2013年2月19日 (火)

「Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者」

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 ご存知クエンティン・タランティーノ監督の最新作。前作の「イングロリアス・バスターズ」が戦争映画re-mixだったのと同様に西部劇、特にマカロニ・ウエスタン(アメリカではスパゲティウエスタン)のre-mix。マカロニの原型を作った名作『続・荒野の用心棒』(セルジオ・コルブッチ監督、フランク・ネロ主演、そして原題は“Django”)を下味に、その中に様々な素材をぶち込んで混ぜ合わせて(mix)タランティーノ味に仕込むその手腕は健在です。勿論最後の仕上げにはたっぷり血のソース。

 アメリカでの評価も高く、アカデミー賞作品賞にノミネート。クリスマスに同時公開された「レミゼラブル」を興行成績でも上回り、タランティーノ映画史上最もヒットした映画になりました。日本ではアカデミー賞といえば”感動の名作(=泣ける)”映画を想像しますが、“イングロリアス”同様に堂々の作品賞ノミネート。日本で“アカデミー賞ノミネート”と言う言葉に引かれて、ディカプリオ*のファンがもし見に行ったら多分悪夢にうなされるでしょう。

 では何故こんな残虐・暴言映画が高い評価を受けるのかといえば、優れた脚本、練りこまれたセリフ(ダイアローグ)、鮮やかな絵作り(構図)、そして天才的な登場人物達の造形、すなわち主役から脇役に至る個々のキャラクターが“立っている”等“映画”作りに関するその職人的な手腕が同業者から評価されているのだと思われます(アカデミー賞はハリウッドの現場人の投票で決まる)。

 ただ難点はその“美味しい”キャラを情容赦なく虐殺すること。元祖マカロニウエスタンならばpart 7くらいまでは作りそうな気もしますが、、、残念。まあそうしない所もまあ、潔しとしましょう。是非今回もタランティーノワールドをご堪能下さい。


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2012年10月11日 (木)

タランティーノ最新作『Django Unchained/ジャンゴ 繋がれざる者』

タランティーノ最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』の新予告編が公開されました(英語)。最初の予告編(日本語字幕付は続きにあり)。ディカプリオの悪役ぶりがかな~りはまっています。

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2007年11月20日 (火)

「ノーカントリー」No Country for Old Men

No_country_for_old_men480 麻薬取引の現場。全滅したと思われるギャングと見られる死体。現場に残された大金。そのヤバイ金を偶然見つけ持ち逃げする男ジョシュ・ブローリン。彼を追う不気味な殺し屋ハヴィエル・バルデム。事件に絡むシェリフにトミー・リー・ジョーンズ。ジョエル&イーサンのコーエン兄弟が「ファーゴ」の白銀の世界をメキシコ国境線の荒涼とした世界に変えて構築したモダン・ウエスタンの秀作。

 主演の3人の個性が絡み合ってコーエン兄弟独特の世界を構築しており、2008年のアカデミー賞を騒がせそうな作品。特に怪物殺し屋を演じるハヴィエル・バルデム(ポスターだとまるでホラー映画の雰囲気をかもし出しています)が話題ですが、彼に喰われることなく個性を発揮するトミー・リー・ジョーンズ(他に「エラの谷」もあり)とジョシュ・ブローリン(他に「アメリカン・ギャングスター」もあり)もさすが。

 ウォルター・マッソー主演、ドン・シーゲルが監督した「突破口」という同じような設定の映画がありましたが、こちら「ノーカントリー」はもっと暗めでとってもコーエン兄弟。ドン・シーゲルも現代劇設定のウエスタン(ダーティーハリーとか)を得意とした人でしたね。

予告編は続きにあり(YouTube)

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2006年6月15日 (木)

ジ・アサシネイション・オブ・ジェシー・ジェームス・バイ・ザ・カワード・ロバート・フォード

★公開は2007年に延期されました。

Jessejames220昔・昔のそのまた昔に「リバティ・バランスを撃った男」という映画がありましたが、この新米パパ・ブラッド・ピットの新作は“ジ・アサシネイション・オブ・ジェシー・ジェームス・バイ・ザ・カワード・ロバート・フォード/
The Assassination of Jesse James By The Coward Robert Ford”、すなわち“臆病者ロバート・フォードによるジェシー・ジェームス暗殺”。無茶苦茶長いタイトルですが日本だと「ジェシー・ジェームスの伝説」とか「ジェシー・ジェームスを撃った男」になるのでしょうか。ジェシー・ジェームスとは西部開拓時代の実在の有名なアウトロー、大列車強盗。残虐な殺人者ではなく、弱いものには手を出さない“義賊”としてヒーロー化された人物で、彼を演じているのがブラット・ピットです。

