2008年10月10日 (金)

底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』

1 NY発の株式暴落により世界恐慌の危機に瀕し、ポール・ニューマンや緒方拳といった名優が去ってしまったこの暗い時代。少なくとも映画や演劇、音楽といったエンタテイメントは明るく前向きなものに触れたいもの。そんな時にぴったりの底抜けに楽しいミュージカル映画が『マンマ・ミーア!』。日本公開が2009年1月30日と来年になってしまうのが残念ですが、明るい気分になりたい人にはお勧めの一本。
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 エーゲ海にギリシャの浮かぶ美しい島。この島で小さなホテルを経営するドナ(メリル・ストリープ)の女手ひとつで育てられてきたソフィ(アマンダ・セイフライド)は明日が結婚式。自分の父が誰か知らない彼女は“結婚式では父とヴァージン・ロードを歩きたい”と心から望み、ドナがかつて付き合っていた3人の男性サム(ピアース・ブロスナン)・ビル(ステラン・スカルスガルド)・ハリー(コリン・ファース)に母に内緒で式に招待するが、三人ともが現れてしまったことにより大混乱。果たして本当の父親は誰なのか?そして彼女は父親とヴァージン・ロードを歩むことは出来るのか? 1_2
Bkline_2  勿論“オリジナル”は1999年にロンドンで初演されニューヨーク・ブロードウェイでも大ヒット、日本でも上演されたミュージカル『マンマ・ミーア!』。全編のセリフがABBAの大ヒット曲で構成される(それもオリジナルの歌詞そのままで)という当時としては画期的なミュージカルでした。この映画もミュージカル版と同じくABBAのオリジナル・メンバーであるビヨルン&ベニー(「木枯らしの少女」!)ことベニー・アンダーソン&ビヨルン・ウルヴァースが製作総指揮として深く関っており、ミュージカル版で演出を手がけたフィリダ・ロイドが監督。よってオリジナルのオリジナルのABBAの楽曲が持つ能天気なまでの人生賛歌、恋愛賛歌、SEX肯定(当時スウェーデンは“性”の先端地とされていましたなあ。)という明るさと母子家庭もゲイも離婚も整形もみんなオッケー、歌って踊って笑って前向きに進んでいこうよというミュージカル版の双方が持つ“超肯定的な世界観”を見事なまでに保っています(映画ですから地中海の風景をバックにしている分より強調)。メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン等主要キャストは全員その歌声を披露していますが、中でもメリル・ストリープは「今宵、フィッツジェラルド劇場で」のカントリー・シンガーからこの映画のABBAまでこなす実力はその演技の幅の広さと同様で感服するのみ。

 元々ミュージカルは雨に打たれている人が突然歌いだしたり、歌って踊りながら喧嘩をしたり、一曲朗々と歌いながらお亡くなりになったりというSFを凌ぐ非日常的世界で、「なんで急に道端で歌いだすんだ」とかいう突っ込みはしないのがお約束。この映画を見て「顔をみりゃ誰が親父だかわかりそう(そもそもドナは誰が親父かは覚えているだろう)」とか「メリル・ストリープの年齢が高すぎで娘とバランスがおかしい」とか「どうしてそこでその歌なんだ?」etc…の突っ込みを入れるのは野暮というもの。不景気で暗く落ち込んでいる人も見終わった後には踊りだしたい気分が味わえますので是非(さすがにミュージカルと同じように踊っている人はいませんでしたが、試写会で歌っている人はいましたよ)。

・ABBAについては別館“The Song Remains The Same”にて近日。
・ニューヨークでプレヴュー版を見たミュージカル版『マンマ・ミーア!』の思い出は本館“「USAのんびり亭」日記”にて近日。

続きに作品情報。

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2008年1月 7日 (月)

「マンマ、ミーア」Mamma Mia!

2008年10月10日:日本に戻り試写会で見ました。底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』をご覧下さい。

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 ギリシャの小さな島で結婚を控えた娘とその母親(メリル・ストリープ)。娘は結婚式に実の父を招待しようとするが、実はその候補は三人いた・・・・。

 考えようによってはかなり無茶苦茶なお話ですが、全編アバのヒット曲に乗せて歌って踊れば楽しいコメディということで、日本でも上演されている大ヒット・ミュージカルの映画化がこの夏登場。「シカゴ」「ヘアスプレイ」のような興行的にも作品的にも成功作になるか、それとも「レント」「プロデューサーズ」のように尻つぼみになってしまうか?公開が楽しみです。7月18日公開。予告編は続きにあり。

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2007年3月25日 (日)

愛すべき小品「ホリデイ」

Theholiday_220 日本では本日から公開のラブコメ(アメリカでは、通称ロマンチック・コメディ)映画。色々穴もあって傑作とは言えないけれど、これはこれで愛すべき小品。核となる4人のキャラクターがたっていて+映画ファンの心をくすぐるおまけ付きで楽しめる作品です。

 長年思い続けた職場恋愛の元カレの婚約発表でぼろぼろのロンドンの新聞の結婚欄担当記者アイリス(ケイト・ウィンスレット)、ロスアンゼルスで映画予告編製作会社社長を務めるワーカホリックのアマンダ(キャメロン・ディアス)は同居中の彼氏の浮気発覚でブチキレ中。インターネットのホーム・エクスチェンジ・プログラム(ホリデイ等の間にお互いの家を交換滞在する)を利用して、気分を切り替えるためにお互いの家でクリスマス~年末の2週間のホリデイを過ごすことになった二人の前に、それぞれグラハム(ジュード・ロウ)、マイルズ(ジャック・ブラック)という男性が現れます。

 クリスマス・ムード一杯の雪のロンドン郊外の街と質素な小さな家、地元のパブVS真っ青な空のLAとビバリーヒルズの豪邸とゴージャスなレストラン。ロンドン・キャリア・ウーマンにハリウッド業界人男性の組み合わせVSカリフォルニア・キャリア・ウーマンにイギリスの酔っ払い男性。様々な文化の違いをスパイスに、そこから生み出される笑いを盛り込みながら二組のカップルの物語が進んで行きます。クリスマスのイギリスの描写は「ラブ・アクチュアリー」を思わせ、アメリカVSイギリスの文化の違いが背景にあるところは「ノッティング・ヒル」を思いだすという”ワークング・タイトル(両作の製作会社)系ラブ・コメを、さらにプラスしてふんだんに映画の引用が飛び出すところは「恋人たちの時間」「めぐり逢えたら」「ユーガッタメイル」のノーラ・エフロン脚本系のラブ・コメを思い出させてくれて、その意味ではラブコメ界の王道的作品です。

