2008年10月10日 (金)

底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』

1 NY発の株式暴落により世界恐慌の危機に瀕し、ポール・ニューマンや緒方拳といった名優が去ってしまったこの暗い時代。少なくとも映画や演劇、音楽といったエンタテイメントは明るく前向きなものに触れたいもの。そんな時にぴったりの底抜けに楽しいミュージカル映画が『マンマ・ミーア!』。日本公開が2009年1月30日と来年になってしまうのが残念ですが、明るい気分になりたい人にはお勧めの一本。
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 エーゲ海にギリシャの浮かぶ美しい島。この島で小さなホテルを経営するドナ(メリル・ストリープ)の女手ひとつで育てられてきたソフィ(アマンダ・セイフライド)は明日が結婚式。自分の父が誰か知らない彼女は“結婚式では父とヴァージン・ロードを歩きたい”と心から望み、ドナがかつて付き合っていた3人の男性サム(ピアース・ブロスナン)・ビル(ステラン・スカルスガルド)・ハリー(コリン・ファース)に母に内緒で式に招待するが、三人ともが現れてしまったことにより大混乱。果たして本当の父親は誰なのか?そして彼女は父親とヴァージン・ロードを歩むことは出来るのか? 1_2
Bkline_2  勿論“オリジナル”は1999年にロンドンで初演されニューヨーク・ブロードウェイでも大ヒット、日本でも上演されたミュージカル『マンマ・ミーア!』。全編のセリフがABBAの大ヒット曲で構成される(それもオリジナルの歌詞そのままで)という当時としては画期的なミュージカルでした。この映画もミュージカル版と同じくABBAのオリジナル・メンバーであるビヨルン&ベニー(「木枯らしの少女」!)ことベニー・アンダーソン&ビヨルン・ウルヴァースが製作総指揮として深く関っており、ミュージカル版で演出を手がけたフィリダ・ロイドが監督。よってオリジナルのオリジナルのABBAの楽曲が持つ能天気なまでの人生賛歌、恋愛賛歌、SEX肯定(当時スウェーデンは“性”の先端地とされていましたなあ。)という明るさと母子家庭もゲイも離婚も整形もみんなオッケー、歌って踊って笑って前向きに進んでいこうよというミュージカル版の双方が持つ“超肯定的な世界観”を見事なまでに保っています(映画ですから地中海の風景をバックにしている分より強調)。メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン等主要キャストは全員その歌声を披露していますが、中でもメリル・ストリープは「今宵、フィッツジェラルド劇場で」のカントリー・シンガーからこの映画のABBAまでこなす実力はその演技の幅の広さと同様で感服するのみ。

 元々ミュージカルは雨に打たれている人が突然歌いだしたり、歌って踊りながら喧嘩をしたり、一曲朗々と歌いながらお亡くなりになったりというSFを凌ぐ非日常的世界で、「なんで急に道端で歌いだすんだ」とかいう突っ込みはしないのがお約束。この映画を見て「顔をみりゃ誰が親父だかわかりそう(そもそもドナは誰が親父かは覚えているだろう)」とか「メリル・ストリープの年齢が高すぎで娘とバランスがおかしい」とか「どうしてそこでその歌なんだ?」etc…の突っ込みを入れるのは野暮というもの。不景気で暗く落ち込んでいる人も見終わった後には踊りだしたい気分が味わえますので是非(さすがにミュージカルと同じように踊っている人はいませんでしたが、試写会で歌っている人はいましたよ)。

・ABBAについては別館“The Song Remains The Same”にて近日。
・ニューヨークでプレヴュー版を見たミュージカル版『マンマ・ミーア!』の思い出は本館“「USAのんびり亭」日記”にて近日。

続きに作品情報。

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2008年1月 7日 (月)

「マンマ、ミーア」Mamma Mia!

