを着た悪魔」

Dwp220今年前半に公開された映画の中で、最も面白かった映画。キャプテン・ジャック・スパロウが戦う”海の悪魔”も面白いけれど、この映画のメリル・ストリープ扮する“悪魔“の演技の圧巻な事。彼女の演技に対して早くもアカデミー賞候補の声が出ています。

所謂チック・フリック(女子供向け映画という、やや蔑称気味の言葉)ですが、これは新しい世代向けの働く女性賛歌・新「ワーキング・ガール」(ゆえに出てくる男性は皆、ひ弱)。「パイレーツ」「スーパーマン」の影に隠れていますが、只今ヒット中。
(ニューヨークで働く事に関する個人的な話は分離しまして日記の方にまとめます)

田舎の大学(ノースウエスタン大・名門)を卒業し、ジャーナリストを目指してまずはファッション雑誌”Runway”の編集長アシスタントの仕事にありついたアンディ(アン・ハサウェイ/「ブロークバック・マウンテン」で一人だけアカデミー賞ノミネートからはずれた彼女ですが、一番大物になるのは彼女かも)。しかし彼女の上司とはニューヨーク・ファッション界を牛耳る大御所編集長ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)。この“地獄から来た上司”を相手にしてアンディの悪戦苦闘の日々が始まります。

勿論このミランダ役のモデルはVogue誌の”女帝“アナ・ウィントー。原作者であるローレン・ワイズバーガーは実際に彼女のアシスタントを務めていた人で、ここで描かれているエピソードのかなりの部分は真実。ニューヨークで働くと言うことは多かれ少なかれこんな経験をつむ事。このあたりは残業など考えられないニューヨーク以外の町にすむ人より、サービス残業が当たり前の日本人の方が共感できると思います。そもそも、アメリカの一般の人なら1日でやめてしまいますが。でもこうして悪魔に揉まれて20代をニューヨークでサバイブしキャリアを積み上げる事が出来れば、そこには「Sex and The City」のゴージャスな30代-40代生活が待っています(監督のデビット・フランケルは「Sex and the City」の演出も手がけた事あり)。

Rent7_thumb_1編集部シーンとアパート・シーン以外のかなりの部分は現地ロケ。ミッドタウン(会社はアベニュー・オブ・アメリカス&50番あたり・実際に大手出版社が立ち並ぶ)で働き、SOHOあたりで友人と集まり、アパートはイーストヴィレッジ・チャイナタウンあたりでボーイフレンドとシェア(同じチャイナタウン近辺に住んでヴィレッジ近辺で夜働くと「コヨーテ・アグリー」)という、感覚がニューヨークのリアルな雰囲気を出しており、このお話を現実的な物にしています。「RENT」のJoanne役トレイシー・トムズが同じようにニューヨーカーを演じていたのには笑いましたが->この人

U2、マドンナ(来週ニューヨークで見ます->公演の模様)等の音楽も効果的ですが、お気に入りはアラニス・モリセットの“Crazy”(Sealのカヴァー)。ふんだんに登場する“世界の一流ブランド”とあわせ見どころ、聞きどころ。

80年代的な「ワーキングガール」が、嫌な上司をやっつけ恋も成功も手中にするサクセス・ストーリーだったのに対し、こちらの落ちは現実的な点が21世紀的(?)。日本公開時にどのように受けいれられるか興味深い映画です。
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過去記事: 「プラダを着た悪魔」The Devil Wears Prada

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2006年6月30日 (金)

「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It

rumor_has_it1昨年末に公開されて見事にずっこけたジェニファー・アニストン主演のラブコメ(同時期の「ディレイルド」も痛かったのですが、今年に入って「フレンズ・ウィズ・マネー」が評価が高く、「ザ・ブレイク・アップ」がヒットして何とか持ち直し)。日本でも怪しい(?)タイトルがついて(原題はRumor Has It)、30台女性の結婚前の自分探し映画としてひっそり公開されたようですが、本質はコメディ。豪華なキャストと会話、そして効果的な音楽で結構笑える作品でした。

ボーイ・フレンド(マーク・ラファロ)との結婚に戸惑うニューヨークのキャリア主人公(アニストン)が、妹(ミナ・スバーリ)の結婚式の為にパサディナ★へ戻って知る驚愕の事実。小説&映画「卒業」で描かれているロビンソン・ファミリーが、自分の家族の事だったら?自分のおばあちゃん(シャーリー・マクレーン)が、ミセス・ロビンソンだったのではという疑問。真実を求めサンフランシスコへ飛ぶ彼女の前に現れる運命の(家族にとっては忌わしき)男性(ケビン・コスナー)。冒険(コスナー)か、堅実な生活(ラファロ)か、それはまた彼女の母の辿ってきた道・・・

ストーリーだけを書くとシリアスなドラマのようですが、それぞれの場面場面にきちんと落ちがあるコメディ構成。親子3代の女性が同一人物の毒牙にかかる話ですから、どろんどろんになりかねないところを、「恋人たちの時間」ロブ・ライナーが洒落た会話と音楽で軽く描きます。会話に「卒業」が出てくるのは当然ですが、他にも「カサブランカ」、「明日に向かって撃て!」等の引用★★も多数。また故アン・バンクロフト★★★の演じたミセス・ロビンソンにあたる役を友人にしてライバルだったマクレーン(「愛と喝采の日々・The Turning Point」で二人がぶん殴りあうシーンは有名)が演じるなど映画ファンを泣かせる細工もあります。全体はJazzっぽい音楽なのですが、サイモンとガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、そして何故か「続・夕陽のガンマン」等のお遊びが。

アニストンはコメディアンヌとして笑わせてくれるものの、結構強引で共感しにくい感あり。ミナ・スバーリは「アメリカン・パイ」の延長のようなスイートな役柄で、「アメリカン・ビューティ」のようなダークな側面を封印しているのが残念。マーク・ラファロも「ジャスト・ライク・ヘブン」同様“良い人”過ぎて、初老不良ケビン・コスナーの魅力に負けています(「イン・ザ・カット」が暗黒面か)。相変わらずシャーリー・マクレーンは艶やかで美味しいのですがこれも「奥さまは魔女」「イン・ハー・シューズ」と同じ。結局一番の儲け役は父親役のリチャード・ジェンキンス。「スタンドアップ(ノース・カウンティ)」に続き頑固親父を好演しています。

シリアスとコメディの配分、役者達のアンサンブルの面白さのさじ加減がうまくいかずに中途半端に終わってしまいましたが、DVDで気軽に見るには良い一本。是非へんてこな日本タイトルに惑わされずにコメディとしてご覧下さい。  
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LAの北20キロのゴージャスな家の立ち並ぶ高級住宅地。LAから行くといくつものトンネルを越えます(次に行くときは息を止めてみます)。フットボール全米学生王者決定戦ローズボウルが毎年元旦に行われる街としても名高い(スタジアムの看板、ちらっと出てきます。私はここでピンク・フロイド、イーグルス、ガンズ&メタリカ見ました)。ケビン・コスナーの家と経営するレストランもありましたが、レストランは離婚時に前夫人の物に・・・
★★ 
ただしシナリオはロブライナーとの名コンビ・ノーラエフロン(映画の引用だらけ脚本家・監督)ではありません。
★★★*2005年6月に73歳で癌の為、逝去。ミセス・ロビンソンだけではなく、「奇跡の人」のサリバン先生も忘れてはいけません(この役でアカデミー賞受賞)。旦那は「プロデューサーズ」のメル・ブルックス。葬儀ではポール・サイモンが「ミセス・ロビンソン」を弾き語りで彼女に捧げたとか(涙)。

過去記事:「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-

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2006年6月20日 (火)

「40歳の童貞男」、遂に日本公開

the40yearoldvirgin1 2005年8月にアメリカで公開され大ヒットとなったコメディ・「40歳の童貞男」 THE 40 YEAR-OLD VIRGINが、遂に日本で公開される事に。が、9月2日(土)からユナイテッド・シネマとしまえん、9月30日(土)ユナイテッド・シネマ岸和田にてレイトショーという事は銀座や新宿の目抜き通りに「40歳の童貞男」!いう看板をかけられる事もなく、ひっそりと・・・悲(要はDVDを発売するときに劇場公開作品と名乗りたいが為の公開でしょうね)。

まあ「ウェディング・クラッシャー」等の全米大ヒット、もで日本未公開コメディに比べれば公開されるだけ良しとしなくては。

過去の紹介記事はこちら:
「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin
「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin、その2

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2006年6月16日 (金)

ウッディ・アレンの最新作「スクープ」Scoop

Scoop220昨年末の「マッチ・ポイント」がまだ日本公開されないうちに、ウッディ・アレンの新作が早くも登場。

前作でお気に入りになったスカーレット・ヨハンソン★を主役に、ブロードウェイから「X-MEN」までこなすヒュー・ジャックマンを相手役にして自ら脇を固め、またもやロンドンを舞台にしたこの「スクープ」Scoopは、同じように殺人事件を扱っていながらもロマンチック・コメディ・スリラーになっている模様。「マッチ・ポイント」が凄く面白かっただけに期待の一本です。作品情報“続き”にあり。

★スカーレット・ヨハンソン
今だ21歳にしてウッディ・アレン作品に連続登場。ブライアン・デ・パルマ監督の新作「ザ・ブラック・ダリア」、クリストファー・ノーラン監督の新作「ザ・プレステイジ」にも重要な役どころで登場するという若手最大のスター。ライバルと目されるキーラ・ナイトレイとは「ヴァニティ・フェア」の“ヌード”表紙で共演するなど話題にも事欠きません。元々子役で「モンタナの風に吹かれて」や「スパイダーパニック」にも出ています。

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2006年6月 6日 (火)

「ザ・ブレイク・アップ」The Break Up・レヴュー

thebreakup220Break Upとは“破局”のこと。シカゴの観光ガイド・ゲイリー(ヴィンス・ボーン)と、ギャラリーで働くブルック(ジェニファー・アニストン)のカップルの“破局”をめぐるコメディの新作。メディアからは評判が悪かったのですが、実に7割近くも女性観客を集めて大ヒット。超ヒット「X-MEN」をたった1週で興行Topの座から引きずりおろしました(詳しくはこちら)。

この所「ドッジボール」「ウェディング・クラッシャーズ」と主演コメディが毎年夏の大ヒットになっている絶好調ヴィンスと「フレンズ」を卒業して“ムービースター”としての地位を固めようとしながら、中々代表作に恵まれないジェニファー(昨年の「ディレイルド」「迷い婚」が共にコケ)の組み合わせから考えると、当然の事ながらこれは“大爆笑ラブコメ”を予想する所ですが、”笑い”に関してはくすくす笑いが中心で、全体としては結構切ない内容。このあたりのコメディXシリアスの掛け合わせの比率が必ずしもうまくいっているとは言えず確かに評論家受けは悪そうですが、どうしてどうして30代以降のカップルであれば“ある、ある”と思わせる”リアルな破局ポイント”が一杯。鑑賞後妻とどう捉えたかディスカッションをしてしまいましたが、女性の視点から見ると、その些細な部分が違って見えている事を発見。思わずぞっとしました(笑)。

この役を引き受けたのはプラーベートで“破局”を迎えたばかりのジェニファーにはかなり辛かったはずで、結果この映画の共演が縁でヴィンスと付き合っている(らしい)訳ですが、この映画の公開にあわせて前夫・ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーに子供が産まれたのも奇遇(その二人の共演した「Mr. &Mrs.スミス」にヴィンスが脇役出演)。しかしこうしたプライヴェートの話題をも“ヒット”に結び付けてしまう事こそが“ムービースター”としてのパワーの証。ジェニファーにとっては、キャリアのターニングポイントになる作品かも知れません。   人気blogランキング参加中。 banner_02

過去関連記事:
ジェニファー・アニストンの勝負作2本 2006年3月21日
ディレイルド」Derailed 2005年11月12日
迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It(予告)2005年11月26日

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2006年5月17日 (水)