 「イン・ハー・シューズ」のような軽さにシリアスを盛り込んで演技派へ脱皮中のキャメロン・ディアスですが、ここでは本来の持ち味であるコメディセンスを発揮して面目躍如。「キングコング」で見せたようにまじめな役柄の中に本来の持ち味であるコメディの要素を持ち込んで芸域の広さを見せるジャック・ブラックもさすが。しかし今回の見所は普段はシリアスな演技を得意とするジュード・ロウとケイト・ウィスレットの英国勢のコメディ演技。日本公開は逆になりましたが「オール・ザ・キングス・メン」というシリアスな政治ドラマで共演し、更に「リトル・チルドレン」の公開が控えるケイト・ウィンスレット(この作品で31歳にして5度目のアカデミー賞ノミネート)と、「壊れゆく世界の中で」の公開が控えるジュード・ロウという、”まじめな”役者をコミカルに使うことで映画としての面白みを生んでいます。

Eriw そしておまけは映画ファンへ向けての小技の数々。売れっ子(監督もこなす)のエドワード・バーンズをもったいない役で使っているほか、思わぬ大物&売れっ子のカメオ出演があります。しかし何といっても今年末で92歳のイーライ・ウォーラック。「荒野の7人」の盗賊のボスとしてユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールス・ブロンソン、ジェームス・コバーンと対決し、「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」ではクリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフと三つ巴の黄金争奪戦を行った名脇役。「ゴッドファーザー・Part III」で最後に毒殺されるマフィアの老ボスを演じていましたが、あれすら16年前。まさかこの2007年に矍鑠(かくしゃく)とした姿が見れるとは。個人的にはこれだけで十分満足(DVDを買ってしまいました)。

 イギリス側の出会いと結びつきが唐突だったり(女性が見知らぬ土地で一人でいて、夜中に酔っ払い男を家に入れるでしょうか?それがジュード・ロウだったとしても・笑)、子供の使い方がずるかったり(可愛いだけに反則)色々と突っ込みたくもなりますが、この4人がどたばたしているのを眺めているだけで楽しい作品。ホリデイ気分一杯の作品なので、日本でこの時期に見るのはちょっと?ではありますが、機会があれば是非。

Goodbadugly40年前のウォーラック。拳銃を突きつけているのは勿論”巨匠”クリント・イーストウッド。

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2006年7月 7日 (金)

海辺じゃないのに「イルマーレ」The Lake House

Thelakehouse220ラブコメ全盛の最近には珍しいコメではないロマンス映画。これを旧ラブコメ女王サンドラ・ブロックとラブコメには向かないキアヌ・リーブス★の「スピード」コンビが演じます。韓国映画「イルマーレ」のリメイクと聞いて、安易な企画じゃないのかとちょっとなめてかかっていたら結構うるうる。主演二人が既に若くない所が逆に効いていて大人のロマンス映画になっていました(大ヒットとは言えずとも、低予算で$50M越えは十分合格興行数字。私の観た時は年配観客多し)。

シカゴ郊外の湖畔の家から出て行く医師サンドラ・ブロックとその家に新しく入居した建築家キアヌ・リーブス。この同じ家の新旧住居人の間で、ふとした事から手紙のやり取りが始まりますが、同時に二人は奇妙な事実に気がつきます。時空を越えた二人は結ばれる事が出来るのか、それとも悲劇的な結末を迎えるのか・・・

元になった韓国映画「イルマーレ(イタリア語の“海辺”の意味・今回は“湖畔”に変えてあるので、日本公開タイトルは変)」を、見ていないので比較が出来ないのですが、元作品のファンタジー・SF色を消して、それぞれの私生活、仕事ぶり等の描写を多目に盛り込む事により現実味を加えて、もうすこし上の年齢層を狙ったのではないかと推測します。シカゴ=アーキテクト(建築)の街という舞台背景の味付けが、美しい風景を提供すると同時に、キアヌと建築家フランク・ロイド・ライトを髣髴とさせる父親(「インサイドマン」に続き元気なクリストファー・プラマー)の関係を生かしています。サンドラ・ブロックがシカゴの地下鉄のホームに立っていると、誰かが線路に落ちるんじゃないかと心配になりますが★★、しっとりと大人の感じを出しています(年齢的にはラブ・コメのきつくなってくる時期)。

同一部屋の時間差同居物語+ファンタジーをリーズ・ウィザースプーンでやると、昨年の「ジャスト・ライク・ヘブン(女性が仕事中毒の女医な点共通)」でコメディにならざるを得ませんが、こちらはもう少し「ロマンスに部屋貸します」。「スピード」では若さに任せて突っ走っていた二人の成長を是非お楽しみ下さい。

P.S
一つだけ文句。劇中重要な役割を持つ曲がポール・マッカートニーの2005年のアルバム“Chaos and Creation in the Backyard”収録曲「This Never Happened Before」。良い曲ですが200○年にかかっているのはおかしくないかなあ。

過去記事:「イルマーレ」The Lake House(「ザ・レイク・ハウス」から改定)

★「スイート・ノーベンバー」酷かったなあ。
★ ★「あなたの寝ている間に」の事。シカゴを舞台にしたロマンスだとつい先日の「ザ・ブレイク・アップ」、サスペンスだと昨年の「ディレイルド」と共にジェニファー・アニストン映画。病院勤務は「逃亡者」。日本映画「Shall We ダンス?」のリメーク「Shall We Dance?」もシカゴでしたね。

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2006年6月30日 (金)

「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It

rumor_has_it1昨年末に公開されて見事にずっこけたジェニファー・アニストン主演のラブコメ(同時期の「ディレイルド」も痛かったのですが、今年に入って「フレンズ・ウィズ・マネー」が評価が高く、「ザ・ブレイク・アップ」がヒットして何とか持ち直し)。日本でも怪しい(?)タイトルがついて(原題はRumor Has It)、30台女性の結婚前の自分探し映画としてひっそり公開されたようですが、本質はコメディ。豪華なキャストと会話、そして効果的な音楽で結構笑える作品でした。