2008年10月10日:日本に戻り試写会で見ました。底抜けに楽しいミュージカル映画『マンマ・ミーア!』をご覧下さい。

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 ギリシャの小さな島で結婚を控えた娘とその母親(メリル・ストリープ)。娘は結婚式に実の父を招待しようとするが、実はその候補は三人いた・・・・。

 考えようによってはかなり無茶苦茶なお話ですが、全編アバのヒット曲に乗せて歌って踊れば楽しいコメディということで、日本でも上演されている大ヒット・ミュージカルの映画化がこの夏登場。「シカゴ」「ヘアスプレイ」のような興行的にも作品的にも成功作になるか、それとも「レント」「プロデューサーズ」のように尻つぼみになってしまうか?公開が楽しみです。7月18日公開。予告編は続きにあり。

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2007年3月25日 (日)

愛すべき小品「ホリデイ」

Theholiday_220 日本では本日から公開のラブコメ(アメリカでは、通称ロマンチック・コメディ)映画。色々穴もあって傑作とは言えないけれど、これはこれで愛すべき小品。核となる4人のキャラクターがたっていて+映画ファンの心をくすぐるおまけ付きで楽しめる作品です。

 長年思い続けた職場恋愛の元カレの婚約発表でぼろぼろのロンドンの新聞の結婚欄担当記者アイリス(ケイト・ウィンスレット)、ロスアンゼルスで映画予告編製作会社社長を務めるワーカホリックのアマンダ(キャメロン・ディアス)は同居中の彼氏の浮気発覚でブチキレ中。インターネットのホーム・エクスチェンジ・プログラム(ホリデイ等の間にお互いの家を交換滞在する)を利用して、気分を切り替えるためにお互いの家でクリスマス~年末の2週間のホリデイを過ごすことになった二人の前に、それぞれグラハム(ジュード・ロウ)、マイルズ(ジャック・ブラック)という男性が現れます。

 クリスマス・ムード一杯の雪のロンドン郊外の街と質素な小さな家、地元のパブVS真っ青な空のLAとビバリーヒルズの豪邸とゴージャスなレストラン。ロンドン・キャリア・ウーマンにハリウッド業界人男性の組み合わせVSカリフォルニア・キャリア・ウーマンにイギリスの酔っ払い男性。様々な文化の違いをスパイスに、そこから生み出される笑いを盛り込みながら二組のカップルの物語が進んで行きます。クリスマスのイギリスの描写は「ラブ・アクチュアリー」を思わせ、アメリカVSイギリスの文化の違いが背景にあるところは「ノッティング・ヒル」を思いだすという”ワークング・タイトル(両作の製作会社)系ラブ・コメを、さらにプラスしてふんだんに映画の引用が飛び出すところは「恋人たちの時間」「めぐり逢えたら」「ユーガッタメイル」のノーラ・エフロン脚本系のラブ・コメを思い出させてくれて、その意味ではラブコメ界の王道的作品です。

 「イン・ハー・シューズ」のような軽さにシリアスを盛り込んで演技派へ脱皮中のキャメロン・ディアスですが、ここでは本来の持ち味であるコメディセンスを発揮して面目躍如。「キングコング」で見せたようにまじめな役柄の中に本来の持ち味であるコメディの要素を持ち込んで芸域の広さを見せるジャック・ブラックもさすが。しかし今回の見所は普段はシリアスな演技を得意とするジュード・ロウとケイト・ウィスレットの英国勢のコメディ演技。日本公開は逆になりましたが「オール・ザ・キングス・メン」というシリアスな政治ドラマで共演し、更に「リトル・チルドレン」の公開が控えるケイト・ウィンスレット(この作品で31歳にして5度目のアカデミー賞ノミネート)と、「壊れゆく世界の中で」の公開が控えるジュード・ロウという、”まじめな”役者をコミカルに使うことで映画としての面白みを生んでいます。

Eriw そしておまけは映画ファンへ向けての小技の数々。売れっ子(監督もこなす)のエドワード・バーンズをもったいない役で使っているほか、思わぬ大物&売れっ子のカメオ出演があります。しかし何といっても今年末で92歳のイーライ・ウォーラック。「荒野の7人」の盗賊のボスとしてユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールス・ブロンソン、ジェームス・コバーンと対決し、「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」ではクリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフと三つ巴の黄金争奪戦を行った名脇役。「ゴッドファーザー・Part III」で最後に毒殺されるマフィアの老ボスを演じていましたが、あれすら16年前。まさかこの2007年に矍鑠(かくしゃく)とした姿が見れるとは。個人的にはこれだけで十分満足(DVDを買ってしまいました)。

