2009年3月17日 (火)

タランティーノの新作「イングロリアス・バスターズ/Inglourious Basterds (原題)」

 「グラインドハウス(日本ではロドリゲスの「プラネットテラー」とタランティーノの「デス・プルーフ」の2本に分割公開)」以来のクエンティン・タランティーノの新作はヒトラーの首を狙う複数グループの話が交錯するという戦争映画「イングロリアス・バスターズ(不名誉なろくでなし無し野郎共の意味・原題)」。ダーク・シュナイダーは出てきません。

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 「キル・ビル」の頃からこの作品の脚本に取り組んでいるのは知られていましたが、昨年来突如として浮上し、一気に撮ってカンヌで見せてアメリカでは8月公開。ちゃんと間に合うのか?とは心配になりますが、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」が素晴らしかったブラット・ピットとタラちゃんの顔合わせも楽しみな一本。唯一の誤算は「ワルキューレ」、「愛を読む人」など等のこの所のナチスブーム!?

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2008年11月15日 (土)

トロピック・サンダー/史上最低の作戦

「ナイト・ミュージアム」で日本でもやっと知られてきたベン・スティーラー、この夏声優として「カンフー・パンダ」をヒットさせたジャック・ブラック、そして「アイアンマン」が大ヒットしたロバートダウニーJrの三人が組んだオオバカ・コメディは映画界の裏ネタ満載。でも一番おかしいのはこのプロモーション・ヴィデオだったりして・・・

ベン・スティーラー×ジャック・ブラック×ロバート・ダウニー・Jr 自主制作バイラルビデオ

公式サイト

ちなみにゲストの大物の二人、昔共にペネロペ・クルズとつき合ってましたよね?

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2007年2月 2日 (金)

「硫黄島からの手紙」in USA

Iwojima360 やっと見てきましてこの作品、やはり噂にたがわぬ素晴らしい作品でした。と同時にこうした“骨太”な映画を監督する事が出来る監督が日本にいなかった(探したが結局イーストウッドが撮ることになった)事が惜しまれます。黒澤明監督は無理でもせめて岡本喜八監督がご健在ならばなあというのは個人的な願望。このあたりをネタに色々書こうと思ったのですが、日本ではとっくに公開済みですので、ここではアメリカでの状況につきましてレポート致します。久々の長文ですので、途中からは続きに。

アカデミー賞の作品賞にノミネートされた事を受け「硫黄島からの手紙」がアメリカで拡大公開されつつあります。元々2月9日公開予定だったものを、2006年度アカデミー賞の候補対象とするため、12月20日からNY,LA,SFの5館で先行公開し、大絶賛を持って迎え入れられました。日本とは違って、未だイラクで、アフガニスタンで“戦闘行為”を行っているこの国で、“敵”にも顔があり、自分たちと同じように“人生”があるユニークは視点がこの映画に対する高い評価を支えています。

関連記事:
「硫黄島からの手紙」公開繰上げ 日本アメリカ予告編比較あり
本日アメリカ公開「硫黄島からの手紙」キャラクターポスターあり

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2006年12月21日 (木)

本日アメリカ公開「硫黄島からの手紙」

Iwojima360 アメリカでは本日12月20日からNY,LA,SF三都市で先行公開(1月に拡大公開・正しきアカデミー賞狙いの公開方法)の「硫黄島からの手紙」が素晴らしい高評価。USA Today紙、Rolling Stone誌は共に4段階評価で★4つの満点。Entertainment Weekly誌、Hollywood Reporter誌、New York Times紙で最高評価Aという絶賛記事が並んでいます(12.21日 続きに各誌・紙へのリンク/日米の予告編を追加しました・ご参考まで)。

 これはそれなりの評価ではあったものの最近のイーストウッド作品としては平均点以下とされた「父親たちの星条旗」に比べても手放しの絶賛であり、アカデミー賞レースに関しては「星条旗」を抜きさり、更に2年前のクリスマスに公開されて、その時点で本命とされたスコセッシ・ディカプリオの「アビエイター」をひっくり返した「ミリオンダラー・ベイビー」の再現すらありうるとの見方が出てきました。

 評価を読むとやはりイーストウッド作品らしくその自然な演技、戦場のパワフルな描写、「星条旗」に比べてシンプルな脚本構成などが褒められていますが、やはり最もユニークで、アメリカ人にインパクトを与えている点は、アメリカの“敵”からの視点から戦争をきちんと描いた点であり、当たり前の話ですが“敵”もまた人間であるという事実を突きつけているという事にあるかと思われます。

確かに過去にこのような視点で描かれた“アメリカ映画”は例がなく、現在もアフガニスタン、イラク等で実質戦争を行っているこの国に対して深く重いものを突きつけたこの映画。一般公開でどのように受けいれられていくかが楽しみです。

関連記事:「硫黄島からの手紙」公開繰上げ (日本版ポスター多数あり)

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2006年11月28日 (火)