ボーイ・フレンド(マーク・ラファロ)との結婚に戸惑うニューヨークのキャリア主人公(アニストン)が、妹(ミナ・スバーリ)の結婚式の為にパサディナ★へ戻って知る驚愕の事実。小説&映画「卒業」で描かれているロビンソン・ファミリーが、自分の家族の事だったら?自分のおばあちゃん(シャーリー・マクレーン)が、ミセス・ロビンソンだったのではという疑問。真実を求めサンフランシスコへ飛ぶ彼女の前に現れる運命の(家族にとっては忌わしき)男性(ケビン・コスナー)。冒険(コスナー)か、堅実な生活(ラファロ)か、それはまた彼女の母の辿ってきた道・・・

ストーリーだけを書くとシリアスなドラマのようですが、それぞれの場面場面にきちんと落ちがあるコメディ構成。親子3代の女性が同一人物の毒牙にかかる話ですから、どろんどろんになりかねないところを、「恋人たちの時間」ロブ・ライナーが洒落た会話と音楽で軽く描きます。会話に「卒業」が出てくるのは当然ですが、他にも「カサブランカ」、「明日に向かって撃て!」等の引用★★も多数。また故アン・バンクロフト★★★の演じたミセス・ロビンソンにあたる役を友人にしてライバルだったマクレーン(「愛と喝采の日々・The Turning Point」で二人がぶん殴りあうシーンは有名)が演じるなど映画ファンを泣かせる細工もあります。全体はJazzっぽい音楽なのですが、サイモンとガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、そして何故か「続・夕陽のガンマン」等のお遊びが。

アニストンはコメディアンヌとして笑わせてくれるものの、結構強引で共感しにくい感あり。ミナ・スバーリは「アメリカン・パイ」の延長のようなスイートな役柄で、「アメリカン・ビューティ」のようなダークな側面を封印しているのが残念。マーク・ラファロも「ジャスト・ライク・ヘブン」同様“良い人”過ぎて、初老不良ケビン・コスナーの魅力に負けています(「イン・ザ・カット」が暗黒面か)。相変わらずシャーリー・マクレーンは艶やかで美味しいのですがこれも「奥さまは魔女」「イン・ハー・シューズ」と同じ。結局一番の儲け役は父親役のリチャード・ジェンキンス。「スタンドアップ(ノース・カウンティ)」に続き頑固親父を好演しています。

シリアスとコメディの配分、役者達のアンサンブルの面白さのさじ加減がうまくいかずに中途半端に終わってしまいましたが、DVDで気軽に見るには良い一本。是非へんてこな日本タイトルに惑わされずにコメディとしてご覧下さい。  
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LAの北20キロのゴージャスな家の立ち並ぶ高級住宅地。LAから行くといくつものトンネルを越えます(次に行くときは息を止めてみます)。フットボール全米学生王者決定戦ローズボウルが毎年元旦に行われる街としても名高い(スタジアムの看板、ちらっと出てきます。私はここでピンク・フロイド、イーグルス、ガンズ&メタリカ見ました)。ケビン・コスナーの家と経営するレストランもありましたが、レストランは離婚時に前夫人の物に・・・
★★ 
ただしシナリオはロブライナーとの名コンビ・ノーラエフロン(映画の引用だらけ脚本家・監督)ではありません。
★★★*2005年6月に73歳で癌の為、逝去。ミセス・ロビンソンだけではなく、「奇跡の人」のサリバン先生も忘れてはいけません(この役でアカデミー賞受賞)。旦那は「プロデューサーズ」のメル・ブルックス。葬儀ではポール・サイモンが「ミセス・ロビンソン」を弾き語りで彼女に捧げたとか(涙)。

過去記事:「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-

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2006年6月16日 (金)

ウッディ・アレンの最新作「スクープ」Scoop

Scoop220昨年末の「マッチ・ポイント」がまだ日本公開されないうちに、ウッディ・アレンの新作が早くも登場。

前作でお気に入りになったスカーレット・ヨハンソン★を主役に、ブロードウェイから「X-MEN」までこなすヒュー・ジャックマンを相手役にして自ら脇を固め、またもやロンドンを舞台にしたこの「スクープ」Scoopは、同じように殺人事件を扱っていながらもロマンチック・コメディ・スリラーになっている模様。「マッチ・ポイント」が凄く面白かっただけに期待の一本です。作品情報“続き”にあり。

★スカーレット・ヨハンソン
今だ21歳にしてウッディ・アレン作品に連続登場。ブライアン・デ・パルマ監督の新作「ザ・ブラック・ダリア」、クリストファー・ノーラン監督の新作「ザ・プレステイジ」にも重要な役どころで登場するという若手最大のスター。ライバルと目されるキーラ・ナイトレイとは「ヴァニティ・フェア」の“ヌード”表紙で共演するなど話題にも事欠きません。元々子役で「モンタナの風に吹かれて」や「スパイダーパニック」にも出ています。

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2006年6月 6日 (火)

「ザ・ブレイク・アップ」The Break Up・レヴュー

thebreakup220Break Upとは“破局”のこと。シカゴの観光ガイド・ゲイリー(ヴィンス・ボーン)と、ギャラリーで働くブルック(ジェニファー・アニストン)のカップルの“破局”をめぐるコメディの新作。メディアからは評判が悪かったのですが、実に7割近くも女性観客を集めて大ヒット。超ヒット「X-MEN」をたった1週で興行Topの座から引きずりおろしました(詳しくはこちら)。

この所「ドッジボール」「ウェディング・クラッシャーズ」と主演コメディが毎年夏の大ヒットになっている絶好調ヴィンスと「フレンズ」を卒業して“ムービースター”としての地位を固めようとしながら、中々代表作に恵まれないジェニファー(昨年の「ディレイルド」「迷い婚」が共にコケ)の組み合わせから考えると、当然の事ながらこれは“大爆笑ラブコメ”を予想する所ですが、”笑い”に関してはくすくす笑いが中心で、全体としては結構切ない内容。このあたりのコメディXシリアスの掛け合わせの比率が必ずしもうまくいっているとは言えず確かに評論家受けは悪そうですが、どうしてどうして30代以降のカップルであれば“ある、ある”と思わせる”リアルな破局ポイント”が一杯。鑑賞後妻とどう捉えたかディスカッションをしてしまいましたが、女性の視点から見ると、その些細な部分が違って見えている事を発見。思わずぞっとしました(笑)。