 イギリス側の出会いと結びつきが唐突だったり(女性が見知らぬ土地で一人でいて、夜中に酔っ払い男を家に入れるでしょうか?それがジュード・ロウだったとしても・笑)、子供の使い方がずるかったり(可愛いだけに反則)色々と突っ込みたくもなりますが、この4人がどたばたしているのを眺めているだけで楽しい作品。ホリデイ気分一杯の作品なので、日本でこの時期に見るのはちょっと?ではありますが、機会があれば是非。

Goodbadugly40年前のウォーラック。拳銃を突きつけているのは勿論”巨匠”クリント・イーストウッド。

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2006年7月 7日 (金)

海辺じゃないのに「イルマーレ」The Lake House

Thelakehouse220ラブコメ全盛の最近には珍しいコメではないロマンス映画。これを旧ラブコメ女王サンドラ・ブロックとラブコメには向かないキアヌ・リーブス★の「スピード」コンビが演じます。韓国映画「イルマーレ」のリメイクと聞いて、安易な企画じゃないのかとちょっとなめてかかっていたら結構うるうる。主演二人が既に若くない所が逆に効いていて大人のロマンス映画になっていました(大ヒットとは言えずとも、低予算で$50M越えは十分合格興行数字。私の観た時は年配観客多し)。

シカゴ郊外の湖畔の家から出て行く医師サンドラ・ブロックとその家に新しく入居した建築家キアヌ・リーブス。この同じ家の新旧住居人の間で、ふとした事から手紙のやり取りが始まりますが、同時に二人は奇妙な事実に気がつきます。時空を越えた二人は結ばれる事が出来るのか、それとも悲劇的な結末を迎えるのか・・・

元になった韓国映画「イルマーレ(イタリア語の“海辺”の意味・今回は“湖畔”に変えてあるので、日本公開タイトルは変)」を、見ていないので比較が出来ないのですが、元作品のファンタジー・SF色を消して、それぞれの私生活、仕事ぶり等の描写を多目に盛り込む事により現実味を加えて、もうすこし上の年齢層を狙ったのではないかと推測します。シカゴ=アーキテクト(建築)の街という舞台背景の味付けが、美しい風景を提供すると同時に、キアヌと建築家フランク・ロイド・ライトを髣髴とさせる父親(「インサイドマン」に続き元気なクリストファー・プラマー)の関係を生かしています。サンドラ・ブロックがシカゴの地下鉄のホームに立っていると、誰かが線路に落ちるんじゃないかと心配になりますが★★、しっとりと大人の感じを出しています(年齢的にはラブ・コメのきつくなってくる時期)。

同一部屋の時間差同居物語+ファンタジーをリーズ・ウィザースプーンでやると、昨年の「ジャスト・ライク・ヘブン(女性が仕事中毒の女医な点共通)」でコメディにならざるを得ませんが、こちらはもう少し「ロマンスに部屋貸します」。「スピード」では若さに任せて突っ走っていた二人の成長を是非お楽しみ下さい。

P.S
一つだけ文句。劇中重要な役割を持つ曲がポール・マッカートニーの2005年のアルバム“Chaos and Creation in the Backyard”収録曲「This Never Happened Before」。良い曲ですが200○年にかかっているのはおかしくないかなあ。

過去記事:「イルマーレ」The Lake House(「ザ・レイク・ハウス」から改定)

★「スイート・ノーベンバー」酷かったなあ。
★ ★「あなたの寝ている間に」の事。シカゴを舞台にしたロマンスだとつい先日の「ザ・ブレイク・アップ」、サスペンスだと昨年の「ディレイルド」と共にジェニファー・アニストン映画。病院勤務は「逃亡者」。日本映画「Shall We ダンス?」のリメーク「Shall We Dance?」もシカゴでしたね。

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2006年6月30日 (金)

「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It

rumor_has_it1昨年末に公開されて見事にずっこけたジェニファー・アニストン主演のラブコメ(同時期の「ディレイルド」も痛かったのですが、今年に入って「フレンズ・ウィズ・マネー」が評価が高く、「ザ・ブレイク・アップ」がヒットして何とか持ち直し)。日本でも怪しい(?)タイトルがついて(原題はRumor Has It)、30台女性の結婚前の自分探し映画としてひっそり公開されたようですが、本質はコメディ。豪華なキャストと会話、そして効果的な音楽で結構笑える作品でした。