「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend

My_super_ex_girlfriend220「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend
分野: アクションアドヴェンチャー、コメディ、ロマンス
米国公開日: 2006年6月21日(拡大公開)
米国公式サイト:近日
米国配給会社: 20th Century Fox Distribution
日本公開日:未定
主演:Uma Thurman, Luke Wilson, Anna Faris, Eddie Izzard
監督:Ivan Reitman
製作:Gavin Polone
上映時間:未定
レイティング:未定
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ウマ・サーマン/ルーク・ウィルソンの組み合わせによる大アクション・ラブコメ。宣伝文句は「彼は彼女のハートを引き裂いた。今、彼女は彼の全てを引き裂く」・・・・怖い(笑)。この所不調のアルバン・ライトマン監督復帰なるか。 人気blogランキング参加中。 banner_02

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2006年4月21日 (金)

「最■絶叫計画」Scary Movie 4 レビュー

Sm4_220_2計画通り(?)、全米で週末興行成績第一位に躍り出て只今大ヒット中の大馬鹿パロディ映画本家の第四作。”最終(1)”、最新(2)”のクリエイター・ウェイアンズ兄弟に代わり、「裸の銃(ガン)を持つ男」シリーズのデヴィッド・ザッカーが前作”最狂(3)”から監督を務めている分、”危なさ”減量、”お馬鹿”大増量。今回も”3”の路線を引き継いでいます。

”3”の基本が「RING(米国版”リング”)」と「サイン」だったのに対して、今回は「グラッジ(米国版”呪怨”)」と「宇宙戦争」がプロット(そんなもんあるのか?)の中心。ここに「Saw」「ヴィレッジ」という伝統的(?)スケアリームービーに加え「ミリオンダラー・ベイビー」「ブロークバックマウンテン」「華氏911」等のパロディをぶち込んでいます。

「ブローク・バックマウンテン」にも出ていたアナ・ファリスが主演なのはご愛嬌ですが、ビル・プルマンはそんなことしちゃっていいのという役柄(「インデペンデンスデイ」の大統領は何処?)。「グラッジ(米国版”呪怨”)」がらみで、無茶苦茶日本語会話も飛び出します。映画ファン・特にアメリカン馬鹿コメディ好きなら気軽に楽しめるコメディで、まじめに大馬鹿をやっている(トラアイポッドのSFXなんて無茶苦茶お金かかってそう)ですが、アメリカのTVを見ていないとわからないジョークが多すぎ(ドクターフィル?)な点が日本の方にはマイナスです。

しかし、いまさらトムクルーズのギャグでアメリカの観客は楽しいのでしょうか?

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以下:2005年12月20日記事:
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2006年4月12日 (水)

ジャスト・ライク・ヘブン Just Like Heaven レヴュー

Just_like_heaven220「ウォーク・ザ・ライン」で主演じゃないのに、本年度のアカデミー主演女優賞をさらっていったリーズ・ウィザースプーン主演の「天国からきたチャンピオン」型・幽体離脱ラブコメ。アメリカでの公開は「ウォーク・ザ・ライン」よりも先です。

サンフランシスコの病院で仕事一途のエリザベス(リーズ)。キャリアは順調なれども働き過ぎで彼氏なし暦?年(ちょっとそれはうそ臭い)。見かねた姉が男性を紹介してくれるというパーティへ向かう途中で交通事故でどっかん(そりゃ24時間連続勤務の後にサンフランシスコ市内を運転したら、誰でも事故起こします)。彼女の唯一の心休まるアパートはなんと、彼女の家具つきでリースされてしまいます。で、その部屋に入って来たのが妻を亡くしてから失意のどん底のデビット(売れっ子・マーク・ラファロ)。超破格条件のその部屋には当然の事ながら、リースが憑いて現れます。

一歩間違えればそこは幽霊屋敷ホラーですが、勿論この映画は絵に描いたようなラブコメですから、はらはらどきどきさせつつラストにはfeel goodにしてくれます(故にDVDのおまけについているbad endingというかジョーク・エンディングは爆笑もの)。こうした役をやらせると現役ラブコメ女王候補No1★のリーズが生き生きとしています。ラブコメ分野ファンのつぼはきっちり押さえた作品です。

●リース・ウィザースプーンDVD

★ラブコメ女王について
昔ならゴールディ・ホーン、ちょっと前ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ(シリアスな役よりこの分野が本領)、サンドラ・ブロックが君臨していたラブコメ女王の座。現在ならばリーズとジェニファー・アニストン、ケイト・ハドソンあたりが最強候補で、これを追うのがドリュー・バリモアあたりでしょうか。キャメロン・ディアスがやるとちょっと下品だし、ニコール・キッドマンだと似合わないし、ユマ・サーマン、ジェニファー・ロペス、ケイト・ウィンスレット、ケイト・ベッキンセール、ダイアン・レインだとちょっと重いし、ジェニファー・コネリーやナオミ・ワッツ、アンジェリーナ・ジョリーではちょっと怖いし(笑)、ウィノーナ・ライダーだと万引きの影が付きまとってしまいます。更にその下の年代だとキルスティン・ダンスト、キーラ・ナイトレイ、スカーレット・ヨハンセン、ナタリー・ポートマン、ジェシカ・アルバではまだまだ女王の座は遠い感じがします。ここはアカデミー賞で変に演技派に走らずリーズには女王の座を狙って欲しいものです。

★★ジョン・ヘッダー
怪しい書店店員・実は霊媒役を演じていい味を出しているのがジョン・ヘッダー。一昨年の「ナポレオン・ダイナマイト(日本では“バス男”・なんで?)」でタイトル・ロールを演じた若手人気俳優。先週から公開の「ベンチウォーマーズ」でも主演トリオの一人を演じていて、これから一気にきそうな注目株です。

昨年の紹介記事(別ポスターあり): 「ジャスト・ライク・ヘブン(原題)」Just Like Heaven
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2006年3月29日 (水)

「プラダを着た悪魔」The Devil Wears Prada

Dwp220ブロークバック・マウンテン」で主要キャスト中、唯一アカデミー賞の演技部門にノミネートされなかったのが“プリティ・プリンセス(Princess Diaries 1/2)”“「Ella Enchanted」”で知られるお姫様女優(「ブロークバック」でもテキサスの姫)・アン・ハサウェイ。裸の体当たりといい、最後の電話での会話シーンで見せる虚空を見ているような表情と言い、決して他のメンバーに劣るような出来ではなく、ひょっとすると今後“化ける”存在かも。

そんな彼女が主演を勤めるのが、ローレン・ワイズバーガー原作のベストセラー「プラダを着た悪魔」の映画化版。ニューヨークのファッション・マガジンの編集長アシスタントとして働くアンドレア(アン・ハサウェイ)の奮戦記。生き馬の目を抜くような激烈な世界に火に油どころではなく、ナパーム弾を炸裂させるような上司(すなわち“悪魔”)ミランダ・プリーストリーを演じるのが、メリル・ストリープ(「アダプテーション」もニューヨークのエディターだったかも)となかなか面白そうな組み合わせ。

この悪魔上司のモデルは、作者のワイズバーガーが実際の仕えていた実在のVogue誌の鬼チーフエディター、Anna Wintour(発音はアンナ・ウィントォアーかな?)である事は周知の事実で、この映画はファッション業界、メディア業界の内幕としても楽しめそう。今年期待の“ニューヨークな映画”
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Dwp1「プラダを着た悪魔」The Devil Wears Prada
分野: コメディ・ドラマ・ニューヨークな映画
米国公開日: 2006年6月30日全米公開
米国版公式サイト: 
米国流通会社: 20th Century Fox
日本公開日: 2006年
主演: Meryl Streep, Anne Hathaway, Tracie Thoms, Adrian Grenier, Simon Baker
監督: David Frankel
製作: Wendy Finerman, Joseph M. Caracciolo Jr

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2006年3月18日 (土)

「男を変える恋愛講座(フェイリアー・トゥ・ランチ)」レヴュー

4月22日追記:
Shokoさんのご指摘により確認(ありがとうございます)・日本タイトルは「男を変える恋愛講座」だそうで、UPIの配給により秋~年末頃の公開だそうです。で、もう一本のサラ・ジェシカ・パーカーの新作「ファミリーストーン」の日本公開は6月頃でこちらは「幸せのポートレイト」だそう。
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failure_to_launch1評論家からはボロカスに書かれながらも、只今ヒット中★のラブコメ「フェイリアー・トゥ・ランチ」。早速観てきましたが、結構いけます。楽しい映画。「フェイリアー・トゥ・ランチ」とは“巣立ち失敗”の意味です。

35歳にして親と同居のため結局どの彼女ともうまくいかない男がトリップ(マシュー・マコノヒー/正しくはマコノヘイだと思うのですが)。仕事もあり、社交的でけっして引きこもりでもなく、ただ母親(キャシー・ベイツ)が何でもやってくれるので、居心地の良さにいつまでも出て行かない息子。そんな息子の“巣立ち”の後押しのつもりで両親が雇ったのが、こうした男性専門の対策カウンセラー・ポーラ(サラ・ジェシカ・パーカー)。となれば当然の如くどうなるかは予測出来ると思いますが(そういう映画に評論家はきつい)、これはその当然の過程を笑って楽しむ映画で、映画館ではみな大笑いして見ていました。

アメリカの地方都市(この映画はボルティモア)だとこういう白人男性が沢山います。戦争もなかったこの国では昔から持ち家は普通で、更にその上数代に渡って富が蓄積されているので、今も周りを見回して見ると、皆そんなにあくせく働かずとも(平均的な30歳代の平均賃金を比べたら日本の方が遥かにもらっているはず)、庭付きの大きな家で、でっかいTVを見て、大きな車を持っている30台男は沢山。これがちょっと行き過ぎると“40歳の童貞男”になってしまう訳です(この映画でもどうみても危なそうなスターウォーズ・ヲタが出てきます)。そう考えて見ると確かにポーラの仕事にはニーズがありそうです。

「Sex and the City」卒業後の最初の映画「ファミリー・ストーン」では、もろに“キャリー”な役をしていたサラ・ジェシカ・パーカーですが、ここではきつくなりそうで、でも可愛い所のあるポーラを演じて好印象(ファミリーストーンでは、殆ど悪役だった)。同じくTVの印象が強くて苦戦中のジェニファー・アニストンに比べて、この映画のヒットは彼女のキャリアに大きなプラスになったはずです。ただ、ラブコメはそろそろきつくなってきたので、今後はどうなっていくのでしょうか。マシュー・マコノヒーは出すぎ(笑)との声もありますが、そろそろ代表的なヒット作が欲しい所でしょうね。

★マシュー・マコノヒー出演DVD

★サラ・ジェシカ・パーカー出演DVD

映画公式サイト:http://www.failuretolaunchmovie.com/
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★“キャリー”サラ・ジェシカ・パーカーとマシュー・マコノヒー共演の“フェイリアー・トゥ・ランチ”Failure to Launchと、ティム・アレン(「Toy Story」のバズ・ライトイヤーの声の人)と“シャーロット”クリスティン・デイビス共演の犬になっちゃった男コメディ“シャギードッグ”が競った「Sex and The City」出身同士対決の先週末の全米興行収入チャート争いですが、一位「フェイリアー」、二位「シャギー」で、キャリーに軍配。

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2006年3月 9日 (木)

「クリック」Click プレビュー

click昨日ご紹介の「スキャナー・ダークリー」A Scanner Darklyが、日常生活を舞台にしたダークなSFならば、こちらは同じSFでもアダム・サンドラー主演のライトなコメディ(公開も大体同じ時期)。

ある日、ふとしたことから“他人をコントロールできるリモコン”を手に入れた男(アダム・サンドラー)のお話。これさえあれば、うるさいかみさん(ケイト・ベッキンセール)も早送り、一時停止なんでも自由。リモコンの発明者(こういうのはマッド・サイエンティストと決まってる)が、クリストファー・ウォーケンでらしく(予告編の印象)、他にデビット・ハッセルドルフやショーン・アスティンも出ていてこちらも豪華な顔ぶれ。思いっきり笑わせてくれて、ちょいとほろりと楽しませてくれることは保証済み。

問題は「ロンゲストヤード」の公開もいつの間にか?になっている状態で、こうしたアメリカン・馬鹿コメディはいくらアメリカでヒットしても(この映画もよほどの事がない限りヒット確実)日本では公開されない状況。片一方で「ホテル・ルワンダ」が公開され、もう片一方でこうしたコメディも公開されているほうが良い状況だと思うのですが、どうなんでしょうか。

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2006年2月24日 (金)

