やっとDVDで観ました「イン・ハー・シューズ」(昨年9月に記事を書いて見ていませんでした。TB&コメントも沢山頂いていたのにすみません)。最初の頃はアカデミー賞候補と言われながらも、いつの間にか沈没していってしまった作品ですが、どうしてどうして十分心にしみる一本。以下日本でももう劇場公開もとっくに終わっているので、DVDでこれから見る方向けガイド。普段より多めにネタばれ含みます。
キャメロン・ディアス扮する、主人公の名前が「マギー・メイ」。アメリカのラジオでは今も尚かかり続けているこの名曲は、少年から見た年上のあばずれ、でも自由な心を持った最高にいい女に向けて、「お前の顔なんか一生見たくない、でもいまでも愛している」と歌うロッド・スチュワートの最大のヒット曲です。という事でアメリカの観客には名前だけで、どんな女性なのか説明十分。自由奔放に見えて孤独を抱えた女性。
そして姉のローズ(トニ・コラット)は都会(フィラデルフィア**)のバリンバリンのキャリア女性。地味に見えますが「Sex and The City」とも共通する、親しい友人も男もいないわけじゃないけど、キャリア中心で孤独な女性(シャーロットに近いかな?と思っていたら後半なんと老人ホームで年寄りが揃って“コスモポリタン”を飲みながら「Sex and The City」見てました。それもシャーロットのUp。○○○人と結婚するのも似ている)
そして不幸な出来事により、家族と引き離されてしまったこの二人の祖母エラがシャーリー・マクレーン。フロリダの老人ホームで仲間に囲まれのんびり暮らしているように見えて、こちらも孤独。映画はこのタイプの違った3人の女性の孤独とその氷解を描いていきます。
その橋渡しをするのが“靴*”。ここでは単に相互理解だけではなく、個々のキャラクターの違いも表しています。DVDの解説を見てさすがと思ったのは、それぞれの家に飾られる画、そして写真。エラの家とローズの家に掛けてある画が同じ!世代を超えて同じように孤独を抱えている事がわかる仕組みになっています。
カーティス・ハンソン監督(「LAコンフィデンシャル」「8 Mile」)は、過去にも色々な人の演技のベストを引き出してきましたが、おばあちゃん、おじいちゃんたちが皆、愛嬌があって、かつそれぞれがそれぞれの人生の重みを感じさせてくれるように、ここでは脇役の端々に至るまで自然な演技を引き出していて、唸らされます。キャメロン・ディアスは自分自身のキャリアUp&打倒・シャーリーズ・セロン(?)を目指して大奮闘。でも、トニ・コラットやシャーリー・マクレーン***に比べるとまだまだ?しばらく新作がない(現時点では2007年の「シュレック3」の声の予定のみ)のが、残念。
こうした人間ドラマは映画館で見ると気がつかない点も見えてきます。是非DVDでじっくり味わって下さい。
*in …'s shoes 人の身になって.:続きに簡単な説明あり。
**トニ・コラットとフィラデルフィア:そういえば彼女の「シックス・センス」もフィラデルフィアで、こちらも息子との理解、そして自分自身の母親との和解がスパイスになっていました。「ロッキー」ごっこを見るとフィラデルフィアだなあと思います。
***ブロードウェイで伝説の演出家・コリオグラファー・ボブ・フォッシーに見出され、映画界ではシナトラ・ディーンマーティンのいわゆるラット・パックのメンバーに可愛がられ、ビリー・ワイルダー等の巨匠と仕事をし83年にはアカデミー賞受賞(「愛と追憶の日々」)。TV、舞台で活躍もしながら精神世界・輪廻転生系の本をベストセラーに(元祖自分探し)。70歳を向かえてなお、2005年には、「奥さまは魔女」でニコール・キッドマン、この映画ではキャメロン・ディアス、「ルーモア・ハズ・イット」ではジェニファー・アニストンといった第一線の女優たちと共演する現役ぶり。歌って踊って演技をして本も書くアメリカの人間国宝。ウォーレン・ビューティは弟。
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続きに昨年9月に書いたプレビュー記事を写真以外引越ししていれてあります。
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