ボーイ・フレンド(マーク・ラファロ)との結婚に戸惑うニューヨークのキャリア主人公(アニストン)が、妹(ミナ・スバーリ)の結婚式の為にパサディナ★へ戻って知る驚愕の事実。小説&映画「卒業」で描かれているロビンソン・ファミリーが、自分の家族の事だったら?自分のおばあちゃん(シャーリー・マクレーン)が、ミセス・ロビンソンだったのではという疑問。真実を求めサンフランシスコへ飛ぶ彼女の前に現れる運命の(家族にとっては忌わしき)男性(ケビン・コスナー)。冒険(コスナー)か、堅実な生活(ラファロ)か、それはまた彼女の母の辿ってきた道・・・

ストーリーだけを書くとシリアスなドラマのようですが、それぞれの場面場面にきちんと落ちがあるコメディ構成。親子3代の女性が同一人物の毒牙にかかる話ですから、どろんどろんになりかねないところを、「恋人たちの時間」ロブ・ライナーが洒落た会話と音楽で軽く描きます。会話に「卒業」が出てくるのは当然ですが、他にも「カサブランカ」、「明日に向かって撃て!」等の引用★★も多数。また故アン・バンクロフト★★★の演じたミセス・ロビンソンにあたる役を友人にしてライバルだったマクレーン(「愛と喝采の日々・The Turning Point」で二人がぶん殴りあうシーンは有名)が演じるなど映画ファンを泣かせる細工もあります。全体はJazzっぽい音楽なのですが、サイモンとガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、そして何故か「続・夕陽のガンマン」等のお遊びが。

アニストンはコメディアンヌとして笑わせてくれるものの、結構強引で共感しにくい感あり。ミナ・スバーリは「アメリカン・パイ」の延長のようなスイートな役柄で、「アメリカン・ビューティ」のようなダークな側面を封印しているのが残念。マーク・ラファロも「ジャスト・ライク・ヘブン」同様“良い人”過ぎて、初老不良ケビン・コスナーの魅力に負けています(「イン・ザ・カット」が暗黒面か)。相変わらずシャーリー・マクレーンは艶やかで美味しいのですがこれも「奥さまは魔女」「イン・ハー・シューズ」と同じ。結局一番の儲け役は父親役のリチャード・ジェンキンス。「スタンドアップ(ノース・カウンティ)」に続き頑固親父を好演しています。

シリアスとコメディの配分、役者達のアンサンブルの面白さのさじ加減がうまくいかずに中途半端に終わってしまいましたが、DVDで気軽に見るには良い一本。是非へんてこな日本タイトルに惑わされずにコメディとしてご覧下さい。  
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LAの北20キロのゴージャスな家の立ち並ぶ高級住宅地。LAから行くといくつものトンネルを越えます(次に行くときは息を止めてみます)。フットボール全米学生王者決定戦ローズボウルが毎年元旦に行われる街としても名高い(スタジアムの看板、ちらっと出てきます。私はここでピンク・フロイド、イーグルス、ガンズ&メタリカ見ました)。ケビン・コスナーの家と経営するレストランもありましたが、レストランは離婚時に前夫人の物に・・・
★★ 
ただしシナリオはロブライナーとの名コンビ・ノーラエフロン(映画の引用だらけ脚本家・監督)ではありません。
★★★*2005年6月に73歳で癌の為、逝去。ミセス・ロビンソンだけではなく、「奇跡の人」のサリバン先生も忘れてはいけません(この役でアカデミー賞受賞)。旦那は「プロデューサーズ」のメル・ブルックス。葬儀ではポール・サイモンが「ミセス・ロビンソン」を弾き語りで彼女に捧げたとか(涙)。

過去記事:「迷い婚-全ての迷える女性たちへ-

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2006年6月16日 (金)

ウッディ・アレンの最新作「スクープ」Scoop

Scoop220昨年末の「マッチ・ポイント」がまだ日本公開されないうちに、ウッディ・アレンの新作が早くも登場。

前作でお気に入りになったスカーレット・ヨハンソン★を主役に、ブロードウェイから「X-MEN」までこなすヒュー・ジャックマンを相手役にして自ら脇を固め、またもやロンドンを舞台にしたこの「スクープ」Scoopは、同じように殺人事件を扱っていながらもロマンチック・コメディ・スリラーになっている模様。「マッチ・ポイント」が凄く面白かっただけに期待の一本です。作品情報“続き”にあり。