「ピンク・パンサー」The Pink Panther

thepinkpanther基本的には、これから見る人の為にネタバレせず、楽しく紹介して行こうと思っている本のんびり亭映画情報なのですが、期待していただけに、ちょいと滑った感ありだったのがこの作品。

スティーブ・マーティン、ジャン・レノ、ケビン・クライン、そしてビヨンセ・ノウルズ(映画に出るときはフルネーム)、意外なゲスト、世界で最も多く着メロに使われているというあの有名なヘンリー・マンシーニのテーマ曲、期待を裏切らないオープニングアニメと色々な要素は揃っているのですが、肝心のギャグがうまく転がっていませんでした。全米NO1ヒットになり、その後も安定した動員は続けているようですので、たぶん私の過剰期待が原因なのだと思うのですが、喜劇とはかくも難しいもの。

是非ピーター・セラーズがクルーゾー警部に扮したの昔のシリーズのことは忘れて軽い気持ちでご覧下さい。個人的にはビヨンセに“映画スター“の華があってこれからが楽しみ(次回作の「ドリームガールズ」紹介はこちら)。

「ピンク・パンサー」The Pink Panther
分野: コメディ・アクション・アドベンチャー
米国公開日: 2006年2月10日
米国版公式サイト :http://www.sonypictures.com/movies/thepinkpanther/
米国流通会社: MGM Distribution Company
日本公開日: 2006年
主演: Kevin Kline, Steve Martin, Jean Reno, Emily Mortimer, Beyoncé Knowles
監督: Shawn Levy
製作: Joe Medjuck, Tom Pollock, Tracey Trench
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2006年2月21日 (火)

「エリザベスタウン」映画音楽解説

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イン・ハー・シューズ」に続く昨年秋の映画のDVDフォローアップシリーズ第二弾。キャメロン・クロウ監督 オーランドブルーム&キルスティン・ダンスト主演「エリザベスタウン」。

こちらも当初はアカデミー賞候補の呼び声も高かったのですが、賛否両論で失速(個人的には大好き)。でもこの映画のサウンドトラックに関しては好評だったようなので、かなりマニアックな企画ですが、この映画のサウンドトラックを、DVDを見ながら確認致しました。

下記の曲順はエンドタイトルを書き出し、映画を見ながらどのシーンで流れていたかを確認したもの。上にあるように、サントラは3種類出ていますので、どれに収録されているのか、未収録かを記載してあります。かなり長くなりますので、気合をこめて”続き”をご覧下さい。

★購入には是非こちらをご利用下さい(続きの中のAmazonへのリンクはアフィリエイトは関係ありません)。
エリザベスタウン・Vol1    エリザベスタウン・Vol2    エリザベスタウン・スコア

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2006年2月18日 (土)

アカデミー賞アニメ部門本命参上!「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」

3月12日追記:やはり本命が来ました。残念ながら制作会社アードマン社の倉庫が焼けてしまい、多くの過去の作品を彩ってきたキャラクター・セット等が燃えてしまったのですが(ウォレスとグルミットは、この映画のキャンペーンで世界ツアー中で無事だった)、これを機会に是非より多くの人に見てもらって続編を見たい一本(続編がこんなにシンプルに見たい映画はそうありません)。
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wallaceandgromit日本では「ハウルの動く城」が本年度のアカデミー賞アニメ部門にノミネートされた事で、「千と千尋の神隠し」以来の受賞が期待されていますが、その前に立ちふさがる最大のライバルはこの作品。「コープス・ブライド」も強力ですが、前哨戦の結果を見るとやはりこの「ウォレスとグルミット」が最有力で、「ハウルの動く城」は3番手です。

ではこの作品のどこがそんなに評価されているのか、単に苦労して作ったから努力賞で評価されているのか(クレイアニメは莫大な手間隙がかかる)。いえいえそんな事はありません。これは私の感想ですが、1)親しみやすいキャラクター、2)シンプルだけど楽しいストーリー、3)鮮やかな色彩感覚といったアニメの基本がしっかりしている事がこの作品の強みだと思います。とにかくキャラクターがみな“立っている“のが強み。

CGを利用した3次元アニメ全盛のこの時代に、あえて粘土で作った登場人物、背景等をすこしずつ動かして作るクレイアニメ。もう一つの手間のかかるストップ・モーションアニメ(人形を少しずつ動かし撮影)の「ティム・バートンのコープス・ブライド」と公開が重なったのも不思議な縁ですが、是非双方とも次回作はすぐに公開してもらいたいものです (2010年までは待てません)。ティム・バートン夫人ヘレン・ボーナム・カーターがどちらでも声で出演、そしてどちらもホラー映画要素を味付けに使っているのも奇縁。ちなみに製作者に言わせると「世界初のヴェジタリアン・ホラー映画(笑)」。

個人的にはよりダークで美しい「コープス・ブライド」にアカデミー賞を上げたいし、やはり同国人としては「ハウル」にも頑張って欲しいのですが、過去に3度に渡りアカデミー賞の短編アニメ部門で受賞している実績も考えれば、大本命でしょう。

作品の紹介・情報はこちらをご覧下さい。
日本公式サイト:http://www.sonymusic.co.jp/MoreInfo/Chekila/wandg/
本映画公式サイト:http://www.wandg.jp/teaser/index.html

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2006年2月 5日 (日)

「ナチョ・リブレ」Nacho Libre プレビュー

2006.8.9追記
7月に見たのにやっとレビュー(というか追加情報)書きました。こちらをご覧下さい。日本では「ナチョ・リブレ 覆面の神様」として近日公開。

nacho_libre1「スクール・オブ・ロック」の脚本マイク・ホワイトと「バス男」こと「ナポレオンダイナマイト」の監督ジャード・ヘス、そして「キング・コング」でまじめな一面を見せたジャック・ブラック組んだ最新作。

昼は牧師をしている主人公・通称ナチョ(ジャック・ブラック)が孤児院の資金の為に、夜は隠れてメキシカンレスラーとして活躍するというストーリー。何だか実際にあった話(メキシコで実際に牧師とレスラーの兼任をしていた人あり)とタイガーマスク(伊達直人!)みたいな話ですが、これはばりばりのコメディでしょう。夏の超大作群に囲まれて意外や意外のヒットになってくれるかも。期待の一作。

この「ナチョ・リブレ」の元になっている「ルチャ・リブレ」とは?
スペイン語の「自由への戦い」を意味し、同時にメキシコのプロレス自体を差す言葉。日本のような妙にシリアスでもなく、WWEに代表されるアメリカ・エンタテイメントでもない独自の発展を遂げたその独特の世界。懐かしの“千の顔を持つ男”ミル・マスカラスや国民的英雄デル・サントに代表される覆面レスラーと華やかな飛び技、そして独特の関節技が特色。続きに作品情報あります。

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2006年2月 4日 (土)

「サンキュー・フォー・スモーキング」Thank You For Smoking プレビュー

thank_you_for_smoking1その名も“ビッグ・タバコ”というタバコ会社のニック・ナイラー(アーロン・エックハート)は、現代アメリカの狂気の禁煙者弾圧に立ち向かうやり手広報マン、でも家庭では立派な父親たろうとしている、そんな彼の奮闘を描く、社会派コメディ。日本でも出版されているクリストファー・バックリー原作「ニコチン・ウォーズ(原題は映画と同じ“Thank You For Smoking”)の映画化。

日本では知られていないアーロン・エックハート(「エリンブロコビッチ」の髭面ボーイフレンド、「ペイチェック」の悪役、「コア」の主人公)ですが、期待の星。ちなみにこの映画で現トム・クルーズ妻ケイティ・ホームズとのからみがあったそうなのですが、トム・クルーズから横槍が入ってカットされたそうな(真相は不明・監督は「技術的な原因。ケイティの裸が観たければ“ギフト”を見れば」と言ったとか)。ロバート・デュバル、ウィリアム・H・メイシー、マリア・ベロ、サム・エリオットという曲者たちが脇を固めています。続きに作品情報。

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2006年1月29日 (日)

今更「ディック&ジェーン・復讐は最高!」Fun with Dick & Jane

dickandjaneLivedoor株を持っていた人には洒落にならない映画。

もうとっくに日本でもお正月映画として公開されたこの「ディック&ジェーン・復讐は最高!」。ジム・キャリーのコメディとしては水準的な内容、すなわちそこそこ笑えるけれどそれだけの軽い内容。一応ITバブル期やその後の米国悪徳大企業やそれを持てはやした社会に対する厳しい批判を含む・・・・なんていうことはなくて、あれもこれも単なるネタ。一番おかしいのは結局メキシコ移民ネタと泥棒ネタ、そして最後に出てくるThanks toの皆様だったりします。

変なのは「エリザベスタウン」や「アビエイター」と全く同じような大企業のトップ・エグゼクティッブを演じる名優・アレック・ボールドウィン。この人、TVのコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」とかに出演すると、無茶苦茶面白いのに何故かここでははじけていません。昔はキム・ベイシンガーとハリウッド最強のゴージャス・カップルだった美男子がいまや、貫禄たっぷり(太りすぎとも言う)。まだまだ役柄を限定する歳ではないと思うのですが。ジム・キャリーの相方を務めるティア・レオーニ*は相変わらずきれい&チャーミングですが、不思議なくらい印象に残りません(薄めたシャロン・ストーン)。

アダム・サンドラー、ウィル・ファレル、ベン・スティーラー、ジャック・ブラック、ヴィンス・ヴォーン等アメリカで人気のあるコメディアンの映画が、劇場公開されずにそのままDVDに行ってしまう日本の現状。唯一公開されるアメリカン・コメディの尖兵・ジム・キャリーにはもっともっと頑張ってもらわなくてはなりません。

*「X-ファイル」のモルダー捜査官、デビット・ディカプニーの奥さん

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2006年1月 7日 (土)

ブロードウェイから映画へ:「プロデューサーズ」 レビュー

2006年3月15日追記:日本公開は2006年4月8日から。詳細は日本版公式サイトをご覧下さい。同じくブロードウェイのミュージカルから映画になった「RENT」についてはこちら
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producers1ブロードウェイのミュージカルは一晩1000人程度の人しか見れないのに比べ、映画なら世界中が何百万人と見る事が出来ます。生のステージは$100($500のVIP席が出来たのはこの「プロデューサーズ」が最初)もするのに映画は入場料$10以下で楽しめます。ブロードウェイが見にいけない人にも気軽に楽しんでもらえるのが、映画の良いところ。このミュージカル映画版「プロデューサーズ」はそんな目的で作られた映画に思えます。

これは私がニューヨークに住んでいた頃に大ヒットしていた抱腹絶倒ブロードウェイ・ミュージカルの映画化(勿論、今でも上演中)。とにかくチケットを手に入れるのが大変で、特にやっと取れて見に行ったら、主演コンビの内ネイザン・レーンが病欠だったという悲しい落ちのついた作品。翌年のトニー賞で最多の12部門を受賞して、更にチケットが取れなくなってしまい、そのうちにオリジナル・キャスト・ネイザン・レーンとマシュー・ブロデリック(サラ・ジェシカ・パーカーの実夫)は交代してしまって涙を呑んでおりました(2004年初めに期間限定でリターンしていましたが、まったくチケット無し)。

ブロードウェイで儲けるためには、資金をかき集めさっさと失敗し(どんな手を使ってでも払い戻しは無し)、集まったお金を持って高飛びが一番。わざわざ失敗作作りの為に史上最低の脚本、最低の演出家、そして英語もしゃべれないお馬鹿な主演女優(兼秘書&受付)を選ぶ、悪徳プロデューサーと元会計士、現プロデューサー希望のコンビの活躍(?)を描くこの作品自体が元々1968年のジーン・ワイルダー主演、メル・ブルックス監督の映画を原作。映画->ブロードウェイ・ミュージカル->今回のミュージカル映画という数奇な運命を辿りました(現在同じパターンで「ヘアスプレイ」も準備中とか)。オリジナルのメル・ブルックスが製作にまわり、ブロードウェイ版のスーザン・ストロマンが監督デビュー。ブロードウェイのオリジナル・キャストのレーン&ブロデリックに加えて、そのおばかな女優/秘書/受付にウマ・サーマン(ニコール・キッドマン降板)と才能のない作家のウィル・ファレル(ニコールがおりてい無かったら「奥さまは魔女」だった?)も歌って踊ります。

