4月23日日本公開追記:
この映画の宣伝の為にナタリー・ポートマンがホストを務めたコメディ番組「サタデーナイト・ライブ」を見たのですが、やはり素晴らしい芸達者で、かつ結構コメディがいけています。役柄を広げる意味でも次回作は大コメディ、もしくは大甘ラブコメは如何でしょうか。
(新作は4月7日からNYでのみ公開になっているシリアスなドラマ「Free Zone」と、ダスティン・ホフマンと共演のコメディ・ドラマ「Mr. Magorium's Wonder Emporium」。こちらは11月30日公開)


ナチスドイツが第二次世界大戦に勝利したもう一つの現代(4月15日改定・正しくは”限定核戦争勃発後のもう一つの現代”のようです)。独裁政権下のイギリスでは、国民は政府の監視下に置かれ、全ての情報はコントロールされている。頼みの綱のアメリカは内戦、戦争で、とても他国に介入する余力はない(元アメリカ合衆国と呼ばれている)。こんな絶望的な状況下でただ一人、政府に向かって牙をむく謎の白仮面の男、コードネーム「V」。戦いに巻き込まれていく女性アイヴィー(ナタリー・ポートマン)。
製作はジョエル・シルヴァー、脚本ウォシャウスキー兄弟と「マトリックス」のメンバー。今年初めて見る大作アクション映画なのですが、ハリウッド映画ではなく映画の国籍はイギリスとドイツの合作。内容的には「モンテクリスト伯」をベースに「マトリックス」と「レオン」、「1984」をぶち込んだ感覚。またグラフィック・ノベル★を原作とした世界という事で「シン・シティ」「フロム・ヘル」の世界にも近いものを感じました。ロンドンで起きた爆破テロの影響で公開が遅れたという噂(映画会社は“制作上の都合”とこれを否定)。
暗い世界を紹介していく前半、そしてアイヴィーの受難物語の中盤、そしてやってくる運命の日。きちんとこの世界に入り込んでいける人(上記のような映画が好きな人)には素晴らしい映画。なじめない人には最後まで乗り切れないお話。私は全ての複線が一つに収束されていく後半の迫力に魅了されてしまいました。続編が作られるような結末ではないのですが、この破壊と復讐の後に始まる新たな再生の物語=受難を通じ成長していくナタリー・ポートマンのその後の物語は見てみたいもの。
映画のラストに流れるのは来日公演まじかのザ・ローリング・ストーンズの名曲。軍靴の響き、革命、ロンドンといったらこの曲しかなしのはまり曲です。
■過去記事はこちら・別ポスターあり。
★アメリカにはグラフィック・ノベルとよばれる書籍ジャンルがあります。これはコミック(通常は薄いペラペラ状、総合マンガ誌の少ない、アメリカではこの一回の連載マンガが一冊の小冊子になっているのが通常)に対し、本の体裁をとり本棚に並べられるコミックのこと(最初から単行本で出るマンガと言えばわかり易いかな?)。内容的には“劇画”的。「ロード・トゥ・パーディション」等はこうしたグラフィック・ノベルの映画化で、一般的ないわゆる「アメコミ」原作とはちょっと違う分野の作品。
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