「硫黄島からの手紙」公開繰上げ

Iwojima1 元々「父親たちの星条旗」のアカデミー・ノミネートを計算に入れて、2007年2月公開を予定していたクリント・イーストウッド監督の「硫黄島からの手紙」ですが、アメリカでも12月20日からの公開が決定(NY, LA, SFでの限定公開ののち、新年に入って拡大)予定。先に公開になる(12月9日)日本にほんとに見に行こうかと思っていた私には朗報です。

 この繰上げの意味するところは
1)予想以上に「父親たちの星条旗」がアカデミー賞レースで苦戦しているので★、評判の良いこの作品を繰り上げ公開する事で、支援効果を狙った。
2)この作品自体も評価が高く、外国語映画のハンデがあり作品賞は苦しいものの、部門賞への参画を狙った(特に渡辺謙を主演男優賞に押すのでは?との話)。
と、言われております(Entertainment Weeklyの記事など)

 こしこれが、日本人の監督であれば、外国語映画で殆ど注目されずに終わってしまっていたはずのこの作品が、こうしてアメリカで話題に上ること自体が、やはりイーストウッド監督の価値。今から公開が待たれます。

しかしアメリカ生活が長くて、渡辺謙以外、誰が誰だかわからない・・・・(涙)

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★「父親たちの星条旗」は、評価は高いものの同じイーストウッド監督作としては「ミスティック・リバー」「ミリオンダラー・ベイビー」の水準には行っていないという評判&過去に2度作品賞+監督賞受賞歴がある(「アンフォーギブン」+「ミリオンダラー」)のが、ハンデと言われています。興行的な失敗もマイナス。まあ、ノミネートされてからが本番と考えているかもしれませんが。

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2006年10月22日 (日)

「父親たちの星条旗」 レビュー

Flags220第二次世界大戦でも最大の激戦の一つであった硫黄島の死闘にまつわる一枚の写真に関わった男たちのドラマ。二度のアカデミー賞監督賞に輝くクリント・イーストウッド監督が、このドラマを、現在、戦場(1944年2月-3月)、そして戦い後、帰国してから(1944年後半)の3つの時間軸を交差させ、独特の静謐なタッチで描いており、見た後、腹にずしんとしたものが残ります。“感動”等という単純な言葉で表せないこの重さ、この苦味こそが、「ミスティック・リバー」「ミリオン・ダラーベイビー」にも共通するイーストウッド映画の醍醐味。かつてのアクション・ヒーロー・イーストウッド、76歳にして独特の枯淡の境地に達しています。これに比べると「ミュンヘン」で新たな高みに達したスピルバーグ(この映画の製作者の一人)、「ザ・ディパーテッド」で直接的に激突するスコセッシ★もまだまだ油が抜けていない感あり。

勿論“静謐”等とはいってもその戦場の描写は、「プライヴェート・ライアン」に匹敵する凄まじい迫力★★で、全体の色調のトーンを抑えてあるものの、目を覆いたくなる凄惨なシーンもあります。しかしこの映画は、痛快戦争活劇でも、戦争の無意味さを訴えかける反戦映画でもなく、戦争で人生を寸断されてしまった若者たち、そして生き残ったけれども一生戦場に取り憑かれてしまった男たちの人生に捧げる鎮魂歌。そして父から息子への”絆”。戦場で戦った人たち(20歳で参戦したとしても82歳位)が、静かに退場しつつある今、若干下の年代であるイーストウッドがこの作品を手がけたかった事は良く理解できます。

演技に関しては「ミスティック・リバー」「ミリオン・ダラーベイビー」の時に見られたように、力のある役者を用意して、細部は役者達にまかせ一発撮りで勝負する(2作で、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマンの4人がアカデミー賞獲得)という方法はとらず、ほぼ無名の役者達による集団劇。これが歴史の中に埋没していった人たちという感覚を生み出しています。(濃密な演技合戦を期待する向きには不評)。また、この3つの時間軸の交差するという野心的で大胆な構造が、機能的に効果していない、詰め込みすぎ等という批判もあり(脚本は「ミリオンダラー」&今年のアカデミー賞「クラッシュ」のポール・ハギス)、「ミスティック・リバー」「ミリオン・ダラーベイビー」の様な“熱い”絶賛ではなく、アカデミー賞の“本命”とは言えませんが(興行的にも苦戦の模様)、やはり今回も熟練の名工の生み出した重厚なドラマ。姉妹編にあたる「硫黄島からの手紙」の公開★★★が楽しみですが、イーストウッドには更にその先にこうした質の高い映画を撮り続けて欲しいものです。

尚、エンド・クレジットは是非ラストまでご覧下さい。重要人物が生き返ったり、猿が王様になっていたりはしませんが、注目。蛇足ですがSpecial Thanksの一番目が“東京都”です。石原知事、イーストウッド会談、意義有でしたね。

過去記事: 「父親たちの星条旗」Flags of Our Fathers
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★スコセッシは今回の「ディパーテッド」で、大作からは距離を置き今後は自分の作りたいものを手がけて行きたいとの事で、噂される第一弾が遠藤周作の「沈黙」とのこと。イーストウッドの位置に現役の監督で迫れるのはひょっとしてスコセッシかも。