この役を引き受けたのはプラーベートで“破局”を迎えたばかりのジェニファーにはかなり辛かったはずで、結果この映画の共演が縁でヴィンスと付き合っている(らしい)訳ですが、この映画の公開にあわせて前夫・ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーに子供が産まれたのも奇遇(その二人の共演した「Mr. &Mrs.スミス」にヴィンスが脇役出演)。しかしこうしたプライヴェートの話題をも“ヒット”に結び付けてしまう事こそが“ムービースター”としてのパワーの証。ジェニファーにとっては、キャリアのターニングポイントになる作品かも知れません。   人気blogランキング参加中。 banner_02

過去関連記事:
ジェニファー・アニストンの勝負作2本 2006年3月21日
ディレイルド」Derailed 2005年11月12日
迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It(予告)2005年11月26日

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2006年5月24日 (水)

「イルマーレ」The Lake House

Thelakehouse220「レイク・ハウス」The Lake House
分野: ロマンス/ドラマ/リメーク
米国公開日: 2006年6月16日(拡大公開)
米国公式サイト:http://thelakehousemovie.warnerbros.com/
米国配給会社: Warner Bros. Pictures Distribution
日本公開日:未定
主演:Sandra Bullock, Keanu Reeves, Dylan Walsh, Shohreh Aghdashloo, Christopher Plummer
監督:Alejandro Agresti
製作:Mary McLaglen, Erwin Stoff, Robert Kirby
上映時間:未定
レイティング:未定
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「スピード2」では、別れてしまったはずのキアヌ・リーブス&サンドラ・ブロックが復縁(?)する新作は、韓国映画「イルマーレ」のリメーク。韓国では”海”だった設定がここでは”湖”。湖畔の家で起きる不思議な出来事。時空を超えたラブレター。果たして二人は結ばれる事が出来るのか?なんとなく昨年の「ジャスト・ライク・ヘブン」を思わせますが(勿論こちらの方が「イルマーレ」より後)、この二人の組み合わせが今、お客さんを呼べるかどうかに注目。 人気blogランキング参加中。 banner_02

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2006年5月17日 (水)

「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend

My_super_ex_girlfriend220「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend
分野: アクションアドヴェンチャー、コメディ、ロマンス
米国公開日: 2006年6月21日(拡大公開)
米国公式サイト:近日
米国配給会社: 20th Century Fox Distribution
日本公開日:未定
主演:Uma Thurman, Luke Wilson, Anna Faris, Eddie Izzard
監督:Ivan Reitman
製作:Gavin Polone
上映時間:未定
レイティング:未定
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ウマ・サーマン/ルーク・ウィルソンの組み合わせによる大アクション・ラブコメ。宣伝文句は「彼は彼女のハートを引き裂いた。今、彼女は彼の全てを引き裂く」・・・・怖い(笑)。この所不調のアルバン・ライトマン監督復帰なるか。 人気blogランキング参加中。 banner_02

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2006年4月12日 (水)

ジャスト・ライク・ヘブン Just Like Heaven レヴュー

Just_like_heaven220「ウォーク・ザ・ライン」で主演じゃないのに、本年度のアカデミー主演女優賞をさらっていったリーズ・ウィザースプーン主演の「天国からきたチャンピオン」型・幽体離脱ラブコメ。アメリカでの公開は「ウォーク・ザ・ライン」よりも先です。

サンフランシスコの病院で仕事一途のエリザベス(リーズ)。キャリアは順調なれども働き過ぎで彼氏なし暦?年(ちょっとそれはうそ臭い)。見かねた姉が男性を紹介してくれるというパーティへ向かう途中で交通事故でどっかん(そりゃ24時間連続勤務の後にサンフランシスコ市内を運転したら、誰でも事故起こします)。彼女の唯一の心休まるアパートはなんと、彼女の家具つきでリースされてしまいます。で、その部屋に入って来たのが妻を亡くしてから失意のどん底のデビット(売れっ子・マーク・ラファロ)。超破格条件のその部屋には当然の事ながら、リースが憑いて現れます。

一歩間違えればそこは幽霊屋敷ホラーですが、勿論この映画は絵に描いたようなラブコメですから、はらはらどきどきさせつつラストにはfeel goodにしてくれます(故にDVDのおまけについているbad endingというかジョーク・エンディングは爆笑もの)。こうした役をやらせると現役ラブコメ女王候補No1★のリーズが生き生きとしています。ラブコメ分野ファンのつぼはきっちり押さえた作品です。

●リース・ウィザースプーンDVD

★ラブコメ女王について
昔ならゴールディ・ホーン、ちょっと前ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ(シリアスな役よりこの分野が本領)、サンドラ・ブロックが君臨していたラブコメ女王の座。現在ならばリーズとジェニファー・アニストン、ケイト・ハドソンあたりが最強候補で、これを追うのがドリュー・バリモアあたりでしょうか。キャメロン・ディアスがやるとちょっと下品だし、ニコール・キッドマンだと似合わないし、ユマ・サーマン、ジェニファー・ロペス、ケイト・ウィンスレット、ケイト・ベッキンセール、ダイアン・レインだとちょっと重いし、ジェニファー・コネリーやナオミ・ワッツ、アンジェリーナ・ジョリーではちょっと怖いし(笑)、ウィノーナ・ライダーだと万引きの影が付きまとってしまいます。更にその下の年代だとキルスティン・ダンスト、キーラ・ナイトレイ、スカーレット・ヨハンセン、ナタリー・ポートマン、ジェシカ・アルバではまだまだ女王の座は遠い感じがします。ここはアカデミー賞で変に演技派に走らずリーズには女王の座を狙って欲しいものです。

★★ジョン・ヘッダー
怪しい書店店員・実は霊媒役を演じていい味を出しているのがジョン・ヘッダー。一昨年の「ナポレオン・ダイナマイト(日本では“バス男”・なんで?)」でタイトル・ロールを演じた若手人気俳優。先週から公開の「ベンチウォーマーズ」でも主演トリオの一人を演じていて、これから一気にきそうな注目株です。

昨年の紹介記事(別ポスターあり): 「ジャスト・ライク・ヘブン(原題)」Just Like Heaven
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2006年3月18日 (土)