★スカーレット・ヨハンソン
今だ21歳にしてウッディ・アレン作品に連続登場。ブライアン・デ・パルマ監督の新作「ザ・ブラック・ダリア」、クリストファー・ノーラン監督の新作「ザ・プレステイジ」にも重要な役どころで登場するという若手最大のスター。ライバルと目されるキーラ・ナイトレイとは「ヴァニティ・フェア」の“ヌード”表紙で共演するなど話題にも事欠きません。元々子役で「モンタナの風に吹かれて」や「スパイダーパニック」にも出ています。

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2006年6月 6日 (火)

「ザ・ブレイク・アップ」The Break Up・レヴュー

thebreakup220Break Upとは“破局”のこと。シカゴの観光ガイド・ゲイリー(ヴィンス・ボーン)と、ギャラリーで働くブルック(ジェニファー・アニストン)のカップルの“破局”をめぐるコメディの新作。メディアからは評判が悪かったのですが、実に7割近くも女性観客を集めて大ヒット。超ヒット「X-MEN」をたった1週で興行Topの座から引きずりおろしました(詳しくはこちら)。

この所「ドッジボール」「ウェディング・クラッシャーズ」と主演コメディが毎年夏の大ヒットになっている絶好調ヴィンスと「フレンズ」を卒業して“ムービースター”としての地位を固めようとしながら、中々代表作に恵まれないジェニファー(昨年の「ディレイルド」「迷い婚」が共にコケ)の組み合わせから考えると、当然の事ながらこれは“大爆笑ラブコメ”を予想する所ですが、”笑い”に関してはくすくす笑いが中心で、全体としては結構切ない内容。このあたりのコメディXシリアスの掛け合わせの比率が必ずしもうまくいっているとは言えず確かに評論家受けは悪そうですが、どうしてどうして30代以降のカップルであれば“ある、ある”と思わせる”リアルな破局ポイント”が一杯。鑑賞後妻とどう捉えたかディスカッションをしてしまいましたが、女性の視点から見ると、その些細な部分が違って見えている事を発見。思わずぞっとしました(笑)。

この役を引き受けたのはプラーベートで“破局”を迎えたばかりのジェニファーにはかなり辛かったはずで、結果この映画の共演が縁でヴィンスと付き合っている(らしい)訳ですが、この映画の公開にあわせて前夫・ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーに子供が産まれたのも奇遇(その二人の共演した「Mr. &Mrs.スミス」にヴィンスが脇役出演)。しかしこうしたプライヴェートの話題をも“ヒット”に結び付けてしまう事こそが“ムービースター”としてのパワーの証。ジェニファーにとっては、キャリアのターニングポイントになる作品かも知れません。   人気blogランキング参加中。 banner_02

過去関連記事:
ジェニファー・アニストンの勝負作2本 2006年3月21日
ディレイルド」Derailed 2005年11月12日
迷い婚 -全ての迷える女性たちへ-」Rumor Has It(予告)2005年11月26日

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2006年5月24日 (水)

「イルマーレ」The Lake House

Thelakehouse220「レイク・ハウス」The Lake House
分野: ロマンス/ドラマ/リメーク
米国公開日: 2006年6月16日(拡大公開)
米国公式サイト:http://thelakehousemovie.warnerbros.com/
米国配給会社: Warner Bros. Pictures Distribution
日本公開日:未定
主演:Sandra Bullock, Keanu Reeves, Dylan Walsh, Shohreh Aghdashloo, Christopher Plummer
監督:Alejandro Agresti
製作:Mary McLaglen, Erwin Stoff, Robert Kirby
上映時間:未定
レイティング:未定
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「スピード2」では、別れてしまったはずのキアヌ・リーブス&サンドラ・ブロックが復縁(?)する新作は、韓国映画「イルマーレ」のリメーク。韓国では”海”だった設定がここでは”湖”。湖畔の家で起きる不思議な出来事。時空を超えたラブレター。果たして二人は結ばれる事が出来るのか?なんとなく昨年の「ジャスト・ライク・ヘブン」を思わせますが(勿論こちらの方が「イルマーレ」より後)、この二人の組み合わせが今、お客さんを呼べるかどうかに注目。 人気blogランキング参加中。 banner_02