で、映画の方は全くブロードウェイ版に忠実な内容。あまりに忠実過ぎて舞台中継を見ているような、物足りなさ、即ちステージの熱気と観客のリアクションがない&「シカゴ」にあったような映画ならではのサプライズがないという弱点もあるのですが、観客は爆笑の連続。とにかくヒットラー、ゲイ等を徹底的にちゃかした毒(ドイツの人が見たらどうするんでしょうか)は健在で、ウィル・ファレルのやりすぎなくらいなエキセントリックな演技が笑わせてくれます。ウィル・ファレルと同じくTV[サタデーナイトライブ]出身のジョン・ロビッツも華を添えています。

エンドタイトルの二曲目をウィルファレルが歌っていますが、これば爆笑物の内容なので是非最後まで聞いてください。嬉しいおまけもついています。

作品情報は過去記事:「プロデューサーズ」The Producers(2005)2005年10月 8日 をご覧下さい。

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2005年12月22日 (木)

「デート・ムービー(原題)」 Date Movie (予告)

datemovie最終絶叫計画シリーズのスタッフ6人の内、2人が参加」というせこいキャッチフレーズで、「最終絶叫計画」シリーズ最新作Scary Movie 4の2ヶ月前に登場するのが、この「デート・ムービー(原題)」。これは文字通りデイト向けの映画=日本ではラブコメ、アメリカではロマコメ(ロマンチック・コメディ)、もしくはチック・フリック(女・子供の見る映画といういう蔑称)と呼ばれる分野のパロディ満載の“究極のデートムービー”を目指すと言うものです。

予告編だけで「愛しのローズマリー」「最後の恋のはじめ方」「ウェディング・クラッシャーズ」「ミート・ザ・ペアレンツ」「ウェディング・プランナー」等のパロディ満載ですが、何故か「キルビル」もあり。主演がアリソン・ハニンガムなので「アメリカンパイ」「バフィー・恋する十字架」も期待されます。しかしながら「最終絶叫計画」同様、こちらも「ウェディング・クラッシャーズ」の公開も良くわからない日本ではヒットの望み薄。

デートムービーらしく、ヴァレンタイン・デイに会わせての公開。
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2005年12月20日 (火)

幸せのポートレイト/笑って泣かせるストーンズ、「ザ・ファミリー・ストーン」(レヴュー)

2006年7月12日追記:
遂に今週末15日から夏の大作に囲まれて地道に公開。でも小粒でも中々美味しい映画ですのでどうぞ。デートに最適、でも男性にはちと怖い(笑)。サラ・ジェシカ・パーカーのこの次の新作「男を変える恋愛講座(フェイリヤー・トゥ・ランチ)」のご紹介はこちら

2006年4月21日追記:
日本公開が今年の夏にやっと決定・タイトルは「幸せのポートレイト」だそうです(日本公式サイト)が、このクリスマス気分100%の映画を夏に公開と言うのもなんだか不思議。で、宣伝が「ラブ・アクチュアリー」の記録を超えたって?で、なんだか30代女性の幸せ探し映画に化けてますが、基本はコメディなんですけど。

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Family_stone2 Family_stone3f

●ポスターは左がドイツ版、右がフランス版
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個人的な意見ではありますが、世界最強の女性とはニューヨークに生息している30-40代の独身女性たち。なんたって世界中から選りすぐりのブランド物をさらりと着こなし、美味しいものに食べ飽きて、仕事をばりばりこなし、アートにもオペラにも造詣が深く、理想の男性に対するハードルは無茶苦茶高い。ついで書くと結構綺麗好き(別名・神経質)で、いつも携帯電話をかけまっくっていて、しゃべらせると自分の事ばかり延々と語るばかり。冷静で知的に見えながら、キレルと手がつけられない。とにかく我がままで、自己チューで、個性的で近寄りがたくって、でもちょっと魅力的な存在。

この「ザ・ファミリー・ストーン」はニューヨーク郊外の町に住む両親とその5人の子供たちのストーン一家(略すればストーンズ)に、がちがちのニューヨーカー、それも演じさせたらこの人の右に出る人無しのサラ・ジェシカ・パーカー(以下S・J・パーカー)が飛び込んでくる事によって、静かなクリスマスがぶち壊しになるコメディ&ファミリー・ドラマ。爆笑しながらホロリとさせるクリスマス向けの映画です。

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2005年12月10日 (土)

「バンディダス」Bandidas (予告)

11/1/2006追記:
うかうかしていたらアメリカでは9月22日から限定公開されてしまいました。事実上のDVDスルー状態・・・
遅くなりましたが、予告編を貼っておきます。

bandidas2ペネロペ・クルズ&セルマ・ハイヤック、ラテン系美女盗賊団、颯爽と参上。

ブリジット・バルドー(BB/フランス)とクラウディア・カルディナーレ(CC/イタリア)という当時のスター女優が激突する「華麗なる対決」という西部劇があり(古すぎ?)、小学生だった私は両女優の色気にくらくらしたものでしたが、この「バンディダス」はペネロペ・クルズ(スペイン)とセルマ・ハイヤック(メキシコ)という伊・西を代表する女優が女盗賊団(盗賊団を意味するバンディダス-バンディットの女性名詞)に扮する西部劇。映画としてはアメリカ映画ですが、製作者としてリック・ベッソンが顔を連ねています。何だかワールドカップみたいな顔合わせで、ワールドカップイヤーを幕開けを飾る?

来年1月6日公開予定とYahoo Movie(USA)に出ているにも関わらず、ほとんど宣伝も予告も何の情報もないのですが、本当に公開するのでしょうか?DVDスルーになってしまうのではないかと、ちょっと心配。
(公式サイトはいつの間にか1月18日公開になっていました)

lesPetroleusesこれが「華麗なる対決」->ブリジット・バルドーが女強盗団のボス、クラウディア・カルディナーレが女牧場主でした。双方の頭文字をとって「BB・CC対決」がうたい文句。

続きに作品情報ともう1種類のポスターあり。
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2005年12月 5日 (月)

ディズニー帝国を救う鶏「チキンリトル」

CL_soundtruck1映画の展開上、成り行きでエイリアンの侵攻にさらされた地球の運命を握ってしまったのが、不幸なチキンリトル君。でも隠された使命は、危機に瀕したディズニー帝国を救う事だった・・・

可愛いチキンリトル君の活躍とその仲間達(個人的にはFish Out of Water君が好き)が楽しく、あっという間に見れてしまうアニメ。お正月のお子様連れにはお勧め映画(12月23日公開・17、18日に先行上映あり・詳しくは日本の公式サイトへ)

音楽の使い方が秀逸で、ダイアナ・ロス「Ain't No Mountain High Enough」、REM「It’s the End of the World As We Know It (And I Feel Fine) 」、スパイス・ガールズ「Wannabe(カバー)」、グロリア・ゲイナー「I Will Survive(カヴァー)」、アート・ガーファンクルをFive For Fightingがカバーする「All I Know」、クイーン「We Are The Champions(カバー)」そしてカヴァーエルトン・ジョン&キキ・ディの「恋のデュエット(Don’t Go Break My Heart・カヴァー)」とおじさんをにやにやさせてくれる曲が揃います(左はサントラ・ジャケット/続きに曲名あります)。

また多くの名作映画の引用があり、ドリームワークス作品でもないのにスピルバーグ色濃厚で「E.T.」「レイダース/失われたアーク」、「未知との遭遇」「バック・トゥ・ザ・フューチャー(時計台+チキン)」「宇宙戦争(これは後付けだと思いますが)」と盛りだくさん。後はほとんど同じ時期公開を意識したか「キングコング」、そして「サイン」も入って、映画ファンの親も引き付けようという戦略でしょうか。

では、何故この主人公がディズニー帝国を救う任務を与えられたのか?については長文の“続き”をご覧下さい。

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2005年11月27日 (日)

「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It(予告)

2006年3月22日追記:
日本公開タイトルが「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」と決定、5月下旬から公開との事で「ルーモア・ハズ・イット(原題)」から改定しました。しかし・・・・このタイトル、???レヴュー近日。

rumor_has_it1ロバート・アルトマンの「ザ・プレイヤーズ」で「卒業2」の話が出てきたのを憶えていますか?この「ルーモア・ハズ・イット(原題)」Rumor Has Itは、「卒業」にまさにインスパイヤ(触発)されて生まれた物語(製作途中まで「卒業2」と呼ばれていた)。以下予告編で告げられる程度のネタバレを含みますが、この映画の場合「卒業」を知っているかどうかで全く見方が変わると思いますので。

結婚を目前にした女性(ジェニファー・アニストン)が実家に戻って知る家族の秘密。それは映画「卒業」のストーリーが自分のファミリーの歴史に基づいていた、すなわち、ミセス・ロビンソン(故アン・バンクラフト*が演じた)が自分のお婆ちゃん(シャーリー・マクレーン)、亡き母がエレイン(「卒業」ではキャサリン・ロスが演じた)だったのではないかという疑惑。そして彼女の前に現れる魅力的な初老の男性(ケビン・コスナー)。しかし彼こそが祖母の浮気相手で、母と駆け落ちした男性(ベン=「卒業」ではダスティン・ホフマンが演じた)ではないのか?彼に引かれていくのは運命なのか、血のなせる業か?一歩間違うとどろどろに成りそうなドラマを、「恋人達の時間」「ミザリー」「スタンドバイミー」のロブ・ライナー監督でコメディに仕上げている模様。

JAGCcover「Story of US」「North」「Alex & Emma 」等最近こけ続きのロブ・ライナー監督、最もセクシーな男性(1990年初め)は今何処のケビン・コスナー、そして「フレンズ」が終了、夫婦生活も終了してしまったジェニファー・アニストンにとっては非常に重要な作品。特に常にブランジェリーナ(元夫ブラット・ピット&アンジェリーナ・ジョリー、「Mr.&Mrs.スミス」の項目参照)と比較されるアニストンにとっては先日の「ディレイルド」に続く逆襲です。(右は最新の「GQ」誌の表紙。映画の宣伝に気合が入っています)

70代にして大暴れのシャーリー・マクレーン(インハーシューズでアカデミー賞の噂あり)、最近メグ・ライアン(「イン・ザ・カット」)、リース・ウィザスプーン(「ジャストライクヘブン」)、ジェニファー・ガーナー(「13 Going On 30」)、次回作ではサンドラ・ブロックの相手を勤める売れっ子マーク・ラファロというキャストを加えての、この勝負作、どう転びますか。全米でクリスマス当日公開。

*本年6月に73歳で癌の為、逝去。ミセス・ロビンソンだけではなく、「奇跡の人」のサリバン先生も忘れてはいけません(この役でアカデミー賞受賞)。映画「愛と喝采の日々」でシャリー・マクレーンとぶん殴りあいをしてました。旦那は「プロデューサーズ」のメル・ブルックスというまさに“女優一代”。葬儀ではポール・サイモンが「ミセス・ロビンソン」を弾き語りで彼女に捧げたとか(涙)。

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続きに作品情報あり。

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2005年11月24日 (木)

祝!日本公開「Mr.&Mrs.スミス」Mr.&Mrs. Smith

mrandmrssmith1mrandmrssmith2 
記事を書くのに調べていて思いだしました。「Mr.&Mrs.スミス」、日本はやっと公開(12月3日)なのですね。アメリカでは来週29日にDVD発売。VHS時代はこの時間差を利用して、年末に日本に帰るときに、アメリカでビデオ発売済、でも日本では公開中作品をお土産にしていました(私のような人がいたからDVDには地域コードがついてしまったのでした)。

宣伝に偽りなく、この夏のアメリカでの大ヒット映画。Foxが「シスの復讐」「ファンタスティック・フォー」等の目玉作品を抱えていたために、世界の主要マーケットでは日本が最後の公開となってしまいました。インターネットの時代にこの時間差はないんじゃないかと思いますが、ゆえに噂の二人・ブランジェリーナ*もキャンペーンの時間があって来日出来るそうなので、災い転じて福となすという所でしょうか?