「男を変える恋愛講座(フェイリアー・トゥ・ランチ)」レヴュー

4月22日追記:
Shokoさんのご指摘により確認(ありがとうございます)・日本タイトルは「男を変える恋愛講座」だそうで、UPIの配給により秋~年末頃の公開だそうです。で、もう一本のサラ・ジェシカ・パーカーの新作「ファミリーストーン」の日本公開は6月頃でこちらは「幸せのポートレイト」だそう。
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failure_to_launch1評論家からはボロカスに書かれながらも、只今ヒット中★のラブコメ「フェイリアー・トゥ・ランチ」。早速観てきましたが、結構いけます。楽しい映画。「フェイリアー・トゥ・ランチ」とは“巣立ち失敗”の意味です。

35歳にして親と同居のため結局どの彼女ともうまくいかない男がトリップ(マシュー・マコノヒー/正しくはマコノヘイだと思うのですが)。仕事もあり、社交的でけっして引きこもりでもなく、ただ母親(キャシー・ベイツ)が何でもやってくれるので、居心地の良さにいつまでも出て行かない息子。そんな息子の“巣立ち”の後押しのつもりで両親が雇ったのが、こうした男性専門の対策カウンセラー・ポーラ(サラ・ジェシカ・パーカー)。となれば当然の如くどうなるかは予測出来ると思いますが(そういう映画に評論家はきつい)、これはその当然の過程を笑って楽しむ映画で、映画館ではみな大笑いして見ていました。

アメリカの地方都市(この映画はボルティモア)だとこういう白人男性が沢山います。戦争もなかったこの国では昔から持ち家は普通で、更にその上数代に渡って富が蓄積されているので、今も周りを見回して見ると、皆そんなにあくせく働かずとも(平均的な30歳代の平均賃金を比べたら日本の方が遥かにもらっているはず)、庭付きの大きな家で、でっかいTVを見て、大きな車を持っている30台男は沢山。これがちょっと行き過ぎると“40歳の童貞男”になってしまう訳です(この映画でもどうみても危なそうなスターウォーズ・ヲタが出てきます)。そう考えて見ると確かにポーラの仕事にはニーズがありそうです。

「Sex and the City」卒業後の最初の映画「ファミリー・ストーン」では、もろに“キャリー”な役をしていたサラ・ジェシカ・パーカーですが、ここではきつくなりそうで、でも可愛い所のあるポーラを演じて好印象(ファミリーストーンでは、殆ど悪役だった)。同じくTVの印象が強くて苦戦中のジェニファー・アニストンに比べて、この映画のヒットは彼女のキャリアに大きなプラスになったはずです。ただ、ラブコメはそろそろきつくなってきたので、今後はどうなっていくのでしょうか。マシュー・マコノヒーは出すぎ(笑)との声もありますが、そろそろ代表的なヒット作が欲しい所でしょうね。

★マシュー・マコノヒー出演DVD

★サラ・ジェシカ・パーカー出演DVD

映画公式サイト:http://www.failuretolaunchmovie.com/
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★“キャリー”サラ・ジェシカ・パーカーとマシュー・マコノヒー共演の“フェイリアー・トゥ・ランチ”Failure to Launchと、ティム・アレン(「Toy Story」のバズ・ライトイヤーの声の人)と“シャーロット”クリスティン・デイビス共演の犬になっちゃった男コメディ“シャギードッグ”が競った「Sex and The City」出身同士対決の先週末の全米興行収入チャート争いですが、一位「フェイリアー」、二位「シャギー」で、キャリーに軍配。

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2006年2月21日 (火)

「エリザベスタウン」映画音楽解説

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イン・ハー・シューズ」に続く昨年秋の映画のDVDフォローアップシリーズ第二弾。キャメロン・クロウ監督 オーランドブルーム&キルスティン・ダンスト主演「エリザベスタウン」。

こちらも当初はアカデミー賞候補の呼び声も高かったのですが、賛否両論で失速(個人的には大好き)。でもこの映画のサウンドトラックに関しては好評だったようなので、かなりマニアックな企画ですが、この映画のサウンドトラックを、DVDを見ながら確認致しました。

下記の曲順はエンドタイトルを書き出し、映画を見ながらどのシーンで流れていたかを確認したもの。上にあるように、サントラは3種類出ていますので、どれに収録されているのか、未収録かを記載してあります。かなり長くなりますので、気合をこめて”続き”をご覧下さい。

★購入には是非こちらをご利用下さい(続きの中のAmazonへのリンクはアフィリエイトは関係ありません)。
エリザベスタウン・Vol1    エリザベスタウン・Vol2    エリザベスタウン・スコア

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2005年12月22日 (木)

「デート・ムービー(原題)」 Date Movie (予告)

datemovie最終絶叫計画シリーズのスタッフ6人の内、2人が参加」というせこいキャッチフレーズで、「最終絶叫計画」シリーズ最新作Scary Movie 4の2ヶ月前に登場するのが、この「デート・ムービー(原題)」。これは文字通りデイト向けの映画=日本ではラブコメ、アメリカではロマコメ(ロマンチック・コメディ)、もしくはチック・フリック(女・子供の見る映画といういう蔑称)と呼ばれる分野のパロディ満載の“究極のデートムービー”を目指すと言うものです。

予告編だけで「愛しのローズマリー」「最後の恋のはじめ方」「ウェディング・クラッシャーズ」「ミート・ザ・ペアレンツ」「ウェディング・プランナー」等のパロディ満載ですが、何故か「キルビル」もあり。主演がアリソン・ハニンガムなので「アメリカンパイ」「バフィー・恋する十字架」も期待されます。しかしながら「最終絶叫計画」同様、こちらも「ウェディング・クラッシャーズ」の公開も良くわからない日本ではヒットの望み薄。

デートムービーらしく、ヴァレンタイン・デイに会わせての公開。
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2005年12月20日 (火)

幸せのポートレイト/笑って泣かせるストーンズ、「ザ・ファミリー・ストーン」(レヴュー)

2006年7月12日追記:
遂に今週末15日から夏の大作に囲まれて地道に公開。でも小粒でも中々美味しい映画ですのでどうぞ。デートに最適、でも男性にはちと怖い(笑)。サラ・ジェシカ・パーカーのこの次の新作「男を変える恋愛講座(フェイリヤー・トゥ・ランチ)」のご紹介はこちら

