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October 19, 2005

「回想のビュイック8」byスティーブン・キング

buick8_1buick8_22久方ぶりに小説読了。この所、ビジネス書等ばかり読んで、心が荒れていたので(笑)、一服の清涼剤。考えてみてもブログをはじめてから書評は一度もない・・・巻き直さねば。

小説の感想については、キング堂さんのブログに書かれている通りで全く異議なし。ネタとしては小話程度の西ペンシルバニア警察署怪異譚を、こうして語りつくしてしまうキングの名人技に感嘆、堪能しましたが、同時に語り過剰でキングファン以外にはつらいかも。

Thecoloradokid1キングという人は、多分脳の中に別世界への扉があって、別世界から言葉が漏れてくる人。偶然にその言葉がポピュラリティを獲得=普通のアメリカ人のニーズに合致して、怪物的ベストセラー作家になったのでしょうが、ところがどうも「IT」くらいから、言葉の方が暴走して人々のデマンドの容量を超え始めてしまった様子。さてさてここから先はどうなりますか。本屋の店頭で見た新作「The Colorado Kid」はやけに薄いのですが、いかなる中身か(今度こそ、原書で読みたい!)

この小説の舞台は、いつものメイン州ではなく、今私が住んでいる西ペンシルバニア。「アイアン・シティ(地ビールのブランド名)」、ジャイアント・イーグル(地元大手スーパーマーケット)等がペンシルバニア郊外の風景(道路)と共に散りばめられていていますが、訳文はちょっとそのあたり不親切な感あり。

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Comments

TBと記事の紹介、ありがとうございます。

>キングという人は、多分脳の中に別世界への扉があって、別世界から言葉が漏れてくる人
そう考えると、まるでキング自身が「ビュイック8」のようですね(笑)。別世界への扉は本当は誰でも持っていると思うのですが、キングの扉は特別デカイんでしょうね。ただ、ramblerさんが仰るように、近頃は過剰さが目立ちすぎですね。

以前から気になっているのですが、アメリカでのキング読者のイメージとはどのようなものなんでしょう? ベストセラーを好む凡人か、ホラー好き=ちょっと変わってると思われているのか・・・。実際これだけの人気作家なので、統一的なイメージは無いかも知れませんが、たまに映画で登場人物がキングの本を読んでいるのを見る(「恋人たちの予感」や「ドニー・ダーコ」など)のですが、キング読者のイメージがわからないので、演出上の意図もわからないのです。一般にキングの作品は、またキング読者はどのように思われているのか、ご存知でしたら教えて頂けませんか?

長々とすいませんでした。

★kingdowさん、どうもコメント&TBどうもありがとうございました。今回の記事を書くにあたりアマゾンの書評を初め色々見たのですが、やはりkingdowさんの内容がピカ一でした。

以下これは個人的な印象です。私のアメリカのキング読者のイメージ=もの凄く普通の人。とはいってもアメリカの”普通”というのは、ないも同然なのでもうちょっと詳しく書くと:
・本人が既に1ジャンルとなっているので、読者=ホラー好きの印象はなく、読者=キング好きという感じでしょうか。
・白人男性、30-50代、ビジネスマン中心。長年付き合ってきている”忠実な読者”が多く、新刊を見つけると空港の売店で買ってしまうような人たち。
・ライス、マッキャモン、バーカーよりも、クライントン、グレイシャム、クランシー、カッスラー、クーンツ、ハリス(映画の為に「ビハインド・ザ・マスク」、刊行が遅れています=本人が脚本)等の読者に近い印象(普通感覚)。

ううむ、うまくまとまらないので宿題とさせてください。

ramblerさん、変な質問に丁寧にお答え頂きありがとうございます。

>・ライス、マッキャモン、バーカーよりも、クライントン、グレイシャム~
このramblerの分析、なるほどと納得です。ごくごく普通の、健全な人たちなんでしょうね。キング自身が、作中の登場人物の個性を、聞いている音楽などによって適切に表現しているので、映画の演出の狙いについて考え過ぎてしまったようです。すっきりしました、ありがとうございます。

★kingdowさん、拙い回答へのリプライ、ありがとうございます。

アメリカの場合、メジャー/非メジャー、ポピュラー/カルトの境界が曖昧な所があって、キング絡みで言うと、AC/DCがアルバムを1000万枚以上売っていたりしていて一般の人も結構聞いている(セリーヌディオンがカバーしていたり・笑)している事実などとも共通項があるのかも知れません。

映画に関しては、教育水準のばらつき世界最高の国なので、キングの作品をわかりやすく伝えようとするとああなっちゃうのでは(笑)。

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ジャンク・フードと一流シェフの料理との、なんとも奇妙なミクスチャーのよう。『死の蔵書』の主人公は「『ミザリー』は傑作だったが、『クリスティーン』は一体何が書いてあるのかわからなかった」みたいなことを言っていたけど、私はおそらく全人口の8割ぐらいはそういうタイプだと思っているので、この珍奇な作品はとても一般ウケするとは思えない。間違ってもキングを読んだことのない人に勧めるべきではないと思う。 基本的に非常にシンプルなアイデアの作品なので、本来なら中篇程度の長さで済むはずだし、ケッチャムの諸作とも... [Read More]

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 ペンシルヴェニア州の田舎町にある州警察D分署。高校生のネッドがちょくちょく顔を... [Read More]

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