映画のレヴュー&情報は“続き”にありますが、上にあるポスターの二人の立ち姿を見て、カッコ良いと思う方には絶対のお勧め。タイトルの「Mr.&Mrs.スミス」は日本で言えば「鈴木さんご夫婦=ありふれた平凡な夫婦」ですが、普通の夫婦に見えて実はスーパー夫婦というスパイスが効いています。とにかく主演の二人に“映画スター”特有の“華”があり、眺めているだけで楽しい映画。脇を固めるアンジェラ・バセットとヴィンス・ヴォーンにも注目(「ドッジボール」「ウェディング・クラッシャー」でブレイク中のヴィンス・ヴォーンは今、ブラピ元妻ジェニファー・アニストンと交際説が流れています**)。
11/26:元妻アニストンの逆襲映画「ルーモア・ハズ・イット(原題)」情報を加えました。

夫婦対決と聞いて「ローズ家の戦争」、仮面夫婦と聞いて「トゥルーライズ」を思い浮かべる方も多いと思いますが、私は絶対「スパイキッズ Episode0(そんな映画ないけれど)」に一票。「明日に向かって撃て!」「恋人たちの時間」もちょっぴりスパイス。

*ブラット・ピット+アンジェリーナ・ジョリーの合成語。言葉の起源はベニファー=ベン・アフレック+ジェニファー・ロペスから来ているものと見られます。
**こちらはヴィンスとジェニファーでヴィニファーとか。

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続きに7月31日記事と作品情報、別ポスターあります。

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2005年11月17日 (木)

「レジェンド・オブ・ゾロ」The Legend of Zorro(レビュー)

zorro208月にご紹介しましたが、やっと見てきました、「レジェンド・オブ・ゾロ」The Legend of Zorro。

予想通りの大アクション・アドベンチャー満載大剣戟。アントニオ・バンデラス扮する正義のヒーロー・ゾロが様々な足かせをはずされて一直線に突っ走り始めると、凄まじいアクションの連続のクライマックスを迎えます。

「大列車強盗(1903年製作・最初の劇映画と呼ばれ、最初の西部劇とも呼ばれるアクション映画のルーツ)」から脈々と流れるアクションと、「ゾロ」という無声映画時代から継承されてきたヒーローを組み合わせて2005年水準の映画を作るというのは製作者、出演者にとってとても楽しい仕事だったのでは?(製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、監督のマーティン・キャンベルは前作同様)。前作のアンソニー・ホプキンスが不在な為、重厚さには欠けますが、コメディタッチが楽しいアクション巨編。前作を見ていなくても楽しめます。

zorro10秘密を暴くのに時間がかかる割には(2時間半はちょいと長い)、悪の正体がトンでも組織(「ディレイルド」に続き、フランス系悪役おおはやり)な点が、残念ですが、アントニオ・バンデラス&キャサリン・ゼタ・ジョーンズという歌って踊れる濃い目の美男美女コンビと、息子(エイドリアン・アロンゾ)の活躍が楽しく、もし第三作目が作られるとしたら「サン・オブ・ゾロ」で決まりでしょう。

過去記事: 「レジェンド・オブ・ゾロ」The Legend of Zorro (別ポスターあります)

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追加に作品情報

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2005年10月15日 (土)

「エリザベスタウン」Elizabethtown【その2】

elizabethtown2キャメロン・クロウ監督の最新作。「あの頃、ペニーレインと」と同じく監督自身のパーソナルな体験を基に、詩的とも言える映像と音楽、そしてオーランド・ブルームとキルティン・ダンストという旬な若手と、スーザン・サランドン、アレック・ボードウィンという重量級脇役を配して、今度こそアカデミー賞との呼び声も高かったのに、トロント映画祭で披露されたとたん、批評家からはボロカスに叩かれている本作。個人的に今年最高の期待作だっただけに気になって仕方がなく、公開初日に行って来ました。

で、結論から言えば、評論家の言う事を信じてはいけません。十分納得の出来栄え。特に音楽の使い方が益々凄くなってきて、音楽が絵を、そしてストーリーを引っ張っている感さえあり。お馴染みのエルトン・ジョンも良いのですが、今回はケンタッキーからメンフィス近辺という舞台とマッチしてアメリカンロック勢優勢。特にトム・ペティの曲が心に染み入ります。また生演奏シーンで使われるレイナード・スキナードの名曲「フリー・バード(映画館で歌っていた人あり)」、そしてキング牧師のシーンでのU2のあの曲(当然というか、ベタな使い方)と音楽がキラキラしています(音楽担当は監督の愛妻&ハートのギタリスト、ナンシー・ウィルソン・“続き“にサントラ曲目を入れておきますが、入っていない曲が多すぎ)。

興味深かったのは、今年見たジャームッシュの新作「ブロークン・フラワーズ」が、成功した中年男が息子と失われた過去を求めて、人生を見つめなおす(でも癒されない)旅に出る映画だったのに対して、「エリザベスタウン」は、若くして全てを失った男が、父の人生に触れ旅に出て自分を見つめなおし、癒されていくという裏表の構造だったこと。双方とも中西部の田舎を舞台にし、渋い音楽に彩られている点が共通していますが、残酷なまでに突き放すジャームシュに対し、こちらは愛情と希望に満ちている点が最大の違い(尊敬するビリーワイルダーの影響か)。このあたりが常にキャメロン・クロウが「甘い」と叩かれるゆえんでしょうか。でもいいじゃないですか。映画を見るほうは、十分現実で突き放されているのですから、希望を信じても。

これがコスプレ以外初のオーランド・ブルームは、ナイーブな感性が良く出ていてファンにはたまらないのでは。キルティン・ダンストは前半ちょっとうるさい感じですが、後半どんどん良くなります。チョイ役のジェシカ・ビールが魅力的。しかし出番は少ないもののやっぱりスーザン・サランドン。映画の一番美味しいところを持っていきます。

確かに個々のエピソードの切れが悪く、特に前半の転がりが悪いので、傑作、名作とは言えずアカデミー賞戦線からは脱落してしまいましたが、私には愛しき小品。機会があれば出来るだけ音響の良い環境で耳と目でお楽しみ下さい。

過去記事: 「エリザベスタウン」Elizabethtown 2005年8月 3日 (水)-別ポスター有
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2005年10月12日 (水)

「キャプテン・ウルフ」The Pacifier

pacifier今年前半の全米大ヒット映画。こういう映画を作らせるとディズニーという制作会社は非常に上手く、ありふれたファミリーコメディに見えて、はらはらさせて、笑わせて、ほろりとさせる典型的なfeel good movie。いわゆる“拾い物”タイプの映画ですので、力を抜いて見に行きましょう(私も飛行機の中で見て気に入り、DVDを買ってしまった)。

内容的には「サウンド・オブ・ミュージックのマリアががちがちのエリート軍人だったら」という設定(「プラマー家」という名前で面白がっていたら劇中に本当に登場してびっくり)。無理やりなロマンス、軽すぎる悪役、見え見えの謎解き等穴は多いのですが、途中に組み込まれているアクションシーンの切れが良い事、子役たちが皆達者な事、そして全体のテンポが良いのでついついはまってしまいます。

ヴィン・ディーゼルという人は面白い人で、「ピッチ・ブラック」の続編「リディック」には出たのに、「ワイルドスピード」の続編は断り、「トリプルX」の続編も断りこの映画に出演して芸域拡大にチャレンジ中。

美人、セクシーで売る女優が年齢と共に“演技派”になって行くのと同じで、男優、特にアクションの大スターとしての地位を確立した人はコメディに挑戦し、芸域を広げるというのはキャリアの王道。しかしこれがなかなか難しく、過去にスタローンは失敗、シュワルツネッガーは成功(「ツインズ」、「キンダーガートン・コップ」)したものの、本業のアクションが厳しくなって政治家転向。ヴァン・ダムやセガールに到っては脳まで筋肉という地位から脱出出来ずフェイドアウト。ヴィン・ディーゼルの場合はまだまだアクション俳優としての地位が確立する前に、というかイメージが固定してしまう前に一歩打って出たという事なのでしょう。さてさて今後はどうなることやら。

原題のPacifierとは赤ちゃんのおしゃぶりの意味と、そこから来たレスリングの拷問技の意味。映画の中でうまく双方使われています。

続きに作品情報

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2005年10月 8日 (土)

「プロデューサーズ」The Producers(2005)

producers1ブロードウェイ・ミュージカルファンの皆様お待ちかね。最もチケットが取り難かったミュージカルが映画になって登場。今年は「RENT」もあるしファンには楽しい年(「シカゴ」成功の影響ですね)。

ブロードウェイで儲けるためには、資金をかき集めさっさと失敗し、集まったお金を持って高飛びが一番。わざわざ失敗作作りを目指す、悪徳プロデューサーと会計士のコンビの活躍(?)を描いた、ブロードウェイの大ヒット抱腹絶倒コメディの映画化。史上最高のトニー賞受賞(12部門)した舞台そのものが、元々1968年のジーンワイルダー主演、メル・ブルックス監督の映画を原作としているので、映画->ブロードウェイ・ミュージカル->今回のミュージカル映画という数奇な運命を辿りました(現在同じパターンで「ヘアスプレイ」も準備中とか)。オリジナルのメル・ブルックスが製作にまわり、ブロードウェイ版のスーザン・ストロマンが監督デビュー。

ブロードウェイのオリジナル・キャスト・ネイザン・レーンとマシュー・ブロデリック(サラ・ジェシカ・パーカーの実夫)が主役を務め、そのおばかな秘書にウマ・サーマン(ニコールキッドマンが候補だった)、才能のない作家にウィル・ファレル。劇中演じられる「○ッ○○ーの春」のブラックジョークが映画だとどうなるでしょうか。アカデミー賞のダークホースとしての呼び声も高く、12月16日の公開が楽しみです)。

続きに作品情報。

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2005年10月 7日 (金)

ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

12月19日追記:
笑って泣かせるストーンズ、「ザ・ファミリー・ストーン」(レヴュー)
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世界で一番競争心の高い人々の集まる街・ニューヨーク。

美味しいものも、楽しい事も多いけれど、この街で仕事をし、生き抜いていくのは戦い。ある程度のキャリアを積んだ人は、男性でも女性でもいっぱしの戦士。ところがそんな戦士が、恋愛や結婚に直面するとさあ大変というのは、TV、映画での定番ですが、ここに“息子の嫁、彼女”をめぐる対決を盛り込んだ映画2本がこの秋公開されます。

prime1NYでは定番のセラピスト・メリル・ストリープにかかるキャリア・ウーマンのウマ・サーマン。セラピストの助言が効き、キャリア順調、最近年下のボーイフレンドも出来た。ところが、どうもその年下のボーイフレンドとは、メリル・ストリープの大切な息子らしい。肉体関係まで告白されて、遂に患者の守秘義務もかなぐり捨て、ぶちきれる母親ストリープと患者ウマの戦いが開始というのが10月28日公開のコメディ、「プライム(原題)」Prime。この組み合わせだと、さすがの「キルビル」ウマ・サーマンもなかなかメリル・ストリープには勝てなそう。ウマにとっては果たして観客を味方につけることが出来るかどうかが、戦いの鍵を握っていそう。

最近アクションを中心にしているウマ・サーマンですが、このあたりでロマコメ(ラブコメ)系もこなせると証明できれば、キャリアアップ&ギャラアップ。もう一本の新作「プロデューサーズ」ではミュージカルに挑戦しています。


family_stone1大切な息子がクリスマスに戻ってくる、それも本命の彼女を連れて。

アメリカのファミリーにとっては最高のシチュエイションにやってきたのが、ばりばりのNYキャリアウーマン。ちょっと変わっているけれど伝統的なアメリカン・ファミリー・ストーン家の中で浮きまくる彼女は、応援に自分の妹を呼ぶが、これがまた混乱を拡大させるだけだった・・・というのが12月16日公開の「ファミリー・ストーン」The Family Stone。

母親にダイアン・キートン、父親にクレイグ・T・ネルソン(Mr. インクレディブルの声の人)、そしてNYキャリアウーマンに、サラ・ジェシカ・パーカー。「Sex and The City」終了後最初の大きな役は、キャリーそのまま?