2006年4月21日追記:
日本公開が今年の夏にやっと決定・タイトルは「幸せのポートレイト」だそうです(日本公式サイト)が、このクリスマス気分100%の映画を夏に公開と言うのもなんだか不思議。で、宣伝が「ラブ・アクチュアリー」の記録を超えたって?で、なんだか30代女性の幸せ探し映画に化けてますが、基本はコメディなんですけど。

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●ポスターは左がドイツ版、右がフランス版
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個人的な意見ではありますが、世界最強の女性とはニューヨークに生息している30-40代の独身女性たち。なんたって世界中から選りすぐりのブランド物をさらりと着こなし、美味しいものに食べ飽きて、仕事をばりばりこなし、アートにもオペラにも造詣が深く、理想の男性に対するハードルは無茶苦茶高い。ついで書くと結構綺麗好き(別名・神経質)で、いつも携帯電話をかけまっくっていて、しゃべらせると自分の事ばかり延々と語るばかり。冷静で知的に見えながら、キレルと手がつけられない。とにかく我がままで、自己チューで、個性的で近寄りがたくって、でもちょっと魅力的な存在。

この「ザ・ファミリー・ストーン」はニューヨーク郊外の町に住む両親とその5人の子供たちのストーン一家(略すればストーンズ)に、がちがちのニューヨーカー、それも演じさせたらこの人の右に出る人無しのサラ・ジェシカ・パーカー(以下S・J・パーカー)が飛び込んでくる事によって、静かなクリスマスがぶち壊しになるコメディ&ファミリー・ドラマ。爆笑しながらホロリとさせるクリスマス向けの映画です。

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2005年10月 7日 (金)

ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

12月19日追記:
笑って泣かせるストーンズ、「ザ・ファミリー・ストーン」(レヴュー)
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世界で一番競争心の高い人々の集まる街・ニューヨーク。

美味しいものも、楽しい事も多いけれど、この街で仕事をし、生き抜いていくのは戦い。ある程度のキャリアを積んだ人は、男性でも女性でもいっぱしの戦士。ところがそんな戦士が、恋愛や結婚に直面するとさあ大変というのは、TV、映画での定番ですが、ここに“息子の嫁、彼女”をめぐる対決を盛り込んだ映画2本がこの秋公開されます。

prime1NYでは定番のセラピスト・メリル・ストリープにかかるキャリア・ウーマンのウマ・サーマン。セラピストの助言が効き、キャリア順調、最近年下のボーイフレンドも出来た。ところが、どうもその年下のボーイフレンドとは、メリル・ストリープの大切な息子らしい。肉体関係まで告白されて、遂に患者の守秘義務もかなぐり捨て、ぶちきれる母親ストリープと患者ウマの戦いが開始というのが10月28日公開のコメディ、「プライム(原題)」Prime。この組み合わせだと、さすがの「キルビル」ウマ・サーマンもなかなかメリル・ストリープには勝てなそう。ウマにとっては果たして観客を味方につけることが出来るかどうかが、戦いの鍵を握っていそう。

最近アクションを中心にしているウマ・サーマンですが、このあたりでロマコメ(ラブコメ)系もこなせると証明できれば、キャリアアップ&ギャラアップ。もう一本の新作「プロデューサーズ」ではミュージカルに挑戦しています。


family_stone1大切な息子がクリスマスに戻ってくる、それも本命の彼女を連れて。

アメリカのファミリーにとっては最高のシチュエイションにやってきたのが、ばりばりのNYキャリアウーマン。ちょっと変わっているけれど伝統的なアメリカン・ファミリー・ストーン家の中で浮きまくる彼女は、応援に自分の妹を呼ぶが、これがまた混乱を拡大させるだけだった・・・というのが12月16日公開の「ファミリー・ストーン」The Family Stone。

母親にダイアン・キートン、父親にクレイグ・T・ネルソン(Mr. インクレディブルの声の人)、そしてNYキャリアウーマンに、サラ・ジェシカ・パーカー。「Sex and The City」終了後最初の大きな役は、キャリーそのまま?

これだけで豪華なメンバーに加え、サラ側妹にクレア・デーンズ、息子がダーモット・マローニーでその妹が、売れっ子のレイチェル・マクアダムス。これにルーク・ウィルソンも加わって賑やかなファミリーコメディになりそう。

ダイアン・キートンが良い人っぽくて、“アイスクイーン(氷の女王)”役サラ・ジェシカ・パーカーにはかなわなそうですが、そこは元祖NYキャリア・ウーマン女優ダイアン・キートン、ただで転ぶわけ無し。この二人は「ファーストワイフ・クラブ」にて、ニューヨークを舞台に妻側VS愛人側で対決済なので、これが対決第二ラウンド。

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女
ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law

続きに両作品の作品情報あります。

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2005年10月 4日 (火)

ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law

ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女”からの派生紹介です。

大切な大切な息子の嫁がジェニファー・ロペス。美人だけどまあ、尻にひかれそう(惹かれそう?・笑)。母親としたらどうする?勿論、叩き壊すっ!とばかりに母親が大暴れするコメディ映画が「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law 。

barbarella1これは義理の母Mother-in-Lawをひねった言葉で、すなわち義理の怪物=鬼姑ということですね。でその鬼に扮するのが名花・ジェーン・フォンダ。ううむ、「コールガール」「バーバレラ」の彼女がこんなに老けて鬼姑かあ、15年ぶりに映画出演だというのに。

この人は名優ヘンリー・フォンダの娘にして、ピーター・フォンダの姉。父への反発と時代の流れに乗り反体制に走り、ベトナム反戦運動、ウーマンリブ(懐かしい言葉)活動に身を投じた60年代の闘士。一転して70年代は女優に集中し、「コールガール」(1971年)、「帰郷」(1978年)で2度のアカデミー主演女優賞受賞。80年代にはワークアウトビデオを売りまくり、1991年メディア王テッドターナーと結婚(体制派の彼との結婚はインパクトがあった)、そして離婚。知性と色気に華をあわせ持ち、この映画の義娘ジェニファー・ロペス、最近は地味になりつつある姪のブリジット・フォンダとは桁が違う大女優にして、波乱万丈の人生。