★★正直、戦闘シーンは日本軍ガンバレの気持ちで見ていました・・・・年配の多いアメリカの映画館で一人でこれはちょっと怖い体験かも。

★★★「硫黄島からの手紙」は日本が12月の公開、アメリカは来年の2月・・・(アカデミー賞戦線のこの「父親たちの星条旗」が絡んでくる&DVDの発売に合わせた戦略かと思われます)。日本まで年末見に行こうかな等と考え始めています。

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2006年8月26日 (土)

「父親たちの星条旗」Flags of Our Fathers

10月21日:鑑賞しました。レビューはこちら: 「父親たちの星条旗」 レビュー

9月13日追記:続きにYouTubeの予告編追加しました。

9月9日追記:
遂にアメリカ版予告編(“星条旗”単独)登場。【こちら】をクリックしてください(Windows Media only)。

Flags220まだ気が早いと思いますが、既に2007年のアカデミー賞の最有力候補と見なされているのが、「ミリオンダラー・ベイビー」に続くクリント・イーストウッド監督作品「父親たちの星条旗」Flags of Our Fathers。第二次世界大戦の太平洋戦線で最も激戦となった硫黄島での戦い。あまりに有名な最重要拠点・擂鉢山(Mt. Suribachi)を陥落させた際に立てられた星条旗とそれを支える6人の男たちの写真。戦いと、戦いを通じてヒーローとして祭り上げられた男たち(戦争遂行資金調達の為の“戦時債権”の宣伝に使われた)のその後を描くこの作品は、痛快戦争アクションになるはずもなく、男たちの、そして父と息子のドラマになっているはずです。

この作品の製作過程を通じて、日本側のドラマに惹かれたイーストウッドが日本側からの視点で描くのがこの作品と“対”になっているのが、「硫黄島からの手紙」で、こちらはアメリカより早く日本で12月9日公開予定です。現在の所予告編は日本サイトでのみ見る事が出来ます。

続きに作品情報とスチル写真あり。人気blogランキング参加中。 banner_02

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2005年11月13日 (日)

「ジャーヘッド」Jarhead

jarhead米海兵隊の内幕と湾岸戦争を徹底的にリアルに描いた、サム・メンデス監督(「アメリカン・ビューティ」、「ロード・トゥ・パーディション」)の新作登場。観客を湾岸戦争の中へ放り込みます。

日本だと戦争映画には政治フィルターがかかってしまい、作品の評価をするときにどうしても“反戦”“好戦”が入り込んでしまいますが、この作品はそうした感情を排除したドキュメンタリータッチ。ご存知のように湾岸戦争は待ち時間が圧倒的に長く、開戦したらあっという間に終了してしまった戦争。映画は炎熱の砂漠で、ひたすら待ち続ける日々を描き出します。

実際に観客に戦争を追体験させるという点で「地獄の黙示録」「ブラックホーク・ダウン」に似たところがありますが、こちらには派手なアクションとドラマティックさはなく、戦場という場における“個人”のデイリーライフ、焦燥と狂気、モラルの崩壊、しかしそれでも前に進み続ける軍という“組織”の存在を淡々と追います。

最もドラマチックなのは、度々画面に表示される待ち日数とペルシャ湾岸に派遣された人員数の文字。最高時には50万にものこうした“個人”が、存在したこと、そして今もまた存在している事実を、静かに、でも確実に観客に突きつけます。また「ディアハンター」「地獄の黙示録」といった映画、明らかにヴェトナム復員兵=現ホームレスと思われる男などを登場させることによって、ヴェトナム戦争との違い、そして共通点等(父の戦争、息子の戦争)がスパイスになっている点も注目。

jarheadbook1原作は実際に海兵隊の狙撃手として湾岸戦争に従事したアンソニー・スオフォードの「ジャーヘッド-アメリカ海兵隊員の告白」。映画では描かれなかった膨大な情報が盛り込まれているとの事で、是非読んで見たい一冊。天才舞台演出家だったサム・メンデスが、ドラマ性を排除した映画作りをしている事は興味深く、スオフォードを演じる主演のジェイク・ギレンズホール(「ブロークバック・マウンテン」も待機中)と同僚を演じるピーター・サスガード(「フライトプラン」よりはるかに上)の演技も素晴らしいのですが、なんといってもジェイミー・フォックス。狂気の中で一人常に平常心を保っている、ゆえに実は一番狂気を秘めた上官役がはまり役。音楽に関してはボビーマクファーリンの「Dont't Worry Be Happy」、T-Rex「Get It On」、そしてDoors「Break On Through」の使われ方が印象的(DDoorsで「地獄の黙示録」と繋がる訳ですな)。

ちなみに“ジャーヘッド“とは海兵隊員達が、自分達の頭の刈上げの格好が”ジャー(ジャーポッドのあのジャーです)“に似ていることから使っている自嘲的自称。

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