これだけで豪華なメンバーに加え、サラ側妹にクレア・デーンズ、息子がダーモット・マローニーでその妹が、売れっ子のレイチェル・マクアダムス。これにルーク・ウィルソンも加わって賑やかなファミリーコメディになりそう。

ダイアン・キートンが良い人っぽくて、“アイスクイーン(氷の女王)”役サラ・ジェシカ・パーカーにはかなわなそうですが、そこは元祖NYキャリア・ウーマン女優ダイアン・キートン、ただで転ぶわけ無し。この二人は「ファーストワイフ・クラブ」にて、ニューヨークを舞台に妻側VS愛人側で対決済なので、これが対決第二ラウンド。

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女
ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law

続きに両作品の作品情報あります。

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2005年10月 4日 (火)

ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law

ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女”からの派生紹介です。

大切な大切な息子の嫁がジェニファー・ロペス。美人だけどまあ、尻にひかれそう(惹かれそう?・笑)。母親としたらどうする?勿論、叩き壊すっ!とばかりに母親が大暴れするコメディ映画が「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law 。

barbarella1これは義理の母Mother-in-Lawをひねった言葉で、すなわち義理の怪物=鬼姑ということですね。でその鬼に扮するのが名花・ジェーン・フォンダ。ううむ、「コールガール」「バーバレラ」の彼女がこんなに老けて鬼姑かあ、15年ぶりに映画出演だというのに。

この人は名優ヘンリー・フォンダの娘にして、ピーター・フォンダの姉。父への反発と時代の流れに乗り反体制に走り、ベトナム反戦運動、ウーマンリブ(懐かしい言葉)活動に身を投じた60年代の闘士。一転して70年代は女優に集中し、「コールガール」(1971年)、「帰郷」(1978年)で2度のアカデミー主演女優賞受賞。80年代にはワークアウトビデオを売りまくり、1991年メディア王テッドターナーと結婚(体制派の彼との結婚はインパクトがあった)、そして離婚。知性と色気に華をあわせ持ち、この映画の義娘ジェニファー・ロペス、最近は地味になりつつある姪のブリジット・フォンダとは桁が違う大女優にして、波乱万丈の人生。

まあ、今回はリハビリという事でこれからばりばりと仕事をして欲しいものです。一世代上のシャーリーマクレーンが、まだまだ活躍しているのですから、これから一花。

monster_in_law「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law (2005)
分野: コメディ・ロマンス
米国公開日: 2005年5月13日
米国版公式サイト: http://www.monsterinlaw.com/
米国配給会社: New Line Cinema
日本公開日: 未定
主演: Jennifer Lopez, Jane Fonda, Michael Vartan, Wanda Sykes, Monet Mazur
監督: Robert Luketic
製作:Michael Flynn, Paula Weinstein, Chris Bender

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女
ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

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2005年10月 3日 (月)

ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女

monsterinlaw1ファミリードラマの構図1”では、「男性が彼女の家に行く」事で起きる問題について触れましたが、より深刻なのが嫁姑(よめ・しゅうとめ)問題を中心とした、「母親VS息子の嫁、彼女」対決。

家がのしかかる日本ではシリアスな問題で、花登筺・橋田壽賀子ドラマに見られるように深刻なドラマを生み出します。これに対して独立気質が強く、親子はある程度の時期から当然別居、結婚したら離れ離れ、ゆえに感謝祭とクリスマスにはきちんと顔合わせをするアメリカでは、この問題は軽めで、どちらかというとコメディの素材。このあたりに双方の違いが現れています。

今年のアメリカ映画はこの母親VS嫁、彼女対決映画の当たり年。それもアカデミー主演女優賞獲得済み実力派大物女優と、現在が旬な売れっ子女優を配しての重量級対決。5月に公開されヒットした「モンスター・イン・ロウ」では鬼姑ジェーン・フォンダVS嫁ジェニファー・ロペス、10月公開の「プライム」では、セラピスト・メリル・ストリープVS息子の彼女&患者、ウマ・サーマン、そして11月公開の「ファミリー・ストーン」では、母親ダイアン・キートンVS息子の彼女・サラ・ジェシカ・パーカー、援軍の妹クレア・デーンズという豪華な対決が揃っています。

個々の作品の紹介は今週していきますのでお楽しみに。

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law
ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

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2005年9月30日 (金)

「ロンゲスト・ヤード」The Longest Yard(2005)

2006年3月15日追記:日本公開は2006年4月29日からに決定!詳細は日本版公式サイトをご覧下さい。また、アダム・サンドラーの最新作「クリック」についてはこちら
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thelongestyardスポーツ・アクション映画の快作。この夏の大ヒット作品ですが、DVDが出て買ってしまったので、季節外れですが再度ご紹介(オリジナル記事:こちら。別ポスターもあります)。こんな楽しい映画の日本公開がまだ良くわからんとは悲しい話(一応2006年らしい)。

1974年のロバート・アルドリッチ監督、そして当時最も興行価値の高いスターだったバート・レイノルズ主演の痛快スポーツ・アクション映画のリメーク。刑務所を舞台に、冷酷な看守チームVSポンコツ囚人チームのアメリカン・フットボール対決を描いたこの作品は、アメフト映画の最高峰にして、(私の知る範囲での)バートレイノルズ映画の最高峰。「スティング」「ペーパームーン」「がんばれベアーズ」等と並んで我が十代のお気に入り映画の一本。

故に見るまでは、無茶苦茶不安でした。バート・レイノルズー>アダム・サンドラー&クリス・ロック(サタデー・ナイト・ライブ同期)だと、コメディ要素三倍増、男の意地三割減、ネリーが出てきてアメリカン・ロック全滅、ラップ万歳ではないかとの不安が一杯。いきなりノーダウトの曲で始まりとは、ううむ(MTVが製作に関わっている)、心配。

ところが、開幕早々にオリジナルと同じ場面で同じレイナード・スキナードの「サタデイ・ナイト・スペシャル」が!この正直土臭く、でもカッコいいナンバーが新旧両作品の架け橋。新の製作メンバーの旧作への愛情が伝わってきて、にやり。その後の展開(驚く程元作品に忠実)や、オリジナルヒーロー・バート・レイノルズへの敬意が感じられて、旧作ファンも楽しめます。

プロレスファンならば“ストーン・コールド”スティーブ・オースティン&ケビン・ナッシュVSゴールドバーグ&ボブ・サップの豪華タッグマッチは必見。サップは美味しい役ですが、こんな役やったらアメリカではもう格闘家出来ないんじゃないでしょうか。日本じゃアダム・サンドラーよりも扱いが大きかったりして・・・

という事で、旧作ファンから全くオリジナルを知らない世代=ラップ・ジェネレーションへの目配りも忘れない2005年水準のスポーツ・アクション・コメディ。早く公開しないと日本土産にヴィデオ買っていっちゃうぞ。

続きに作品情報あり

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2005年9月28日 (水)

ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」

家庭に彼氏、彼女を呼んだりすることには比較的オープンなアメリカのファミリー。しかし一度そこに人種、宗教、貧富、主義主張の違い、嫁姑等の要素が入ると、これがなかなか一筋縄ではいかないのが真実。シリアスに描くと重厚なヒューマンドラマと大変な問題ですが、このカルチャーギャップ・落差はコメディの格好の素材という事で、最近はこうした家庭内カルチャー・ギャップ・コメディが流行り物です。

meetthefockersおそらくこれは「ミート・ザ・ペアレンツ」の「超」特大ヒットが引き金になっていると思われます。これは元FBIロバート・デ・ニーロ親父のガチンガチン・コンサバ家庭にジューイッシュ若者・ベン・スティーラーが挨拶に行く話。そして米国では昨年末に公開され、日本ではなんと今年の11月に公開される「ミート・ザ・ペアレンツ2(ミート・ザ・フォッカース)」はそのコンサバ家庭と、リベラルなジューイッシュ家庭(ダスティン・ホフマン&バーバラ・ストライサンド!)が、二人の結婚式を舞台にぶつかりあう話。デニーロVSホフマン&ストライサンドという超大物対決で笑わせてくれます。

ちなみに「フォッカース」という名前をタイトルにすると、「R指定(米国では18歳未満は保護者同伴が必要)」になrってしまう危険があったのですが、カナダに「フォッカーさん」が実在すること確認して、「PG13」を勝ち取ったとか(「フォッカー大佐」ってマクロスにいましたな)。

guesswhoこうした流れを受けて、1967年のシリアスなドラマ「招かれざる客(白人家庭の娘がアフリカン・アメリカンの彼を連れてくる)」を、2005年風味付けでリメークしたのが、現在日本でも公開中の「ゲス・フー 招かれざる恋人」で、こちらはアフリカン・アメリカン家庭の娘が白人ボーイフレンドを連れてくるお話。「オーシャンズ11&12」、「チャーリーズ・エンジェルス2:フルスロットル」のバーニー・マックが親父で、娘のボーイフレンドが、デミ・ムーアとの結婚で話題のアシュトン・カッチャー。ちなみに「フルスロットル」ではバーニーマックとデミムーアが共演してます。

関連記事:
ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女
ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law
ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

それぞれの作品情報は続きにあります。

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2005年9月25日 (日)

ティム・バートンのコープス・ブライド【その2】

corpsebride1待ちに待った甲斐がありました。「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の流れをくんだ、異形の、でもチャーミングな者達のおりなす、生者と死者の交錯する怪しい世界を舞台とした美しい愛の物語。個人的に今年見た映画の現在までのベスト。日本で今公開中の「チャーリーとチョコレート工場」で、ティム・バートン・ワールドに触れ、気に入った方に是非見て欲しい映画。勿論「ナイトメア~」「ジャイアント・ピーチ*」以来のティム・バートン・アニメファンも裏切りません。

面白いのは、人間(生者)の世界が暗くモノトーン・ゴシック風(古の怪奇映画の雰囲気)なのに対して、死者の世界(Land of the Dead?)が、カラフルで明るく楽しそうな世界な事。この二つの境界が崩れてしまい、それぞれのカラーが溶け合う後半がクライマックスになります。

corpsebride4自分の結婚式の前日に、ひょんなことから“死体の花嫁(コープス・ブライド)”と結婚する事になってしまう、気弱だけれど誠実な主人公の声がジョニー・ディップ。本人に似ているとの声もありますが、私には「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディに見えて仕方がありませんでした。

細かな話ですが、その主人公のピアノのブランド名が「ハリーハウゼン」。勿論これは「シンドバッド七回目の冒険(1958)」等で知られるストップ・モーション・アニメの巨匠レイ・ハリーハウゼンへの敬意ですね。CGアニメ全盛のこの時代に、気が遠くなるような時間と人手とお金がかかるストップ・モーション・アニメですが、こんな素晴らしい作品が見れるのですから、ティム・バートンには一日も早く次回作に取り組んで欲しいものです。

corpsebride5*(ジャイアントピーチは)考えて見れば、これは「チョコレート工場」と同じ、ダールの原作だったのですね。

作品情報&ポスターは過去紹介記事にあり:
ティム・バートンのコープス・ブライド」Tim Burton's Corpse Bride (2005年8月 6日 ・土)
Photoのソースは Yahoo Movies(USA)

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10月8日:新しいポスター追加します。生者の世界より死者の世界が楽しそうなのが、ティム・バートン風。
corpse_bride3corpse_bride4

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2005年9月24日 (土)

その後の指輪物語・イライジャ・ウッド

三部作形式としては「スターウォーズ」にも匹敵する歴史的成功作となった「ロード・オブ・ザ・リング(ス)」シリーズ。30年たてば、当時最も有望に見えたマーク・ハミルではなく、ハリソンフォードがその後最も成功した訳ですが、「ロード」メンバーもその後どんな、キャリアを積み重ねていくのか楽しみ。この秋から年末には出演者達の新作が公開されるのでご紹介。題して「その後の指輪物語」。

greenstreethooligans昨年の「トロイ」、今年の「キングダム・オブ・ヘブン」、そして10月14日公開の「エリザベスタウン」、来年の「パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン2」と大作、話題作で目立ちまくっているレゴラス・オーランド・ブルームの活躍が目立ちますが、主役のフロド・イライジャ・ウッドは、アート系の作品でじっくりキャリア構築を図る模様(元々子役出身で芸暦は長いのですが)。4月の「シン・シティ」での邪悪な役柄(ファンが見たら泣きそう?)に続き、9月9日からNY/LA/Chicagoで限定公開の新作が、イギリスに渡ったアメリカ人青年が遭遇するフーリガンの世界を描く「グリーン・ストリート・フーリガンズ(原題)」Green Street Hooligans 。かなりシリアスで暴力に満ちた暗いドラマの模様。


everything2そして同じく9月16日にNYとLAで公開されたのが、祖父を助けた女性を探しにウクライナまで出かける青年に扮する「エブリシング・イズ・イルミネイテッド(原題)」Everything is Illuminated 。こちらはコメディ色の強いドラマらしく、同じイライジャの顔を使いながらポスターの雰囲気が全く違います。どちらもアート系の匂いのする映画なので、日本公開は厳しいかも。アート系の劇場公開期待。いずれにしても旅に出なくてはいけないのは、やはり宿命なのでしょうか?