まあ、今回はリハビリという事でこれからばりばりと仕事をして欲しいものです。一世代上のシャーリーマクレーンが、まだまだ活躍しているのですから、これから一花。

monster_in_law「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law (2005)
分野: コメディ・ロマンス
米国公開日: 2005年5月13日
米国版公式サイト: http://www.monsterinlaw.com/
米国配給会社: New Line Cinema
日本公開日: 未定
主演: Jennifer Lopez, Jane Fonda, Michael Vartan, Wanda Sykes, Monet Mazur
監督: Robert Luketic
製作:Michael Flynn, Paula Weinstein, Chris Bender

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女
ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

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2005年10月 3日 (月)

ファミリードラマの構図2:母親VS息子の嫁、彼女

monsterinlaw1ファミリードラマの構図1”では、「男性が彼女の家に行く」事で起きる問題について触れましたが、より深刻なのが嫁姑(よめ・しゅうとめ)問題を中心とした、「母親VS息子の嫁、彼女」対決。

家がのしかかる日本ではシリアスな問題で、花登筺・橋田壽賀子ドラマに見られるように深刻なドラマを生み出します。これに対して独立気質が強く、親子はある程度の時期から当然別居、結婚したら離れ離れ、ゆえに感謝祭とクリスマスにはきちんと顔合わせをするアメリカでは、この問題は軽めで、どちらかというとコメディの素材。このあたりに双方の違いが現れています。

今年のアメリカ映画はこの母親VS嫁、彼女対決映画の当たり年。それもアカデミー主演女優賞獲得済み実力派大物女優と、現在が旬な売れっ子女優を配しての重量級対決。5月に公開されヒットした「モンスター・イン・ロウ」では鬼姑ジェーン・フォンダVS嫁ジェニファー・ロペス、10月公開の「プライム」では、セラピスト・メリル・ストリープVS息子の彼女&患者、ウマ・サーマン、そして11月公開の「ファミリー・ストーン」では、母親ダイアン・キートンVS息子の彼女・サラ・ジェシカ・パーカー、援軍の妹クレア・デーンズという豪華な対決が揃っています。

個々の作品の紹介は今週していきますのでお楽しみに。

関連記事:
ファミリードラマの構図1:「ゲス・フー 招かれざる恋人」と「ミート・ザ・ペアレンツ2」
ファミリードラマの構図3:「モンスター・イン・ロウ」Monster-in-Law
ファミリードラマの構図4:プライム&ファミリー・ストーン

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2005年9月14日 (水)

「ブロークバック・マウンテン(原題)」Brokeback Mountain

brokeback日本では「たけし、受賞を逃す」というような記事ばかりですが、10日夜に閉幕したヴェネチア映画祭の最優秀賞である金獅子賞に輝いたのはこのアン・リー監督作品(情報はツボヤキさんの「ツボヤキ日記★TSUBOYAKI DIARY」から)。

1963年から80年代までのワイオミング壮大な自然と四季を舞台にした、二人の男の愛の物語。「ブラザース・グリム」ではマット・デイモンとコンビだったヒース・レッジャー&若手最高の演技派と目されるジェイク・ギレンズホール*のコンビは、新時代の「真夜中のカウボーイ」か「スケアクロウ」か。お姫様女優・アン・ハサウェイ(「プリティ・プリンセス」)のシリアスな演技にも注目。

今まで水面下でしたが、これで一気にアカデミー賞レースに躍り出てきました。同時に男優賞(デヴィッド・ストラザーン)とオゼッラ賞(脚本賞・ジョージ・クルーニー&グラント・ヘスロブ)を獲得した、「グッドナイト・アンド・グッドラック」もやはり前評判通りの強さを発揮。

ジェイク・ギレンズホール:
デビューが「シティ・スリッカーズ」とは調べるまで知りませんでした。2001年のカルト作「ドニーダルコ」で注目を集め、「Good Girl」での繊細な演技で若手演技派と目されるようになりました。知名度をあげなきゃいけないと思ったのか「デイ・アフター・トゥモロー」にも出演。今年の後半だけで「Brokeback Mountain」「Jarhead(これも注目作)」、「Proof(いまいち評価が低いけれど)」、「Jiminy Glick in La La Wood」と4作が待機中。プライヴェートではキルティン・ダンストの長年に渡るパートナー。一時期トビー・マグワイアに代わり「スパイダーマン2」の主演にという話もありました。

続きに作品情報

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2005年9月13日 (火)

「リトル・マンハッタン」Little Manhattan

littlemanhattan1マンハッタンを舞台にした10歳の子供たちの初恋の物語。ストーリー、タイトルとも「リトル・ロマンス(ジョージ・ロイ・ヒル監督、天才美少女ダイアン・レイン!こちらはパリ、ヴェニスが舞台だった記憶が)を、思い起こさせます。主演の男の子を演じるジョシュ・ハッチャーソンは「ポーラー・エクスプレス」「Kicking & Screaming(ウィル・ファレル主演コメディ)、「ハウルの動く城」の声優、この「リトル・マンハッタン」Little Manhattan、そして年末公開のファンタジー「Zathura」に出演と、めきめき頭角を現しつつある子役。「Sex and The City」のミランダことシンシア・ニクソンも出ています。

ポスターのマンハッタン・スカイライン(高層ビル街遠望)にワールド・トレード・センターがないのが、ちょっと悲しく切ないですね。ニューヨークな映画たち2005年版。


「リトル・マンハッタン」Little Manhattan
分野: コメディ、ドラマ、ロマンス
米国公開日: 2005年9月30日New York先行公開
米国版公式サイト
米国配給会社: 20th Century Fox
日本公開日: 未定
主演: Josh Hutcherson, Charlie Ray, Bradley Whitford, Cynthia Nixon, Jonah Meyerson
監督: Mark Levin, Jennifer Flackett
製作: Arnon Milchan, Gavin Polone

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2005年9月 6日 (火)

「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin、その2

forty_year_old_virgin1やっと見て来ました「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin。もっとどたばた、下ネタ乱発を予想していたら、どうしてどうしてきちんと作られていて笑わせながら、ほろりとさせて最後はfeel happyにしてくれる快作。ヒットする訳です(「ウェディング・クラッシャーズ」と共通点多々あり)。