ブラット・ピットのブレイクにはロバート・レッドフォードが関与しており★、若い頃は“レッドフォード2世”的な言われ方をしていましたが、今回の作品の予告編を見ると確かにそのたたずまいが「明日に向かって撃て!」の“サンダンス・キッド”レッドフォードに良く似ています。勿論サンダンス・キッドもジェシー程有名ではありませんが、大列車強盗。これはブラピによる師匠へのチャレンジなのでしょうか。作品情報は“続き”にあります。


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★ 出世作「リバー・ランズ・スルー・イット」の監督がレッドフォード。この師弟コンビは「スパイ・ゲーム」で共演しています。

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2006年3月17日 (金)

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」 レビュー

historyof昨年アメリカで公開された映画の中で、「ブロークバック・マウンテン」「カポーティ」等と並び最も評価の高かった(いくつかの雑誌等でBest 1になっている)デビット・クローネンバーグ監督作品(ややこしいのはクローネンバーグ作品に「クラッシュ」という作品があることですね)。ただ流石はクローネンバーグ、暴力描写のキツサ、Sex描写が生々しすぎるなど反発も強く、アカデミー賞作品賞ノミネートは逃しましたが、ノミネート作に比べても遜色のない作品です(映画館で見逃しDVD鑑賞)。

インディアナの片隅の田舎町で家族と共に平凡ながらも幸せな暮らしをおくるトム(ヴィゴ・モーテンセン)。自ら経営するダイナーにある日、強盗が押し入りますが、鮮やかに撃退し、一躍ヒーローに。しかしこの事件を聞いて彼の周りに不気味な黒服の、一目見てよろしくない連中が現れます。トムの過去につきまとう黒い影におののく妻、とまどう息子(自分の高校生活にも暗い影)、何もわからない無垢な娘。

もちろん昔は流れ者、実は正当な王室の継承者をやっていたヴィゴのことですから、只者な訳はありません(ただし王様にはならない)。暗い過去を背負いながら、家族を守るために男は再び銃を取るという構造は西部劇(「許されざる者」風味)、もしくは任侠物。しかしそこはクローネンバーグ、殆どホラーに近い殺戮シーン(DVDの削除シーンに「スキャナーズ」を思わせるシーンあり。残して欲しかった)、生々しいSexシーン(2回出てきますが、そこで夫婦間の関係の変化を表現)を盛り込んで、シンプルかつ奥行きの深い“暴力についての考察”映画となっています。

ヴィゴ・モーテンセンが過去のある男を好演していますが、マリア・ベロがアカデミー賞の助演女優賞候補に入れて欲しかった絶品の妻役。不気味な男を演じさせたらこの上なしのエド・ハリス、知的で落ち着いた物腰でありながら“暴力の匂い”を漂わす男にウィリアム・ハート(たった10数分の出番のこの役でアカデミー賞の助演男優賞にノミネート)と見事なアンサンブル。

面白いのは音楽が「ロード・オブ・ザ・リング(ス)」三部作のハワード・ショアなのでそこはかとなく感じる“指輪残像“。ただ「ロード」では寸止めだった暴力描写がストレートなのでアラゴルン・ファンはお気をつけ下さい。

関連過去記事:
その後の指輪物語・ヴィゴ・モーテンセン 2005年9月24日
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2005年12月10日 (土)

「バンディダス」Bandidas (予告)

11/1/2006追記:
うかうかしていたらアメリカでは9月22日から限定公開されてしまいました。事実上のDVDスルー状態・・・
遅くなりましたが、予告編を貼っておきます。

bandidas2ペネロペ・クルズ&セルマ・ハイヤック、ラテン系美女盗賊団、颯爽と参上。

ブリジット・バルドー(BB/フランス)とクラウディア・カルディナーレ(CC/イタリア)という当時のスター女優が激突する「華麗なる対決」という西部劇があり(古すぎ?)、小学生だった私は両女優の色気にくらくらしたものでしたが、この「バンディダス」はペネロペ・クルズ(スペイン)とセルマ・ハイヤック(メキシコ)という伊・西を代表する女優が女盗賊団(盗賊団を意味するバンディダス-バンディットの女性名詞)に扮する西部劇。映画としてはアメリカ映画ですが、製作者としてリック・ベッソンが顔を連ねています。何だかワールドカップみたいな顔合わせで、ワールドカップイヤーを幕開けを飾る?

来年1月6日公開予定とYahoo Movie(USA)に出ているにも関わらず、ほとんど宣伝も予告も何の情報もないのですが、本当に公開するのでしょうか?DVDスルーになってしまうのではないかと、ちょっと心配。
(公式サイトはいつの間にか1月18日公開になっていました)

lesPetroleusesこれが「華麗なる対決」->ブリジット・バルドーが女強盗団のボス、クラウディア・カルディナーレが女牧場主でした。双方の頭文字をとって「BB・CC対決」がうたい文句。

続きに作品情報ともう1種類のポスターあり。
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