その後の指輪物語II・ヴィゴ・モーンテンセン」に続く。

続きに2作品の情報あり。

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2005年9月20日 (火)

「キスキス、バンバン(原題)」Kiss Kiss, Bang Bang

kisskissbangbangこの作品のライターであり監督のショーン・ブラックとは、23歳で「リーサル・ウェポン」(メル&ダニー)を書き上げた人。その後も「ラスト・ボーイスカウト」(ブルース&デイモン・ウェイヤンス)や、「ロング・キス・グッドナイト」(ジーナ&サミュエル)と、二人組みの主人公が、次から次へと襲い来る危機を猛アクションとジョークで切り抜ける映画の脚本を書いてきました。

「ロング・キス・・」後から業界から蒸発状態だったそうなのですが、復帰して監督業にもチャレンジしたのが今作品。こそドロから俳優になろうとしている男に、ロバート・ダウニーJr。ゲイの刑事兼映画コンサルタントがヴァル・キルマーというコンビを向かえ、「リーサル・ウェポン」からの腐れ縁・ジョエル・シルバーが製作を担当しているからには、大アクション&コメディてんこ盛りの作品に仕上がっているはず。

才能があるのに薬物中毒からなかなか抜け出せないダウニーJr。スターとしての華があり「バットマン」まで演じたのに今だブレイクしないキルマー。そして空白からの復帰のブラックと3人の男たちの、逆転のドラマはあるでしょうか?

続きに作品情報あり。

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2005年9月13日 (火)

「リトル・マンハッタン」Little Manhattan

littlemanhattan1マンハッタンを舞台にした10歳の子供たちの初恋の物語。ストーリー、タイトルとも「リトル・ロマンス(ジョージ・ロイ・ヒル監督、天才美少女ダイアン・レイン!こちらはパリ、ヴェニスが舞台だった記憶が)を、思い起こさせます。主演の男の子を演じるジョシュ・ハッチャーソンは「ポーラー・エクスプレス」「Kicking & Screaming(ウィル・ファレル主演コメディ)、「ハウルの動く城」の声優、この「リトル・マンハッタン」Little Manhattan、そして年末公開のファンタジー「Zathura」に出演と、めきめき頭角を現しつつある子役。「Sex and The City」のミランダことシンシア・ニクソンも出ています。

ポスターのマンハッタン・スカイライン(高層ビル街遠望)にワールド・トレード・センターがないのが、ちょっと悲しく切ないですね。ニューヨークな映画たち2005年版。


「リトル・マンハッタン」Little Manhattan
分野: コメディ、ドラマ、ロマンス
米国公開日: 2005年9月30日New York先行公開
米国版公式サイト
米国配給会社: 20th Century Fox
日本公開日: 未定
主演: Josh Hutcherson, Charlie Ray, Bradley Whitford, Cynthia Nixon, Jonah Meyerson
監督: Mark Levin, Jennifer Flackett
製作: Arnon Milchan, Gavin Polone

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2005年9月 6日 (火)

「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin、その2

forty_year_old_virgin1やっと見て来ました「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin。もっとどたばた、下ネタ乱発を予想していたら、どうしてどうしてきちんと作られていて笑わせながら、ほろりとさせて最後はfeel happyにしてくれる快作。ヒットする訳です(「ウェディング・クラッシャーズ」と共通点多々あり)。

映画の舞台はロスアンゼルスの北、ヴァレーエリア(ヴェンチュラブルーバード沿いあたりか)。実はこのエリアは別名・裏ハリウッドでポルノ映画の米国最大の生産拠点だったりします(「ブギーナイツ」に詳しい)。主人公のアンディは、このエリアに住みながら、車を持っていないとか(おたくの免許取得率は低い)、“ASIAのポスター”がきれいに飾っている(おたくは折り目を嫌う)、持っているGIジョーフィギアの数が、0.1秒で出てくる所(おたくはコレクションの数を忘れない)等おたくの描写が細かい、細かい。「連続殺人鬼」というような厳しめのギャグもありますが、全体としては単純な「童貞いじめ」、「おたくいじめ」になっていない所で、品位が保たれています。

40yearsold1音楽の使い方が巧みで、特にASIA(!)*の「ヒート・オブ・ザモーメンツ」の使われ方が爆笑ものでした(続きにサントラの内容を入れておきます。ASIAについては別館「The Song Remains The Same」をご覧ください。)。

日本公開の時は是非怖がらずに(笑)、見に行ってあげてください。

・過去記事: 「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin
・10月2日、国際版予告ポスターを加えました(この記事の最初)

続きにサントラの内容あり。

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2005年9月 5日 (月)

ウィル・ファレル

奥様は魔女」への多くのトラックバックありがとうございます。皆、丁寧に読んでおります。で、気がついたのですが、ニコール・キッドマンに比べウィル・ファレルの知名度日米落差が凄いこと。調べてみたらアメリカでヒットした「アンカーマン」*も、超特大ヒットになった「エルフ/ELF」も日本未公開。まあ、アダム・サンドラーもまだまだなので、仕方がありませんが、ここでちょっと解説。

anchorman1ジョン・ベルーシ、チェビー・チェイス、エディ・マーフィ、ビル・マーレイ、スティーブ・マーティン、マイク・マイヤーズ、アダム・サンドラー、クリス・ロックといったアメリカのコメディアンー>TV人気コメディアンー>映画スターへの王道を生み出したTV「サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live=SNLと略します)」のレギュラー(ネタはブッシュ大統領の物まね)を95年から、最近まで勤め、「ズーランダー」の悪役ムガートで注目。はちゃめちゃコメディ「Old School」がヒット、そして2003年のファンタジー・コメディ「エルフ/ELF」が、大ヒットして現在SNL出身者ではアダム・サンドラーと並ぶ、「客の呼べる」コメディアン。昨年のアカデミー賞でジャック・ブラックとコンビで笑わせてくれました。

ただ今年に入って、ある大ヒット作品のカメオを除けば、「Kicking & Screaming」、「奥様は魔女」共に興行的にいま一歩だったので、年末のミュージカル・コメディの期待作「プロデューサーズ」The Producers、来年の「キュリアス・ジョージ」(声のみ)が勝負でしょうか?

*「アンカーマン/ロン・バーガンディの伝説 Anchorman」*
「俺たちニュースキャスター」のタイトルで日本でもDVDが発売。1970年代のサンディエゴを舞台に、伝説のアンカーマン(メイン・キャスター)・ロン・バーガンディを中心としたキャスター達が、特ダネをめぐってライバル達としのぎを削るコメディ。 「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virginで、話題のスティーブ・キャレルも出ています。

続きに出演作あり。

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2005年8月30日 (火)

「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin

9月5日:
ついに見てまいりました、感想はこちらをお読みください。

the40yearoldvirgin1結局「ブロークンフラワーズ」を見て週末見逃してしまった「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin 。全米で2週連続興行成績第一位。ちなみに今年に入って2週トップだった映画は「シスの復讐」、「バットマン・ビギンズ」そして「チャーリーとチョコレート工場の秘密」とこの「40歳の・・・」の4本だけ。堂々の大ヒット。

こうしたR指定(18歳未満指導者同伴)のシモネタ満載コメディ=映画館でチケットを買うのがちょっと恥ずかしいコメディに対しては、「アメリカン・パイ」の大ヒット以来ニーズが確実にありますが、今年はこの他「ウェディング・クラッシャーズ」も大ヒットしており、当たり年。「ステルス」「アイランド」といった100億以上の予算をかけ、CGとアクション満載の映画がシモネタに惨敗する所が映画ビジネスの恐ろしい所。

主演のスティーブ・キャレルはTVを中心に活躍してきたスタンダップ・コメディアン。映画だと昨年のウィル・ファレル主演「アンカーマン」やジム・キャリー主演の「ブルース・オールマイティ」の脇役をやっていた人。「奥様は魔女」にも出てますが、この映画でブレイクか?監督のジャド・アパトウもジム・キャリーのブラック・コメディ「ケーブルガイ」がデビューの人。なるほど、シモネタはジム・キャリー、ウィル・ファレルつながりなんですね。

分野: コメディ・ロマンス
米国公開日: 2005年8月19日
米国版公式サイト http://www.the40yearoldvirgin.com/
米国流通会社: Universal Pictures
日本公開日: 未定
主演: Steve Carell, Catherine Keener, Paul Rudd, Romany Malco, Seth Rogen
監督: Judd Apatow
製作: Judd Apatow, Clayton Townsend, Shauna Robertson

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「ブロークン・フラワーズ」 Broken Flowers

●2006年2月21日追記:日本公開が4月GW向けと確定したようなのでご報告致します。日米で公開順番は逆になってしまいましたが、逆エリザベスタウン(理由はこちら)。アカデミー賞候補にノミネートされませんでしたが、ノミネート作品と比べて引けはとらない作品です。

brokennflowers黒部エリさんのブログを読んで、「40歳の童貞(原題)」The 40 Years Old Verginを見に行こうと思ったのですが、渋滞で時間に間に合わず見てきた映画が、ジム・ジャームッシュ監督、最近絶好調のビル・マーレイ主演の新作「ブロークン・フラワーズ」。「40歳の童貞」が、下ネタ満載のべたべたなギャグ満載のドリフ型コメディ(のはず)だとすると、「ブロークン・フラワーズ」はその絶妙な間の取り方でクスクス観客を笑わせ、そして突き放す映画と対照的。

老境に差し掛かりつつある生涯独身プレイボーイ・ドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)。また彼女に出て行かれてしまったが、別にどうってこともない彼の元に届いたピンクの封筒の手紙。手紙に書かれていたのは、自分には19歳の息子がいるかも知れないという内容。いきなり「過去」からつきつけられた「今」。嘘か誠か、当惑と期待に揺れ動きながら彼は、20年前に付き合っていた女性たちの「今」を訪ね、アメリカを旅をする。果たして彼は、息子と会えるのか、昔の彼女たちの今は、そして彼は失われた「過去」を取り戻せるのか。

ビル・マーレイがこうした狭間を淡々と演じていて絶妙な事、達人の域の落語家の如し。アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロじゃ油が残りすぎているしダスティン・ホフマンだと口数が多そう。ジョニー・デップなら出来そうだけど20年若すぎ。「ロスト・イン・トランスレーション」とは文字通り「言葉」、「文化」の狭間におっこちゃった男の話でしたが、ビル・マーレイが、そんな狭間の男の微妙なニュアンスを演じ、かつ「間」で笑わせる事が出来るようになるなんて、「ストライプス」、「ゴースト・バスターズ」の時代は想像も出来ませんでした。

大好きな「サタデーナイト・ライブ」OB達も、ジョン・ベルーシは逝き、ダン・アクロイドは音楽活動と渋い脇役になり、チェビー・チェイスは失速してしまった今。第二期のスター、スティーブ・マーティンとビル・マーレイの活躍は嬉しいかぎり。アダム・サンドラー、クリス・ロック、ウィル・ファレルも20年たったらこんな感じになれるかな?コメディアン軽視のアカデミー賞をビル・マーレイに!

続きに共演者等の作品情報あり。

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2005年8月27日 (土)

「奥様は魔女」Bewitched

bewitched1「奥さまの名前はサマンサ。そして、旦那さまの名前はダーリン。ごく普通のふたりは、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも、ただひとつ違っていたのは、奥さまは魔女だったのです」

懐かしの超人気TVドラマの映画化。今のようにリメーク流行の時代の前から、何度も噂になっていた(一時はメリルストリープ主演で確定という話も聞きましたが)作品がついに登場。しかし、しか~しあまりに寝かせすぎて話をひねりすぎ、元のTVの展開を期待するアメリカの観客には???になってしまいました。アメリカ以上に思い入れの強い日本の人が見るとどうなんでしょうか。アメリカではニコール・キッドマン*以上に興行価値のあるコメディアン・ウィル・ファレルも日本では無名だし(関連記事)。

過去にこれも「のんびり亭本館:Summer Movie 4:Bewitched/奥様は魔女 May 02, 2005」にて書きましたが、日本公開にあわせこちらで再度。ティーザー・ポスターとの比較も楽しいのでこちらも見てください。なんと日米とも「ランド・オブ・ザ・デッド」と同じ日公開。魔女対ゾンビ第二ラウンド。

*ニコール・キッドマン:ご存知トム・クルーズ元妻。この夏一時トム君イマカノ・婚約者ケイティ・ホームズの出ている「バットマン・ビギンズ」が週間興行成績第一位、元妻ニコールの「魔女」第二位という時期があり、そこへトム君の「宇宙戦争」が一位に躍り出るという戦争もありました。元カノ・ペネロペ・クルズの「サハラ」が同時期公開だったえらい事だった?