映画の舞台はロスアンゼルスの北、ヴァレーエリア(ヴェンチュラブルーバード沿いあたりか)。実はこのエリアは別名・裏ハリウッドでポルノ映画の米国最大の生産拠点だったりします(「ブギーナイツ」に詳しい)。主人公のアンディは、このエリアに住みながら、車を持っていないとか(おたくの免許取得率は低い)、“ASIAのポスター”がきれいに飾っている(おたくは折り目を嫌う)、持っているGIジョーフィギアの数が、0.1秒で出てくる所(おたくはコレクションの数を忘れない)等おたくの描写が細かい、細かい。「連続殺人鬼」というような厳しめのギャグもありますが、全体としては単純な「童貞いじめ」、「おたくいじめ」になっていない所で、品位が保たれています。

40yearsold1音楽の使い方が巧みで、特にASIA(!)*の「ヒート・オブ・ザモーメンツ」の使われ方が爆笑ものでした(続きにサントラの内容を入れておきます。ASIAについては別館「The Song Remains The Same」をご覧ください。)。

日本公開の時は是非怖がらずに(笑)、見に行ってあげてください。

・過去記事: 「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin
・10月2日、国際版予告ポスターを加えました(この記事の最初)

続きにサントラの内容あり。

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2005年8月30日 (火)

「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin

9月5日:
ついに見てまいりました、感想はこちらをお読みください。

the40yearoldvirgin1結局「ブロークンフラワーズ」を見て週末見逃してしまった「40歳の童貞(原題)」The 40-Year-Old Virgin 。全米で2週連続興行成績第一位。ちなみに今年に入って2週トップだった映画は「シスの復讐」、「バットマン・ビギンズ」そして「チャーリーとチョコレート工場の秘密」とこの「40歳の・・・」の4本だけ。堂々の大ヒット。

こうしたR指定(18歳未満指導者同伴)のシモネタ満載コメディ=映画館でチケットを買うのがちょっと恥ずかしいコメディに対しては、「アメリカン・パイ」の大ヒット以来ニーズが確実にありますが、今年はこの他「ウェディング・クラッシャーズ」も大ヒットしており、当たり年。「ステルス」「アイランド」といった100億以上の予算をかけ、CGとアクション満載の映画がシモネタに惨敗する所が映画ビジネスの恐ろしい所。

主演のスティーブ・キャレルはTVを中心に活躍してきたスタンダップ・コメディアン。映画だと昨年のウィル・ファレル主演「アンカーマン」やジム・キャリー主演の「ブルース・オールマイティ」の脇役をやっていた人。「奥様は魔女」にも出てますが、この映画でブレイクか?監督のジャド・アパトウもジム・キャリーのブラック・コメディ「ケーブルガイ」がデビューの人。なるほど、シモネタはジム・キャリー、ウィル・ファレルつながりなんですね。

分野: コメディ・ロマンス
米国公開日: 2005年8月19日
米国版公式サイト http://www.the40yearoldvirgin.com/
米国流通会社: Universal Pictures
日本公開日: 未定
主演: Steve Carell, Catherine Keener, Paul Rudd, Romany Malco, Seth Rogen
監督: Judd Apatow
製作: Judd Apatow, Clayton Townsend, Shauna Robertson

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2005年8月27日 (土)

「奥様は魔女」Bewitched

bewitched1「奥さまの名前はサマンサ。そして、旦那さまの名前はダーリン。ごく普通のふたりは、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも、ただひとつ違っていたのは、奥さまは魔女だったのです」

懐かしの超人気TVドラマの映画化。今のようにリメーク流行の時代の前から、何度も噂になっていた(一時はメリルストリープ主演で確定という話も聞きましたが)作品がついに登場。しかし、しか~しあまりに寝かせすぎて話をひねりすぎ、元のTVの展開を期待するアメリカの観客には???になってしまいました。アメリカ以上に思い入れの強い日本の人が見るとどうなんでしょうか。アメリカではニコール・キッドマン*以上に興行価値のあるコメディアン・ウィル・ファレルも日本では無名だし(関連記事)。

過去にこれも「のんびり亭本館:Summer Movie 4:Bewitched/奥様は魔女 May 02, 2005」にて書きましたが、日本公開にあわせこちらで再度。ティーザー・ポスターとの比較も楽しいのでこちらも見てください。なんと日米とも「ランド・オブ・ザ・デッド」と同じ日公開。魔女対ゾンビ第二ラウンド。

*ニコール・キッドマン:ご存知トム・クルーズ元妻。この夏一時トム君イマカノ・婚約者ケイティ・ホームズの出ている「バットマン・ビギンズ」が週間興行成績第一位、元妻ニコールの「魔女」第二位という時期があり、そこへトム君の「宇宙戦争」が一位に躍り出るという戦争もありました。元カノ・ペネロペ・クルズの「サハラ」が同時期公開だったえらい事だった?

9月4日追加:
ニコールに比べ悲しいくらい知られていないウィルファレルについての解説を加えました。こちらをご覧下さい。

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「ジャスト・ライク・ヘブン(原題)」Just Like Heaven

justlikeheaven1アメリカではロマンチック・コメディ(ロマコメとは略しません)、日本ではラブコメ。どこの国でも確実に需要があるジャンルで、毎年何本かが作られています。で、この分野で女王と言われている女優が、昔ならゴールディ・ホーン、ちょっと前ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ(シリアスな役よりこの分野が本領)、サンドラ・ブロック。

現在なら誰かというと混戦模様で、ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、ケイト・ハドソン、キルティン・ダンストは辺りが新女王候補でしょうか?キャメロン・ディアスがやるとちょっと下品だし、ニコール・キッドマンだと似合わない(この辺りが「奥様は魔女」が大ヒットにはならなかった理由?)し、ユマ・サーマン、ジェニファー・ロペスだとちょっと重いし(Made in Manhattanは良かったけれど)、ジェニファー・コネリーやナオミ・ワッツ、アンジェリーナ・ジョリーではちょっと怖いし(笑)、ダイアン・レインは離婚暦のある役、はまりすぎ。

そんな中でこの分野が似合いそうなのに今まで出てこなかったリーズ・ウィザースプーンがこの分野に挑戦するのがこの秋の新作「Just Like Heaven」。働きすぎでの女医さんが事故にあって・・・・というのは「天国から来たチャンピオン」系統の天国系人情話でしょうか?楽しみな一本。

続きに映画情報

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