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2006年5月17日 (水)

「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend

My_super_ex_girlfriend220「マイ・スーパー・エックス・ガールフレンド」My Super Ex-Girlfriend
分野: アクションアドヴェンチャー、コメディ、ロマンス
米国公開日: 2006年6月21日(拡大公開)
米国公式サイト:近日
米国配給会社: 20th Century Fox Distribution
日本公開日:未定
主演:Uma Thurman, Luke Wilson, Anna Faris, Eddie Izzard
監督:Ivan Reitman
製作:Gavin Polone
上映時間:未定
レイティング:未定
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ウマ・サーマン/ルーク・ウィルソンの組み合わせによる大アクション・ラブコメ。宣伝文句は「彼は彼女のハートを引き裂いた。今、彼女は彼の全てを引き裂く」・・・・怖い(笑)。この所不調のアルバン・ライトマン監督復帰なるか。 人気blogランキング参加中。 banner_02

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2006年4月12日 (水)

ジャスト・ライク・ヘブン Just Like Heaven レヴュー

Just_like_heaven220「ウォーク・ザ・ライン」で主演じゃないのに、本年度のアカデミー主演女優賞をさらっていったリーズ・ウィザースプーン主演の「天国からきたチャンピオン」型・幽体離脱ラブコメ。アメリカでの公開は「ウォーク・ザ・ライン」よりも先です。

サンフランシスコの病院で仕事一途のエリザベス(リーズ)。キャリアは順調なれども働き過ぎで彼氏なし暦?年(ちょっとそれはうそ臭い)。見かねた姉が男性を紹介してくれるというパーティへ向かう途中で交通事故でどっかん(そりゃ24時間連続勤務の後にサンフランシスコ市内を運転したら、誰でも事故起こします)。彼女の唯一の心休まるアパートはなんと、彼女の家具つきでリースされてしまいます。で、その部屋に入って来たのが妻を亡くしてから失意のどん底のデビット(売れっ子・マーク・ラファロ)。超破格条件のその部屋には当然の事ながら、リースが憑いて現れます。

一歩間違えればそこは幽霊屋敷ホラーですが、勿論この映画は絵に描いたようなラブコメですから、はらはらどきどきさせつつラストにはfeel goodにしてくれます(故にDVDのおまけについているbad endingというかジョーク・エンディングは爆笑もの)。こうした役をやらせると現役ラブコメ女王候補No1★のリーズが生き生きとしています。ラブコメ分野ファンのつぼはきっちり押さえた作品です。

●リース・ウィザースプーンDVD

★ラブコメ女王について
昔ならゴールディ・ホーン、ちょっと前ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ(シリアスな役よりこの分野が本領)、サンドラ・ブロックが君臨していたラブコメ女王の座。現在ならばリーズとジェニファー・アニストン、ケイト・ハドソンあたりが最強候補で、これを追うのがドリュー・バリモアあたりでしょうか。キャメロン・ディアスがやるとちょっと下品だし、ニコール・キッドマンだと似合わないし、ユマ・サーマン、ジェニファー・ロペス、ケイト・ウィンスレット、ケイト・ベッキンセール、ダイアン・レインだとちょっと重いし、ジェニファー・コネリーやナオミ・ワッツ、アンジェリーナ・ジョリーではちょっと怖いし(笑)、ウィノーナ・ライダーだと万引きの影が付きまとってしまいます。更にその下の年代だとキルスティン・ダンスト、キーラ・ナイトレイ、スカーレット・ヨハンセン、ナタリー・ポートマン、ジェシカ・アルバではまだまだ女王の座は遠い感じがします。ここはアカデミー賞で変に演技派に走らずリーズには女王の座を狙って欲しいものです。

★★ジョン・ヘッダー
怪しい書店店員・実は霊媒役を演じていい味を出しているのがジョン・ヘッダー。一昨年の「ナポレオン・ダイナマイト(日本では“バス男”・なんで?)」でタイトル・ロールを演じた若手人気俳優。先週から公開の「ベンチウォーマーズ」でも主演トリオの一人を演じていて、これから一気にきそうな注目株です。

昨年の紹介記事(別ポスターあり): 「ジャスト・ライク・ヘブン(原題)」Just Like Heaven
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