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February 27, 2005

雪の中の「The Gates」

グレイハウンドがリンカーントンネルを越えた丁度その時、iPODから流れる音楽がThe Chemical BrothersからP. Diddy(当時パフ・ダディ)の”Come With Me”に変わって身震いがした。映画GODZILLAの主題歌だったこの曲は、というかジミー・ペイジの刻むギターのリフがマンハッタンには良く似合う。

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久方ぶりのマンハッタンは土曜の朝だというのに、人々がせわしなく歩き回り、イエローキャブが走り回っていて活気に満ちている。ポートオーソリティから8番街を徒歩で北上、スープ・キッチン・インターナショナルを横目に見ながらタイムワーナーセンタービルが見えてくれば、もうそこはお目当てのセントラルパーク。「The Gates, Central Park, New York, 1979-2005」の開催の場所である。

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思っていたよりちょっと濃い目のオレンジ色の垂れ幕から下がる「The Gates」はまるで手招きをしているようだった。今週降った雪がまだ十分に残っており、通常は灰色の冬のセントラルパークは白とオレンジの対決。寒さで張り詰めた空気の中を観光客やそしていつも通り黙々とランニングを続ける人たちが行きかう。

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「The Gates」とセントラルパーク、そして雪のコントラストがどうしても見たかった。雪がまだ残っていると聞いて、10時間かかるバスに乗り込んだ瞬間にもうクリスト夫妻の仕掛けた壮大な「企て」に乗ってしまったのである(で3時間で戻った)。後はあと数日でこの雪のように消え去ってしまう存分それを受け止めるのみ。

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最初はその色鮮やかさに心を奪われてどうしても「The Gates」にカメラを向けてしまうが、だんだん慣れてくると、これだけの「企て」を受け止めながら、いつもの通りのたたずまいを保つセントラルパークの奥の深さがしみてくる。無料で配られていたパンフレットによれば、NYに住んでいたクリスト夫妻は息子が小さかった時に、毎日セントラルパークに来ていたとの事。この「企て」は良くパークの深みを知る夫妻が、セントラルパークという壮大なカンバスにオレンジ色の「The Gates」を書き込む事で、そのカンバスと「The Gates」の双方の存在を際立たせている。

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まるで対象は違うがアメリカ版のGODZILLAはニューヨークに出現してしまったばかりに、結局ニューヨークの大きさの中に埋没してしまい、我々観客にNYの観光ガイドをするだけの存在だった。今ではどんな存在だったかも覚えられていない。それに比べれば(比べられたら怒るだろうが)、「The Gates」は堂々とセントラルパークと渡り合っている。少なくともセントラルパークを訪問した人の心の中にはこの不思議な色が残像の如く残って行くだろう。

たった16日で消えてしまうこの「酔狂」に私財を数十億使ってしまうというのは、何とも「粋」。年齢の問題や資金の問題もあるが夫妻には是非またこんなことを続けて欲しいものである。

天気の良い日の「The Gates」が見たい方はよっちゃんさんのブログ「ABC249★ニューヨーク・スローライフ」の「セントラルパークがアートに変身」の巻をご覧下さい(今回は日本酒で一杯やれずに残念)。

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Comments

こんにちは
なーんと、同じ日の同じ頃にセントラルパークに行っていたのですね(笑)トラバしちゃいます。

クリスト&ジャンヌ・クロード、粋ですよね。
自腹で制作しただけでなく、セントラルパークに寄付して、ニューヨークに多大なる経済効果をもたらして。
「人間って、やるじゃん」と、ここでも思いました。

よっちゃんさま、早速のトラバ返し&コメントありがとうございます。そうそう、私もこんなことをして楽しんでいる人間って素敵だと思います。

次は:ブルックリン・ブリッジ、スタテン島、自由の女神なんてどうでしょうね。

こんばんは。
TBありがとうございました。

画像素敵ですねーー
雪の白さにサフランオレンジがとっても綺麗です。

TBありがとうございます。
確かに、クリスト夫妻は「粋」ですよね。賛否両論ありますが、こんな計画を出来るのは彼らだけですから。
帰りは何時間かかったのですか?

TBありがとうございます。
確かに、クリスト夫妻は「粋」ですよね。賛否両論ありますが、こんな計画を出来るのは彼らだけですから。
帰りは何時間かかったのですか?

★Takさん、こんばんは&早速のお越しありがとうございます。

「雪の白さにサフランオレンジがとっても綺麗」、そうそうこのコントラストが見たくて出かけてしまいました。きっと一生記憶に残って行く事と思います。

★newyork0630さん、TBへのお返事ありがとうございました。New York関連の情報は充実させていきますので、また是非お越し下さいませ。

帰りは1時15分のアムトラックで到着が10時少しの9時間の旅でした。ペンステーションはなんだか上野駅のイメージです。

マンハッタン島を包んでもらいたいです。

3年も経っていますが、購入した本を紹介したくてトラック・バックさせていただきました。BLOGにも書きましたが、このプロジェクトの模様が
生き生き描かれていて愉しく読ませてもらいました。写真やタイトルのイラストもいい雰囲気でステキです。ありがとうございました。

 esmoさん、コメント&ご紹介、どうもありがとうございました。Track Back試みたのですがうまく行きませんでした・・・

 もう3年前になりますが心にあのオレンジの旗、しっかりと残っています。また地球のどこかでクリスト&ジャン・クロードの仕掛け、見に行きたいものです。

 この所、休眠中のこのブログですが装いも新たにそろそろ復活させる予定です。また是非お立ち寄り下さい。

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