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March 12, 2005

何故か今時「タイタニック」を語る。

TITANICそろそろ日本でも「アビエイター」が公開されるとの事。実在の大富豪、パイロット、映画監督ハワードヒューズはアメリカの伝説。この映画で後半の主役とも言える「スプルースグース号(別名ハーキュリーズ号)をロングビーチまで見に行った私には、非常に興味深い映画でした。ちょいと重苦しいけれどそこが重厚」。機会があれば是非ご覧下さい。

日本では「大本命」だった(?)主演のディカプリオが何でアカデミー賞を取れなかったのかが話題になっているようなのですが、アメリカの雑誌、新聞他のメディアでディカプリオが本命と言う話は全く目にしませんでした。それは何故か?ハリウッドの陰謀なのか?業界のジェラシーなのか?それともスコセージの作品に出てニューヨーク派のレッテルが貼られてしまったからなのか?いや、どれも違います。正解は「まだまだ実力不足」。

今年の例で見てみれば確かに「アビエイター」のディカプリオは熱演だったけれど、神懸り的なジェイミーフォックスと安定して今や誰もが認める若手演技派NO1のジョニーディップにはかなわなかったということと思います。イーストウッドの今回のノミネートは功労賞だったと思うので除外ですが(ドン・チードルのホテルルワンダは未見)。

そもそもアカデミー賞を11部門で受賞した「タイタニック」で何故主演男優賞にノミネートさえしなかったのか?おかしいじゃないかというのがアカデミーにおけるディカプリオ不当評価説の根本。しかしこの映画、主役はタイタニック。元々ジェームス・キャメロン(原作・監督)はタイタニック号が沈没する過程をじっくりドキュメンタリータッチで撮りたかったらしい(映画の中で食堂の食器が次々と壊れるシーンのスローモーションに監督の真骨頂・食器はタイタニックに積んであったものと同じものを発注)のですが、それじゃ商業映画になりません。

で、映画の中心にケイト・ウィンズレット(ローズ)とジャック(ディカプリオ)を据えてこの実際にあった話の悲劇性をドラマチックに演出しているのですが、あくまでも主役はローズ。事実上母に売られて、嫌な相手との結婚を目の前に控え、アメリカという野蛮な見知らぬ土地への航海。海に飛び込んで人生を終えようとしていた彼女が、ジャックという名の自由(当時の文化の中心パリのボヘミアンの空気を吸い込んだ野卑なれど魅力的な自由人=アメリカの象徴とも取れます)に触発され、障害(船の転覆とジャックの死)を乗り越えながら自分の人生を取り戻して行くという映画(ラスト近くの彼女の写真で彼女が全ての夢を達成した事が語られる)。タイタニックという名のパンドラの箱が開いてしまってもそこに自由と言う名の「希望(最後に彼女が入港するニューヨークの自由の女神がその象徴)」が残ると言う構造になっています。自由の代償がタイタニックとジャックな訳で、私が副題をつけるとしたら「タイタニック:老貴婦人の告白・私の人生を変えた世界一の豪華客船と幻の恋人」。*

役作りに熱心なディカプリオがジャックをもっと陰影に富んだキャラクターにしようとしたら、ジェームス・キャメロンに「そもそも100歳のおばあちゃんの夢物語なのだから、徹底して甘い白馬の騎士に徹すべし」と却下をくらったという説もあるくらい。アカデミー賞には縁遠かった訳です。

勿論「ギルバート・グレイプ」を見た方ならお分かりの通り、ジョニーディップと比べてもひけをとらない才能の持ち主ですからそう遠くないうちにアカデミー賞を取ると思っています(最新作はまたスコセージと組んだ「インターナル・アフェア」のリメーク、「The Departed」)。ファンの皆様、もう少々お待ち下さい。

*モデルとなったのはジェームス・キャメロンのおばあちゃんだそうでこの人は強い女性が大好き。「ターミネイター1&2」、「エイリアン2」をご覧下さい。
**「The Quick and the Dead(クイック&デッド)」を見たらジーンハックマンとディカプリオが突出してます。シャロンストーンとラッセルクロウが石に見える(笑)。でも監督はサムライミだし豪華な映画です。

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Comments

ごめんなさい~。自分の記事の方にこちらの記事をトラックバックしたかったのですが、やり方が分からず、失敗してしまいました。。。
削除して下さいませ。

やはり私の映画の見方は正しかったのでしょうか。始まるやいなや、水上を漂う心地よさに眠りを誘われ、食器がガラガラひっくり返り、船が転覆するあたりで目覚めるという。。
ここはかなり印象的でしたね。監督のアピールしたい部分はキャッチしてたのかな。

「Titanic」は計4度は見ているはずなのに、有名なあの船の舳先のシーンは、一度も見ていないんです。。

★Blueさん、こんにちは。

トラバ、削除しておきました。また是非トライして見てくださいませ。またこちらからもお邪魔しますね。

私もこの映画で一番印象的なのはやはり延々と食器棚が倒れて行くシーン。あそこに監督の「やりたかったこと」が集約していると思います。あそこは何回みてもいいですね。後はグッゲンハイム氏が奥さんとベットの上で最後を待つところ。あのNYのグッゲンハイム美術館の創設家の一族の一人です。

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