9月4日追加:
ニコールに比べ悲しいくらい知られていないウィルファレルについての解説を加えました。こちらをご覧下さい。

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「ジャスト・ライク・ヘブン(原題)」Just Like Heaven

justlikeheaven1アメリカではロマンチック・コメディ(ロマコメとは略しません)、日本ではラブコメ。どこの国でも確実に需要があるジャンルで、毎年何本かが作られています。で、この分野で女王と言われている女優が、昔ならゴールディ・ホーン、ちょっと前ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ(シリアスな役よりこの分野が本領)、サンドラ・ブロック。

現在なら誰かというと混戦模様で、ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ケイト・ハドソン、キルティン・ダンストは辺りが新女王候補でしょうか?キャメロン・ディアスがやるとちょっと下品だし、ニコール・キッドマンだと似合わない(この辺りが「奥様は魔女」が大ヒットにはならなかった理由?)し、ユマ・サーマン、ジェニファー・ロペスだとちょっと重いし(Made in Manhattanは良かったけれど)、ジェニファー・コネリーやナオミ・ワッツ、アンジェリーナ・ジョリーではちょっと怖いし(笑)、ダイアン・レインは離婚暦のある役、はまりすぎ。

そんな中でこの分野が似合いそうなのに今まで出てこなかったリーズ・ウィザースプーンがこの分野に挑戦するのがこの秋の新作「Just Like Heaven」。働きすぎでの女医さんが事故にあって・・・・というのは「天国から来たチャンピオン」系統の天国系人情話でしょうか?楽しみな一本。

続きに映画情報

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2005年8月25日 (木)

「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」Wallace & Gromit: The Curse of the Were-Rabbit

10/9日追加情報:日本公開正式タイトルは「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」。2006年3月18日日本公開に決定しました。10/7-9付全米興行成績No1。作品評価も高く「ティムバートンのコープス・ブライド」とアカデミー賞の最優秀アニメを争うのではと見られています。

wallaceandgromit「ウォレスとグルミット」ファンの皆様、お待たせ致しました。何年も前から噂になっていた劇場版作品の登場です。ドリームワークスが2000年の「チキン・ラン」の成功に気を良くして次回作として発表されてから公開まで5年。

副題(原題)が「兎男の呪い」でハロウィーンにあわせての怪奇映画ムード(ポスターもかぼちゃ)でわくわくどきどき。

CGを利用した3次元アニメ全盛のこの時代に、あえて粘土で作った登場人物、背景等をすこしずつ動かして作るクレイアニメ。もう一つの手間のかかるストップモーションアニメ(人形を少しずつ動かし撮影)の新作「ティム・バートンのコープス・ブライド」*と公開が重なったのも不思議な縁ですが、どちらも大ヒットして是非次回作はすぐに公開してもらいたいものです (2010年までは待てません)。
*ヘレンボーナムカーターがどちらでも声で出演というのも奇縁。

続きに作品情報

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2005年8月16日 (火)

「ザ・ブラザース・グリム」The Brothers Grimm

grim1大英帝国の誇るコメディ集団モンティパイソンのメンバー中唯一のアメリカ人であり、「ブラジル」「12モンキーズ」「タイムバンディッド」等の作品で知られる、鬼才テリーギリアム監督のダークなファンタジー。「赤頭巾ちゃん」で知られるグリム兄弟(マット・デイモンとヒース・レッジャーのコンビも軽量級の妙)が、実はイカサマ魔物ハンターだったというほら話。うそつきは当然の報いとして本物の魔物と対決しなくてはいけません・・・・

 「イタリアの宝石」モニカ・ベルッチの魔女役なんてあまりにタイプキャスティングな気もしますが、楽しそうでひねていて毒が利いていそうで今月公開の映画の中で最も期待の一本。

「ザ・ブラザース・グリム」The Brothers Grimm
分野: アクション・アドヴェンチャー、ファンタジー
米国公開日: 2005年8月26日
米国版公式サイト http://miramax.com/thebrothersgrimm/
米国流通会社: Dimension Films
日本公開日: 2005年秋
主演: Matt Damon, Heath Ledger, Monica Bellucci, Jonathan Pryce, Lena Headey
監督: Terry Gilliam
製作: Daniel Bobker, Charles Roven, John D. Schofield

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2005年8月 6日 (土)

「ティム・バートンのコープス・ブライド」Tim Burton's Corpse Bride

9月25日追記:
見てまいりました。感想&新たな情報はこちら

corpsebride1ディズニーアニメより宮崎アニメより「ナイトメア」が好きな皆様、お待たせしました。

ただ今「チャーリーとチョコレート工場」が米国大ヒット中のティム・バートン/ジョニー・ディップコンビの新作が早くも登場、と言ってもこれは傑作「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」以来のストップモーションアニメ(人形を少しずつ動かし撮影という忍耐作業の塊)作品。「ナイトメア」のマイク・ジョンソンとティム・バートンが共同監督し、ジョニー・ディップが死体と結婚してしまう主人公の、監督婦人ヘレム・ボーナム・カーター(「チャーリー」にも出てます)が花嫁の声を担当。

分野:アクション/アドベンチャー・ファミリー向け/コメディ
米国公開日:2005年9月23日
日本公開日:2005年10月
主演: Johnny Depp, Helena Bonham Carter, Emily Watson, Albert Finney, Richard E. Grant
監督: : Mike Johnson, Tim Burton
製作: Tim Burton, Laurie Parker
公式サイト

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2005年8月 4日 (木)

「エリザベスタウン」Elizabethtown

elizabethtown1今年個人的に最も待望のキャメロン・クロウ(「あの頃、ペニーレインと」*、「ザ・エージェント」、「ヴァニラ・スカイ」)の新作。今をときめくオーランド・ブルームとキルティン・ダンストの共演も楽しそう。ただし「キングダム・オブ・ヘブン」が興行的に今一歩だったオーランド、「スパイダーマン」以外にヒットが出ないダンストにはもう一回り大きなスターになれるかどうかの試金石。

父の葬儀の為に故郷エリザベスタウンに戻るオーランドと彼を取り巻く人々をめぐるドラマ、コメディ。母親役はこの人が出るだけで映画が安定するスーザン・サランドン。売り出し中の3人のジェシカ**の一人、ジェシカ・ビールも出ています。滑ると単に甘いだけのファミリードラマ、うまく行くとアカデミー賞戦線に躍り出る可能性あり。音楽担当は勿論監督の愛妻・ナンシー・ウィルソン(「Heart」のギタリスト)。

続きに補足&映画情報あります。

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2005年8月 2日 (火)

「がんばれ!ベアーズ」Bad News Bears

9/5追記:
日本公開タイトルは「がんばれ!ベアーズ/ニュー・シーズン」で日本公開は9月23日から。

thebadnewsbears1 「ロンゲストヤード」に続き高校生の頃に大好きだった映画「がんばれ!ベアーズ」のリメーク登場*。負け犬少年野球チームが酔いどれ監督の下、不良の強打者と女性投手を迎えて勝ち進むと言う痛快野球映画だった1976年版。天才子役テイタム・オニールのピッチャーと監督ウォルター・マッソーにスポットが当てられていましたが、このリチャード・リンクレイター(「スクール・オブ・ロック」)版リメークでは、監督を演ずるビリー・ボブ・ソーントンの色が強い=毒が強い模様。

*オリジナル版では子供がデートでストーンズのコンサートに行くのにウォルター・マッソーが怒っていたのが懐かしい思い出(「12の子供がストーンズのコンサートなんて」)。続編も「がんばれ!ベアーズ 特訓中」、「がんばれ!ベアーズ大旋風-日本遠征-」(テイタム出演せず)」と2本作られ、特に後者では少年野球大国日本に行き若山富三郎率いる日本チームと対決したり、アントニオ猪木と対決(?)します。

**ライアン・オニール(「ある愛の歌」)の娘。父娘共演の「ペーパームーン(傑作)」で史上最年少でアカデミー賞助演女優賞を受賞。その後ジョン・マッケンローと結婚、離婚。今でもTVの端役で見かけます(「Sex and the City」でキャリーの昔の親友役とか)

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2005年8月 1日 (月)

「ウェディング・クラッシャーズ」Wedding Crashers

weddingcrashers1  アメリカで一番稼いでいる俳優は誰か?それはトムクルでもブラピでもなく、ベン・スティーラー。彼と名コンビのオーウェン・ウィルソンに加え、ヴィンス・ヴォーン、ウィル・ファレルの組み合わせの「ミート・ザ・フォッカーズ」、「スタスキー&ハッチ」、「アンカーマン」、「ドッジボール」といったコメディがこの所アメリカの興行で幅を利かせています。

 今年の夏はスティーラーはお休みで、オーウェン&ヴィンスの共演の新作で大ヒット中の作品がこれ。

 内容は結婚式にナンパ目的でもぐりこむ通称クラッシャーズのコンビの栄光と挫折(?)のドタバタコメディ。「アメリカン・パイ」で確立された「R指定コメディ(子供には見せられない下ネタ乱発)」の路線を突っ走っているのですが、そんな中にちょっと切ない気持ちにさせたり、feel goodにさせたりの味付けも見事で軒並み高評価。結構いい味出しててベン&オーウェンもうかうかしてられない?(どっちにしても美味しいオーウェン・ウィルソン)。

続きに作品情報あります。

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「ミスター&ミセス スミス」Mr. & Mrs. Smith

mrandmrssmith1 撮影中の主演二人のロマンスが、興行に良い影響を与えない事は「クレオパトラ」の昔から「ジーリ」まで歴史的「定説」だったのですが、これを覆した作品。理由は単純で「面白い」から。今が魅力の二人が競演したコメディタッチのスーパーアクション映画。

 この二人は大物映画俳優同士の競演らしく、一緒にスクリーンに並んだ時のバランスが実に魅力的(ポスター参照)。確かにTVで見ればジェニファー・アニストンの方が可愛いけれど、「映画女優」としての「華」はアンジェリーナジョリーの圧勝。個人的には是非続編も見てみたいがさあて、二人の最競演はあるでしょうか(続編は「スパイキッズ」?)

 しかしFoxさん、夏はスターウォーズがあったからといってこの映画の日本公開が世界で一番遅いと言うのはちょいと問題があると思うのですが。

続きに作品情報があります。

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2005年7月29日 (金)

ハービー・機械じかけのキューピッド

herbie  リンジー・ローハン主演で懐かしのディズニー映画「ラブ・バッグ」の続編(リメークかと思ったらなんと続篇でした)ときたらこれは安易なアイドル映画の典型じゃありませんか。意思をもった車?悪意をもったら「クリスティーン(映画の100倍くらい小説がお薦め)」か「ザ・カー」。

ところが、この映画結構行けてます。その理由はまじめに作ってある事。なんたって主人公のオヤジがマイケル“バットマン・キートン”、悪役の嫌味なライバル・レーサーをマット“トムクルーズになれなかった男”ディロンが固めていること。そして舞台となるNASCARのレースをきちんと再現(カリフォルニア・スピードウェイの場にカメラ持込・現役レーサー多数出演)、レースシーンに迫力がある事。そして私にとってはヴァンヘイレンの「Jump」、Tレックスの「メタルグールー」等の70年代〜80年代の音楽がうまく使われている事。特にJumpの使われ方は涙ものでした。アメリカのアイドル映画恐るべし。

日本は7月30日から公開(公式サイト)だそうですが、機会があれば是非。「Mr&Mrsスミス」が映画館満員で見つけた拾い物でした(うちの車が活躍する映画でもあります)。それにしてもこのポスターのリンジー・ローハン、全然可愛くないんですが。

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